「ちむどんどん」第94回~全部父ちゃんのせい | 日々のダダ漏れ

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ちむどんどん 第94
第19週「愛と旅立ちのモーウイ」
全部父ちゃんのせい

 

 

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<あまゆ>

三郎) まあ、警察には事情は分か

 ってもらったし、田良島さんも随分

 口添えしてくれて、賢秀が、お縄

 になることはなさそうだ。

順次) それで賢秀は?

三郎) 警察署で別れた。

トミ) 暢子ちゃんのお金は?

三郎) それは…戻ってくる可能性は、

 低いだろうって。

トミ) そんな! だって、何年もかけて

 ためたお金でしょ? また貯めるのに

 何年かかるのよ!

三郎) トミよ、

 分かってるんだから言うなよ。

トミ) ごめんなさい…。

暢子) うちは、大丈夫です。

 ニーニーが無事だったから、いいん

 です。お店は、またいつか…。

 

**********

 

<夜道>

和彦) いってえ…。

賢秀) あんなへなちょこパンチで、

 勝てるわけないだろう。

智) 賢秀こそ、元ボクサーのくせに。

賢秀) だからよ。

 素人相手に本気出せないさ。

(和彦と智に支えられ、

 道端のベンチに座る賢秀)

 

(回想)

優子) どうしてそんなことしたわけ?

善一) 何人か仲間がいて、みんな万引き

 したんだが、賢秀は、俺の目を盗んで、

 レジの小銭を…。

(土下座をする賢三)

賢三) 次に、こいつがこんなことしたら、

 俺が刑務所に入る。すいませんでした。

善一) 賢三さん、やめてちょうだい。

賢秀) ありえん! 父ちゃんは関係ない!

賢三) 関係ある。

賢秀) 関係ない!

賢三) 家族だのに関係ある!

 関係ないって言うな! 二度と言うな!

(賢秀を抱きしめる賢三)

賢三) お前は悪くない。悪い事したけど、

 お前は悪い人間じゃない。お前が悪い

 としたら、それは父ちゃんのせいヤサ。

 

(回想)

賢三) 賢秀…

 お母ちゃんと、みんなを、頼むよ。

 

(ベンチから立ち上がり、

 土下座をする賢秀)

賢秀) すまなかった!

 俺は本当に情けない、大バカ物ヤサ。

智) おいおい…。

賢秀) 暢子に! 

 暢子に、幸せになってほしかった。

 母ちゃんに、楽させてやりたかった。

 でも…ただそれだけだのに。

 俺は、今度こそ心を入れ替えて、

 地道に働く! 何年かかっても、暢子の

 200万、必ず…必ず倍にして返すから!

 本当に…。

 

**********

 

電・暢子) ニーニーは無事。

 今は和彦君と智といるはず。

電・良子) 暢子の200万は?

電・暢子) 戻ってこないさ。

 だから、お店は諦める。

電・良子) そんな…。

電・博夫) 暢子ちゃん、お金送ろうね。

電・暢子) お金を送る?

電・博夫) 海外旅行に行こうと思って

 貯金してたから。暢子ちゃんの開店

 資金にして。

電・暢子) まさかやー。

電・博夫) 良子に代わるね。

良子) 本当にいいの?

博夫) あのニーニーがいたから、

 俺たちは結婚できたんだから。

(博夫に抱きつく良子)

博夫) ほら。

電・良子) ニーニーを助けるためなら、

 200万使おうって。博夫さんと話して、

 そう決めたわけ。うちが暢子の立場

 でも、迷わずお金を渡したと思う。

 ニーニーが無事でよかった。

 どうもありがとう。

 本当に本当にありがとう。

 200万、送るからね。

電・暢子) でも…

 いつ返せるか分からんよ。

電・良子) 返さなくていい。

 もらってちょうだい。

 復帰の年から、一人で東京で

 働いて、何年頑張った?

電・暢子) でも…。

電・良子) 暢子のお店、

 楽しみにしてるから。

電・暢子) ありがとう…。ありがとう。

 

**********

 

良子たちからの援助を受け、

暢子は予定通り開業に向けて

準備を進めることができました。

 

そして、

フォンターナ出勤、最後の夜。

 

暢子) 本日をもって、うちは、このフォ

 ンターナを、卒業させてもらいます。

 ここで、7年間、たくさんの、お客様の

 笑顔を見ることができました。

 うちの人生の、宝物です。みなさん、

 本当に、ありがとうございました。

(拍手)

山辺) お疲れ様。

男性) お疲れ。

男性) お疲れ様でした。

男性) 頑張れよ。

男性) 頑張れ。

男性) 泣かせるなよ。

(拍手)

 

**********

 

<閉店後>

(二つのグラスにワインを注ぐ二ツ橋)

(テーブルで向き合い、

 ワインを飲む房子と暢子)

房子) うん。一つだけ教えて。

 どうして沖縄料理なの?

 ずっとイタリアンを修業してきたのに。

暢子) いろんな人にそれを聞かれて、

 うまく言葉にできなくて、考えていたん

 です。小学生の時に、和彦君が、やん

 ばるに来たんです。父が、まだ生きて

 いた頃です。父と作った、沖縄のそば

 を、食べてもらいました。

 

(回想)

暢子) ん~難しい~。

 

(回想)

暢子) ど~ん! おいしくない?

