「大豆田とわ子と三人の元夫」第8話~ファミレスの密会・深まる秘密の恋心 | 日々のダダ漏れ

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「大豆田とわ子と三人の元夫」

第8話~ファミレスの密会・深まる秘密の恋心

 

 

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とわ子) 持ってたほうがいいよ。

 自分用じゃなくても、さりげなく

 誰かにハンカチ差し出せる人っ

 てすてきじゃない。

悠介) えっ、マジシャンじゃないですか。

羽根子) 恋のマジシャンですね。

頼知) 恋?

とわ子) 恋じゃなくてもだよ。

 

**********

 

羽根子) 厳しい時に社長が

 元気だと、力強いね。

諒) わかんないっすよ、最後の

 恋をしてるだけかもしれないし。

慎森) 元気な女性を見てそれが恋愛

 由来だと決めつけるのは失礼なんじ

 ゃないかな。

諒) ごめんなさい。

慎森) 彼女のどんな点を見て

 その考えに至ったのかな?

 

**********

 

大史) ビジネスはビジネスとして、プライ

 ベートでは、今でどおりでお願いします。

とわ子) えっ? そういう・・・ここからは

 プライベート、ここからはビジネスって

 分けられるものですか?

大史) だめですか?

とわ子) 私、会社には41人の社員がいて、

 守らなきゃいけない人たちがいるんです。

大史) あぁ・・・それを言えば、僕も会社の

 代表として行ってて、正式な手続きの上

 でやるべき仕事をしています。何も後ろ

 めたいことはありません。

とわ子) そうですけど、

 そういう、あっちはあっち・・・。

大史) こっちはこっちで。

とわ子) そんなエアコンみたいに暖かい

 の冷たいのって切り替えできません。

大史) はははっ。エアコンって。

 あの、もちろん、仕事上、失礼な態度だっ

 たことは承知しています。でも、せっかく、

 親しくなれて・・・えっまあ親しくっていうか、

 この間は、大事な時間を過ごせたと思っ

 ていて。

とわ子) それは・・・。

大史) 仕事上の対立があったからって、

 それじゃあさようならっていうのは、むしろ

 それこそ、切り替えられないっていうか。

とわ子) そういう、説得みたいにされても・・・。

大史) あぁいやいや違います。

 お会いできなくなるのが困るんです。

 あの・・・都合いいかもしれませんけど、

 でもごめんなさい。ほんとの気持ちです。

 

ツンデレ男って、

現実で存在するとやっかいだ。

 

**********

 

大史) あっ、ごめんなさい。

 あなたを困らせるつもりは・・・。

とわ子) いつも通る道があるんですけど、この

 間そこで、水遊びをしてる子供たちがいて。

大史) はい。

とわ子) あっいえ、それだけなんですけど。

 あぁ~私、この1年何かを眺めながら歩い

 たことってなかったなって気付きました。

 それは、小鳥遊さんのおかげです。

大史) はい。

とわ子) 私も、小鳥遊さんには感謝してい

 ます。それじゃあさようならとはなりません。

大史) あっ、じゃあ・・・。

とわ子) はい。

 

**********

 

とわ子) 何でうちで待ち合わせするの。

慎森) 待ち合わせじゃないよ、

 時間と場所を決めただけなのに、

 たまたま出くわしちゃって。

とわ子) 時間と場所を決めてたって

 会わないものは会わないでしょ。

慎森) 時間と場所がわかってれば。

鹿太郎) 絶対会えるよね。

 

**********

 

慎森) 好きな人、出来た?

鹿太郎) 好きな人出来た? 目そらした。

慎森) 大丈夫です、まだ大丈夫ですよ。

 僕らのうちのどっちかってことあるよね?

とわ子) 何で?

鹿太郎) 最後の恋をしてるの?

 はっ、もう・・・もうだめかもしれないね。

慎森) 簡単に諦めないでください。

鹿太郎) うんだって・・・。

 何も言ってくれないしさ。

慎森) そんなことないよね?

とわ子) 何が?

鹿太郎) 質問に質問で返された。

慎森) 図星ってこと?

とわ子) 何言ってんの?

鹿太郎) 逆切れだ。

慎森) 恋をしてるの?

とわ子) そういうんじゃないよ。

鹿太郎) そういうんじゃないよが出た。

慎森) そういうんじゃないよが・・・。

鹿太郎) そういうんじゃないってば。

慎森) そういうんじゃないのに・・・好き。

鹿太郎) やっぱり~!

