「おかえりモネ」第115回~19対5か・・・圧倒的に分が悪いな | 日々のダダ漏れ

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「おかえりモネ」 第115
第23週 「大人たちの決着」
19対5か・・・圧倒的に分が悪いな

 

 

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耕治) 「龍己さん、あん時全然くじげ

 ねえんだもんなぁ」って。「すぐカキ棚、

 組み始めんだもんなぁ」って。

おやじ、すげえよ。

そういう人は、大事だ。そういう場所が、

 世の中には、必要なんだ。だがら、

 永浦水産、こごは、なぐしちゃ駄目な

 んだよ。どうせ畳むんなら、俺にくれ!

龍己) 何言ってんだよおめえ。

(両手をつき、頭を下げる耕治)

耕治) お願いします。

(亜哉子も頭を下げる)

龍己) 船も、動がせねえ男がよ、

 おめえ。

耕治) んなもん、車と一緒だ。

 免許さえ取りゃいいんだ。

龍己) 町しか歩いでない人間に

 おめえ、カキ棚、歩げっか。

耕治) 80過ぎのじじいがまだ歩げで

 んだ。訓練すれば、なんとがなる。

龍己) だがら、簡単でねえんだよ、

 バガにすんな!

耕治) だがら簡単だなんて言ってねえ!

 簡単じゃない。だがら、やるんだよ。

龍己) よし。やるならやってみろ。

 おめえには無理だ!

(頭を下げる耕治と亜哉子)

(目をしょぼしょぼさせ、息を吐く龍己)

 

**********

 

(一人、パソコンに向かった百音)

百音) 「今後は海水温だけでなく、風向・

 風速データなどの気象情報と連携すれ

 ば、養殖業も予測可能な事業として、

 さらに発展することが期待される」。

 「養殖業も、予測可能な事業として、

 さらに発展することが期待される」。

 

**********

 

<夜明け前>

(出勤の支度をした百音が、

 笛の木の植木鉢を抱え、庭に出る)

龍己) おお、もう出んのが?

百音) ああ、おじいちゃんおはよう。

 海行ってたの? 寒いのに。

龍己) ちょっとワカメ取りによ。

百音) ああ、そっか。

龍己) おお。

百音) ああ、これ覚えてる? あの、

 お父さんが登米で作った笛。

 ここから、芽が出てね、

 こんなおっきくなったの。

龍己) へえ! いや、確かにこれだ。

 ハハハハハ。

百音) ブナの木。

 広葉樹ってさ、萌芽更新っていって、

 切り株からそのまま芽が出て育った

 りするから、すごいよね。

龍己) そうなんだよね、広葉樹はね。

 モネちゃんよ、これもうちっと大きぐ

 なったらどっか植えでやるといいな。

百音) あっ、うん。それであの、日に

 当てたくて持ってきたんだけど・・・。

龍己) だったら・・・ああ、あそこの

 カエルちゃんとご、あそご割と

 日当たりがいいんだよ。

百音) ああ、ここ。

(カエルの置物の隣に置く)

百音) ねえおじいちゃん、養殖の

 仕事、お父さんできると思う?

(縁側に座る龍己と百音)

龍己) 俺のやり方で、そのまま

 やっとしたら絶対に、無理だ。

 だっておめえ、

 いぐら海育ぢっつったってよ、

 船の動かし方も知らねえで、

 50半ばだよ。なあ。

百音) うん。

龍己) んでも、そのまんま、

 やんなくてもいいんだよ。

百音) それは、おじいちゃんの

 やり方を変えてもいいってこと?

龍己) うん。だってよ、何が続げる

 っつうごどはよ、おんなじごどを、

 何でもず~っとやんなぎゃいけね

 えってごどじゃねえんだよ。変え

 なぎゃいげねえものはとっとと変

 えでよ、大事なものを守っていぎ

 ゃいいんだ。フフ。

 んだがらモネちゃん、100年後に

 カキ作ってるやづはよ、俺みでえ

 な、ゴヅゴヅした漁師でねくて、

 耕治みでえに途中がらひょっこり

 と始めだやづばっかになってっか

 もしんねえぞ。

百音) え~いや~100年後も

 おじいちゃんみたいな漁師

 さんにいてもらいたいけど。

龍己) え~? フフフフフ。

 やっぱりかわいいな、おい。

百音) これ? あげよっか?