和彦) 今まで食べたそばの中で、

 一番おいしい!

暢子) ねえ、やった! 

 お父ちゃん、やった~! やった!

 やった! やった!

 

暢子) うちが料理をして、誰かに食べて

 もらいたいのは、あの日のうれしさが、

 忘れられないから。父と作った、家族と

 食べたおいしいものを、食べてもらいた

 いからなんです。うちにとっての、足元

 の泉は、家族と食べた、ふるさとの料

 理です。うちは、ふるさとの味で、たくさ

 んの人を、笑顔にしたい。だから、沖縄

 料理のお店をやりたいんです。

房子) 大きな店で、高級な料理を作るこ

 とだけが、料理人の幸せとは限らない。

 その人が何をやりたいのかによりけり。

 ただ、何をやりたいのか、分からないま

 ま終わることが多い。分かりました。

暢子) オーナー、

 約束は、絶対に守ってくださいね。

房子) 約束?

暢子) うちがお店を開いたら、三郎さん

 と、多江さんと、泡盛で乾杯しにきてく

 ださい。

房子) 始めるだけなら誰でもできる。

 こうしましょう。知らないお客様だけで、

 お店が満席になったら、私はあなたの

 店に行く。

暢子) 分かりました! 約束ですよ。

房子) この店から独立する人みんなに

 言っていることを言います。どんなに苦

 しくても、資金援助はしない。借金の保

 証人にもならない。たとえ親戚だといっ

 ても、そのルールは変わりません。

暢子) 分かっています。

 だけど、ちょくちょくお店には

 顔を出させてもらいますね。

房子) 来なくていい。

 あなたはもうこのフォンターナとは

 関係なくなるし私とも関係なくなる。

暢子) 関係は、なくなりません。

房子) いつかあなたは私のことを忘れ

 るし、私もあなたのことを忘れる。

暢子) うちは絶対にオーナーのこと

 忘れません。オーナー、うちのこと、

 忘れるんですか?

二ツ橋) お別れのお食事に、

 ぴったりなメニューを用意しました。

暢子) ナポリタン!

 うちが、一番最初に作った、

 イタリア料理です。

二ツ橋) ナポリタンは、

 イタリア料理ではありません。

暢子) はい。覚えていますか?

 

(回想)

房子) これは?

暢子) ナポリタンです!

二ツ橋) ナポリタン?

暢子) うちの得意な、たった一つ

 だけ作れるイタリア料理です!

 

房子) 忘れられるわけないじゃ

 ないの。いただきましょう。

暢子) いただきます。

(微笑み合い、ナポリタンを食べる2人)

(陰から2人と見つめ、

 号泣している二ツ橋)

 

**********

 

とんでもない後出し回想が出てきましたよ。

わざわざ入れてくるんだから、いい話のつも

りなのか、賢秀がこうなったのは本当に親

の責任だということを知らしめたかったのか。

 

賢三) 次に、こいつがこんなことしたら、
 俺が刑務所に入る。すいませんでした。
善一) 賢三さん、やめてちょうだい。
賢秀) ありえん!父ちゃんは関係ない!
賢三) 関係ある。
賢秀) 関係ない!
賢三) 家族だのに関係ある!
 関係ないって言うな!二度と言うな!
(賢秀を抱きしめる賢三)
賢三) お前は悪くない。悪い事したけど、
 お前は悪い人間じゃない。お前が悪い
 としたら、それは父ちゃんのせいヤサ。

 

何が駄目って、これを被害者の善一さんの

前でやることだよね。いやホント、ありえん。

賢秀を殴ってでも土下座させ、善一さんが

止めるぐらいでちょうどいい。それを、自分

が代わりに刑務所に行くだの、お前は悪い

人間じゃないだの言い出すの…マジ怖い。

賢秀が過剰に罪の意識を感じているなら、

賢三の言い分にも意味はあるだろけれど。

思えば賢秀は、謝る機会を、親によって奪

われ続けてきたのよね。謝らせてもらえな

かった。これって、一種の優しい虐待よね。

 

お前が悪いとしたら、

それは父ちゃんのせいヤサ。

 

ほんそれ。優子だけじゃなかったとはね…。

本来ならば、いい大人の責任を親のせいに

するのはおかしいけれど、変だよ?2人とも。

悪いことをしてもちゃんと叱ってもらえなかっ

た賢秀。ある意味可哀想だよね、賢秀は…。

 

暢子の失った200万は、石川夫婦の貯金で

補填され、めでたしめでたし…なわけないん

だけど…実際の被害額、借金は一体いくら

なのか、相変わらず曖昧なままなのよね…。

 

もうず~っといろいろおかしいのだけれど…

断トツで賢三がおかしな人になってしまった

ので、すべてを持って行かれたというか…。

ただただ気持ち悪い。比嘉家が気持ち悪い。

こんな気持ち悪い話を書いた人もオーケー

を出した人も気持ち悪い。…駄目だこりゃ…。

 

 

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