慎森) そういうんじゃないんだ・・・。

 

**********

 

鹿太郎) そういえば、彼来なかったね。

 待ち合わせしたのに。

慎森) 時間と場所が分かってても、来る

 気持ちがなかったら会えませんよね。

鹿太郎) なるほどね。

 

**********

 

電・八作) 用事してた? あのさ、

 ちょっと、会えたりしないかな?

電・とわ子) 明日早いんだよね。

電・八作) そっか、うん。

 ちょっとだけでいいんだけどさ。

電・とわ子) 大丈夫?

電・八作) ん?

電・とわ子) 2回聞くとか、珍しい。

電・八作) そっか。ふっ。

電・とわ子) あれじゃないかな、

 無理じゃないかな。結局2人して、

 同じこと考える感じになるよ。

電・八作) そうだね、うん。

 ごめんごめん。じゃあね。

電・とわ子) うん、じゃあね。

 ・・・・・・・・・切って。

電・八作) あっ、うん。じゃあね。

電・とわ子)

 

**********

 

これ、小鳥遊大史。

絵があまり得意じゃない。

 

絵はあんまりだけど、仕事はできる。

これまでどんな仕事も成し遂げて

きた成功者。みんなそう思ってる。

自己評価はともかく。

 

何年か前、心を許しかけた同僚に

話したことがある。

 

(回想)

大史) 何だろうな、数学が好きでさ、子供の

 頃から。好きっていうか、数学だけが友達

 だったっていうか。憧れの、数学者みたい

 な人がいて、その人が教えてた大学に行

 きたくてさ。まあ、でもいろいろあって。やん

 なきゃいけないこととか。まあ、俺しかいな

 かったから、大学は行かないことになって。

 15年間かな。それが終わった頃にはもう、

 30歳過ぎちゃっててさ。あれ? 俺、これか

 ら何したらいいんだっけって思ってる時に、

 社長に拾ってもらったからさ。だからね、

 感謝はしてんだよ。ただ、たださ・・・。

 

わかってもらいたいわけじゃなかった。

ただ、ついうっかり、話してしまった。

 

(回想)

大史) なりたかった俺は

 こんなんじゃなかったんだよ。

同僚) はっ、贅沢言ってんじゃねぇよ。

 いいよな、お前は。

大史) そうだよな。

 

二度と、人前で本音を言うのはやめた。

 

**********

 

とわ子) 3回結婚して3回離婚してます。

 娘もいます。

大史) 3回結婚して3回離婚。すてきですね。

とわ子) すてきではありません。

大史) 結婚と離婚の両方が好きなんですね。

とわ子) 好きではありません。

 スポーツとケガの両方が好きみたいに

 言わないでください。

大史) サウナに入った後の

 水風呂っていいですよね。

 すいませんあのちょっと・・・前向きな

 表現をしようかと思って。

とわ子) あぁ・・・大丈夫です。

大史) 僕は独身なんですけど。

とわ子) 私も独身です。

大史) あっ・・・。

 実は、先日、社長に、社長のお嬢様と

 結婚しなさいと言われまして。

とわ子) へぇ~。

大史) とにかく2人で、食事してきなさいと。

とわ子) 断れないんですか?

大史) 社長の命令には逆らえません。

とわ子) へぇ~。

大史) ところが、問題があって。僕、女性と

 あまり、つきあったことがないんですよ。

 初めておつきあいしたのも、30過ぎてから

 で、それもあんまりうまくいかなかったし。

とわ子) そんなふうには・・・。

大史) 見えませんって言われると

 僕の何を知ってて?って思います。

とわ子) 失礼しました。

大史) 好きでもない人と結婚

 なんて変ですよね。

とわ子) あぁ~でも昔はありましたよね。親や上

 司に決められた相手と結婚するっていうのは。

大史) あぁ~そっか。じゃあいいのか。

 そのお嬢様と食事するんですけど、

 何を話したらいいと思います?

とわ子) えっ、私が考えるんですか?

大史) お願いします。

とわ子) あっ・・・。とりあえず、

 褒めればいいんじゃないですか?

大史) どんなことを?

 あぁ~ちょっと待ってください。褒める?

とわ子) すてきなお洋服ですね。

大史) すてきな、お洋服・・・。

 すてきな、お洋服ですね。

 僕と結婚しませんか?