龍己) 本当が?

百音) うん。

龍己) おっ。

百音) いいよ。

(植木鉢を膝に抱く龍己)

百音) 大事にしてあげて。

龍己) フフ、

 この笛すげえ音がしたな。

百音) 鳴ったね。懐かしい。

 

**********

 

2020年1月13日 月曜日

 

百音) おはようございます。

 1月13日、月曜日。午前7時を回り

 ました。今日は、成人の日です。

 新成人の皆様、

 おめでとうございます。

 気仙沼では、式典は昨日行われ

 ましたが、懐かしい友達や、先生

 方と、楽しい時間を過ごせていた

 ら、いいなと思います。では、

 今日のお天気をお伝えします。

 現在の気仙沼市の天気は晴れ。

 気温はマイナス1度で、この時期

 らしい冷え込みとなっていますね。

 

**********

 

電・百音) じゃあ、

 待ち合わせは夜になったんだ。

電・未知) 亮君、夕方にお姉ちゃん

 に渡すものがあるって。それで、

 そのあとってごどになった。

電・百音) ごめんね、あの、こないだ

 の低気圧の、船の航行記録見せて

 もらえることになってて。

電・未知) うん、聞いてる。

電・百音) じゃあ、そのあとに、

 いろいろ話するんだね。

電・未知) うん。

電・百音) みーちゃん、

 大学のことは?

 りょーちん知ってんの?

電・未知) まあ・・・それも話せたら。

電・百音) 分かった。あっ、どうなったか、

 知らせてくれる? あの・・・タイミングが、

 あればでいいから。

電・未知) そんな心配してくれなくても。

電・百音) まあ、お互い、

 もう答えは決まってるか。

電・未知) うん・・・どうかな・・・

 まあ知らせる。

 あっ、お姉ちゃんも今日でしょ?

電・百音) うん。

電・未知) そっちの方が

 緊張すんじゃないの?

電・百音) そうだね・・・。

 まあ・・・うん。頑張って。

電・未知) うん、そっちもね。

(電話を切り、メールを打つ百音)

 

**********

 

<夕方>

(聴取者からのメールの

 下読みをする百音)

百音) 「昨日家族でおさきさんの宵祭り

 に行ってきました。お参りしたあと今年

 の縁起物のはじき猿を買ってみんなで

 おみくじを引きました。でも私だけ小吉

 ・・・。だいぶ残念でしたが、購入したは

 じき猿で禍をはじき飛ばしてもらい、今

 年もいい一年にしたいです」。

(ノック)

百音) ん? あっ。

 ごめんね、りょーちん。

亮) ああ。

 

**********

 

百音) 雨は何時から?

 どれぐらい降ってたか覚えてる?

亮) 夜の9時ぐらいまでは、

 相当降ってたかな。

 でも、雨より風だな。

 じかに受ける風もやばかったけど、

 波が高くて。

百音) じゃあやっぱり、低気圧の海域

 から無理に離脱するより、その場に

 とどまった選択は正しかったんだね。

亮) うん。5メートルの波で、うちの船

 はひっくり返っから。とにかく耐えろっ

 て感じで。おやじも、そんなごど連絡

 してきてたな。親方が、このまま動い

 たら、多分死ぬなって。

百音) うん、そっか・・・。

 本当無事でよかった。

亮) うん。

百音) よし。

 じゃあありがと。これで十分。

 過去の観測データと、照らし合わ

 せて、今後に生かせるようにする。

亮) ああ。

百音) うん。

 あっ、りょーちん。もうみーちゃん

 とこ行ってあげて。

亮) うん。そうだな。なあ。

百音) ん?

亮) 俺、きれいごどに聞こえるって

 言ったのはさ、モネの仕事を、

 否定したわけじゃなくて・・・。

百音) うん、分かってる。

 うん・・・今思うとね、何か・・・

 ちょっとうれしかった。

亮) え?