とわ子) まだ早いですよ。

大史) あっ。すてきな・・・お洋服ですね。

とわ子) 同じところを2回褒めたらだめです。

大史) 2回は、だめ。

とわ子) だめです。

 

**********

 

大史) 髪きれいですね。

 ・・・っていうのは、どうにか言えたんです

  けど、そこから先が、すごく疲れました。

とわ子) お相手はあなたの10倍

 疲れてると思いますよ。

大史) お嬢様は、数学にも興味がないし、共通

 の話題がない女性と何を話したらいいのか。

とわ子) 探せば何か一つくらいありますよ。

大史) 僕たち、座ってますね。

とわ子) 座ってますね。

大史) 今日は、太陽がありますね。

とわ子) いいんです。

 天気がいいですねでいいんですよ。

大史) あぁ・・・自明のことですね。

とわ子) みんな自明のことを話してるんです。

 むしろ、解明も証明も定義もしなくていいのが、

 普通の会話です。たとえば、ふだんから映画

 を見たり、小説を読んだり・・・。

 何描いてるんですか?

大史) あぁ・・・あなたです。

とわ子) えっ? 

 あっ、確かに似顔絵ってうれしいかも。

大史) あぁ・・・。(描いた似顔絵を見せる)

とわ子) はははっ。絵はもう少し

 親しくなってからかな。ふふっ。

大史) 手を握るには、どうすればいいですか?

とわ子) 小鳥遊さんは、今三輪車に乗り始めた

 ところです。手を握るのは、大型トラックです。

大史) いずれはトラックにも乗りたいです。

とわ子) その時は、まあ、手相とか、手に

 文字を書いて当てるゲームをするとか。

大史) 手に文字を書いて? あっ・・・。

とわ子) はっ・・・

 だめです、トラックまだ早いです。

 

**********

 

大史) お嬢様が、男性で好きなタイプを

 教えてくれました。

とわ子) やったじゃないですか。

大史) いやただ、

 そのタイプと僕には距離があるような。

とわ子) どんな?

大史) 爽やかで、

 青い空のような人が好きだと。

とわ子) 遠いですね。

大史) 僕は青い空じゃないですか?

とわ子) むしろ夜です。ちょっと雨が降ってる。

大史) ですよね。

とわ子) 諦めた方がいいんじゃないですか?

 ちょっと雨が降ってるほうが

 好きな人もいると思いますよ。

大史) それは無理です、社長の命令ですので。

とわ子) そうですよね、社長さんの命令なら、

 よその会社も乗っ取るんですもんね。

大史) 意地悪言いますね。

とわ子) ご存じなかったですか? 

 私は、意地悪です。

大史) すてきなピアスですね。

とわ子) えっ、そうですか?

 (ピアスをしてないことに気付き)あっ・・・。

 父からのプレゼントです。

大史) その、ワンピースと合ってます。

とわ子) そうですか、ははっ。

 自転車には乗れるようになりましたね。

大史) あっ、やった。

 

**********

 

とわ子) 教えてあげないんですか? 3つの

 ショートケーキを4等分に切り分ける方法。

大史) いや、自分たちで考えるでしょ。

とわ子) だめだったじゃないですか。

大史) いいんですよ。

 あのほうが思い出になるでしょ。

とわ子) そうか、そうですね。

大史) 数学なんて生きる上では

 役に立たないんで。

とわ子) そんなことないでしょ。

大史) むしろ、邪魔しかしません。

とわ子) 数学の話をしてる時の小鳥遊さん

 楽しそうでしたよ。お仕事にしようと思った

 ことなかったんですか?

大史) 仕事は、楽しいとか楽しくないで選ぶ

 ものじゃありません。そんな考えは贅沢です。

 口紅の色、変わりました?

とわ子) あっ・・・。(大史が書いたメモを見て)

 よくお気付きになりましたね。

大史) 似合ってますよ、

 あなたには赤がすごく似合う。

とわ子) ありがとうございます。

 

**********

 

とわ子) あのさ、あのね、あなたにはあなたの

 考えがあって、私にもやっぱり私の考えがあ

 って、こういう形になって、まあ、ちょっと残念

 だけど、あんまり気まずくはなりたくないんだよ。

松林) そういうところですよ。そういうところが

 向いてないから、勝てないんですよ。

 

**********

 

唄) ママ。

とわ子) うん?

唄) 最近ってさ、会社から帰る時

 いっつもああいう顔してるの? 

 もうさ、頑張らなくてよくない?

 前はさ、方眼紙見るだけで、

 にやにやドキドキしてたじゃん。

 あの頃の方がよくない?

 

**********

 

慎森) もしかしたらマディソンに

 勝てるかもしれないよ。

とわ子) えっ?

慎森) というか、あの小鳥遊って男、近々

 自滅してくれるかもしれない。今マディソン

 は社内で揺れてて、社長派と専務派で分

 かれてるんだって。小鳥遊は社長派で、

 学歴がないのに出世したのは社長の手

 足として生きてきたからなんだ。これまで

 社長の指示で大勢の敵を潰したり、無茶

 な事もしてきたから相当恨まれてるらしい。

 駅の階段とか、ホームから突き落とされ

 たこともあるほどだって。専務派が勝てば、

 小鳥遊は追放される。

 

**********

 

とわ子) 結婚嫌なんですか?

大史) 嫌とは、言ってないです。僕の嫌とか

 好きとかそういう感情の問題ではないので。

とわ子) 結婚は、僕の嫌とか、好きとか

 そういう、感情の問題じゃないですか。

大史) 命令なので。

とわ子) 命令されたら何でもするんですか?

 その結果、階段から突き落とされたりして

 も。その上、好きかどうかも分からない人

 と結婚って。

大史) いつものことなので。

とわ子) どうして社長さんの命令は

 絶対なんですか?

大史) あぁいえ・・・。

とわ子) どうしてですか?

大史) 聞いてどうするんですか?

とわ子) 知りたいからです。

大史) 僕には、何ていうか、人生がない

 期間があったんです。17歳から31歳

 まで、なかったんです、人生が。

 それを拾ってくれたのが、今の社長です。

 何を、どうしていいかもわかんなかった僕に、

 とりあえずお前、人に作ってもらった飯食え

 って、残り物のカレー温め直して食わせてく

 れて。お前、うちに来て、俺の下で働けって。

 それで僕、そっか、今度は、この人のところ

 にいけばいいんだって、ほっとしたんです。

 いやわかんないですよね、こんな説明じゃ。

 でも、そういうことなんですよ僕は。僕が何

 をしたいかとか、そんな、贅沢言ったら・・・。

とわ子) 小鳥遊さん、今からうち来ませんか?

 

**********

 

とわ子) おごります。

大史) いや・・・。

とわ子) たった1杯のカレーで人を閉じ込め

 られるなら、たった一杯のカレーで逃げ出

 せばいいんです。そんな恩着せがましい社

 長のカレーよりずっとおいしいと思います。だ

 って、人生は楽しんでいいに決まってる、あな

 たがそう、教えてくれたから作れたカレーだか

 ら。食べましょう。いただきます。

 

***********

 

大史) ごちそうさまでした。

とわ子) 好きじゃない人との結婚なんて・・・。

大史) やめます。

とわ子) えっ、今やめますって言いました?

大史) 言いました。

とわ子) 良かった。

大史) 何が良かったんですか?

とわ子) いえ別に。

大史) 結婚ってやっぱり良くないものですか?

とわ子) えっ? そうは思わないですけど。

大史) だって、あなただって、

 独りで生きていけるでしょ?

とわ子) う~ん、どうかな。前はそう思ってまし

 た。1人で焼き肉も行けるし、1人で温泉だっ

 て行けるし、私は独りでも大丈夫だって。

大史) 今は違うんですか?

とわ子) 違わないです。

 全然大きいことは違わない。でも、小さなこと

 かな。小さなことが、ちょっと疲れるのかな。

 自分で部屋の電気をつける。自分で選んで

 音楽をかける。自分でエアコンをつける。

 まあ小さいことなんですけどね。ちょっとボタ

 ンを押すだけのことに、ちょっと疲れる感じ。

 そういう時に、あっ、意外と私、独りで生きる

 のが、めんどくさいほうなのかもなって思い

 ます。何もしてないのに、明るくて音楽が鳴

 ってて、温かいってのに憧れます。

大史) また結婚したいって思うんですか?

とわ子) 思うのかな。あと何個目かのボタン

 を押した時に、したいって思うのかもしれま

 せん。まあ、でも今は、社長業が忙しいから。

大史) うん。

 どうして社長を辞めないんですか?

とわ子) かごめと約束したんです。社長は私

 がやるべき仕事なんだって、約束したんです。

大史) それって・・・。

とわ子) えっ?

大史) それって、友達の言葉を大事に

 したい気持ちはわかりますけど。

とわ子) あっ、いいです。

大史) 人から預かった荷物を・・・。

とわ子) あっ、いいんです。

 そういう話はいいんです。

大史) どこまで、人から預かった荷物を

 背負い続けるつもりですか?

 

**********

 

慎森) 別に僕はこの部屋に誰がいたって

 気にしないし。そもそも文句を言う権利

 なんてないしね。

鹿太郎) そうだよね、所詮元夫だしね。

 誰かいんの?

とわ子) 誰もいないよ。誰かいたらだめなの?