百音) あれは、ここで漁師の仕事を

 してきたりょーちんだから、言える

 言葉だし、本音を言ってくれるよう

 になったのも、うれしかったよ。

亮) 俺どんだけ壁作ってたの。

百音) ハハハハハ、そうね。

亮) あのさ。

百音) うん。

亮) 俺もそうだけど、

 モネもあの時から・・・。

百音) うん。

(入り口を見る)

百音) えっ、あれ? あっ。

 先生、こっち着くの7時頃って・・・。

菅波) 早い方がいいかと思って。

百音) ああ。

亮) どうも。

菅波) どうも。

(亮を見つめている菅波)

亮) ん?

百音) 先生?

菅波) 19対5か・・・

 圧倒的に分が悪いな。

百音) ん?

菅波) ああ、いや・・・

 すいません、失礼しました。

亮) ああ、いえ。

 あっ、モネ、時間。

百音) あっ。

 あっ、そうだ。ごめんなさい先生

 あの、私5時からお天気放送し

 なきゃいけないんです。

 えっと、だから・・・。

菅波) ここで聞いてる。

百音) あっ、すいません。

 じゃありょーちんも、本当ありがとね。

 みーちゃんとこ早く行ってあげて。

亮) 分かってる。ほら、モネも早く。

百音) うん、じゃあ。

 ごめんなさい、先生、またあとで。

(ラジオブースに入る百音)

(ぎこちなく立っている菅波と亮)

亮) 19対5って・・・。

菅波) ああ・・・。いや・・・。

 

**********

 

(5時の時報)

百音) こんばんは。1月13日午後5時を

 回りました。「はまらいん気仙沼」です。

 今日は、成人の日でしたね。新成人の

 皆さん、改めておめでとうございます。

 今頃もう気仙沼を離れて、学校やお仕

 事のあるところに帰ってる方も、いらっ

 しゃるんでしょうね。応援しています。

 頑張ってください。

(みんなの広場から百音を

 見ている菅波と亮)

(百音に手を振る2人)

百音) では、この時間の気仙沼市の

 気象情報です。現在の気仙沼市の

 天気は晴れ。気温は3度となってい

 ます。今日の日中は、青空が広がり

 ましたが、空気はひんやりとしてい

 ましたね。辺りがすっかりと暗くなっ

 たこの時間は、一段と、冷え込みが

 強まってきたかのように感じます。

 

**********

 

待ちに待った俺たちの菅波が来た~~!!

 

19対5か・・・圧倒的に分が悪いな。

 

いや~期待通りの通常運転というか、マジ

菅波な(ほかの人には)意味不明のひと言。

いいわ~。相変わらず来るの早すぎだし~。

宿敵りょーちんを前に、百音と一緒に過ごし

た時間を計算してしまう理系なところとか!

19年と5年じゃね~太刀打ちできないよねw

とはいえ、恋愛モードとしては、比べようが

ない時間だし。そもそも亮は、百音にとって

恋愛の対象ではなかったと思うし、そういう

面では、菅波も恋愛対象になってからの時

間はそれほど経ってないというか・・・。実は

結構みーちゃんに言われたことが気にはな

っていたのかと思うと、可愛いぞ、菅波~!

 

未知) 分かりませんでした?
 何か、空気感じませんでした?
 あの2人は、昔から通じ合ってる・・・。

(by「第76回~何か、空気感じませんでした?」)

 

みーちゃんに言われた「昔から」。19年分か

~と、亮を見てすぐに数字が出てくるって!

どんだけ考えていたんだよ、分かるけどっw

 

それでも結局仲よく2人で百音のラジオを聞

いて、仲よく手を振るあたり・・・可愛すぎたw

亮&菅波、亮&未知、百音&菅波の決着は

最終週におあずけなのね。俺たちの菅波の

可愛さ全開モードで見せてくれると激期待♪

 

何が続げるっつうごどはよ、

おんなじごどを、

何でもず~っとやんなぎゃいけ

ねえってごどじゃねえんだよ。

変えなぎゃいげねえものは

とっとと変えでよ、大事なもの

を守っていぎゃいいんだ。

 

とにかく、何でも好きなこと、やりたいことを

やってみればいいし、どこに行ったっていい。

帰ってきてもいい、帰らなくてもいい。続けて

もいいし、ほかのことを、また始めてもいい。

生きたいように生きていいんだよって、ずっ

と言い続けているこのドラマが、どんな未来

を見せてくれるのか、しっかり見守らねば!

 

 

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