慎森) だめじゃないよ。わかってるよ、

 わかってるけど、わかろうとする気持ち

 を今探してるんですよ。

とわ子) あぁ~もうめんどくさい。

 はい、いる。います。いるよ。

鹿太郎) えっ、誰が?

とわ子) 最近親しい人。

 ちょっといろいろ話してたの。

鹿太郎) マジか。

慎森) うそだね。

とわ子) うそじゃないよ。

慎森) その人はよく知ってる人だよ。

鹿太郎) ん? どういうこと?

慎森) いるんですよ。いますよね?

鹿太郎) いやいや誰が? 誰がいんの?

慎森) 田中さんですよ。田中さんが今

 この部屋に隠れてるんですよ。

鹿太郎) いや何で彼が隠れてんの?

慎森) やましい気持ちがあるからでしょ。

鹿太郎) 抜け駆けか?

慎森) うん。

鹿太郎) 田中さん!

慎森) 田中さん出てきて。

鹿太郎) 卑怯だぞ!

慎森) こっちだ田中さん!

 

**********

 

大史) (網戸)戻します?

とわ子) できます?

大史) もちろん。

 寂しい時は、寂しいって言ったほうが

 いいですよ。人間便利なもので、寂し

 がりやには、寂しがりやが、近づいて

 くるものです。

とわ子) そうなのかな。

大史) 実際、僕もあなたに引かれて

 近づきました。それ、分けませんか?

 あっ。(網戸が倒れる)

とわ子) すぐこうなんです。

大史) あぁ・・・。(とわ子の手を掴んでいる)

 あっ、トラック乗っちゃいましたね。

とわ子) 乗っちゃいましたね。

大史) ははっ。

(とわ子を抱き締める大史)

 

**********

 

確かに! 漫画やドラマの中でなら、思いっきり

キュンだけしていられるけれど、現実の世界で

ツンデレ男がいたら、めっちゃメンドクサイかも。

しかもあのサイコパスぶり! いくらプライベート

は別だと言っても限度がある。あれは・・・ない。

 

はっきりとは語られないけれど、小鳥遊大史は、

いわゆる「ヤングケアラー」だった過去があるっ

ぽい。拾ってくれた社長に恩義を感じている姿

はまるで、「おちょやん」のヨシヲじゃないかと思

ってしまったよ。気持ちは分かるけど今は令和。

 

たった1杯のカレーで人を閉じ込め
られるなら、たった一杯のカレーで

逃げ出せばいいんです。

 

とわ子が小鳥遊にカレーを食べさせた気持ち

が分かりすぎる。自分が本当にやりたいことを

やることを、贅沢だとあきらめなければいけな

いなんて・・・。人は人生を楽しんでいいのに!

 

まあ小さいことなんですけどね。ちょっとボタ
ンを押すだけのことに、ちょっと疲れる感じ。
そういう時に、あっ、意外と私、独りで生きる
のが、めんどくさいほうなのかもなって思い
ます。何もしてないのに、明るくて音楽が鳴
ってて、温かいってのに憧れます。

 

独りでも生きられるけど、独りでも楽しめるけど、

独りで生きるのが、めんどくさいほうなのかも?

と気付くとわ子が愛おしい。電気がついていて、

部屋が温かい。テレビの音や音楽の音がする。

自分以外の人が何かしている気配。誰かがい

れてくれるお茶やコーヒー。いいよね~。何をす

るにも自分が動かないと何一つ動かない部屋

にうんざりする瞬間ってあるよね・・・。小さいこと

にジワジワと疲れていく感じ・・・分かり過ぎる~。

 

3人の元夫もなかなかの面子、キャラだけど・・・

オダジョー小鳥遊、なんて魅力的でヤバい男!

ラスボスだよ。4度目の結婚もアリだよ、大アリ。

 

STUTS & 松たか子 with 3exes -

 Presence III feat. NENE, 角田晃広

 

●「大豆田とわ子と三人の元夫」HP

 

「ドラマ」関連ブログリスト

 

第1話~三回結婚して離婚したけど幸せを諦めない

第2話~明かされる離婚の秘密と男の本音

第3話~全俺が泣いた~器が小さい男の恋

第4話~秘密が絡み合う二つの三角関係

第5話~三人の元夫たちの憂鬱

第6話~全員集合地獄の餃子パーティー

第7話~謎の男Xと始まる新たな恋!?

第8話~ファミレスの密会・深まる秘密の恋心

第9話~とわ子の決断

第10話~最終回・・・なのに新たな恋!?

 

 

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