子どもの頃のあの娘の泣き顔を思い出して、後日…ではいけないという予感がした。

電話は駄目だ。
演技で一度ごまかされた過去がある。
かといってこんな時間にいきなり会いに行って、なんて切り出す…?
そもそもこんな時間に行って、会えるのだろうか…

いや、考えている余裕はない。
とにかく向かおう。

バーでカクテルを飲んでいたため、タクシーを捕まえる。
そういえば帽子もサングラスも何も持ってきていないな…
まぁ夜中の1時過ぎだ。
よっぽど大丈夫だろう…

何度か送った事のある、あの娘の下宿先の地名を告げると、走り出したタクシー。
考えている余裕もなく向かったものの、こんな時間になんて呼び出そうか…と思っていると、
次第によく見た通りへと入っていく。

確かこの辺りだ…。
「運転手さん、この辺で停めてくだ……
!!?」


あれは……!!


だるまやの裏口と思われる場所に見える二つの影。
最上さん、と 不破!?
しかも…シルエットからして…

ざわつく胸を抑えながら、だるまやから50メートルほど離れた場所に停車したタクシーを降り、ゆっくりと先程の裏口付近が見える場所へと近づくと、既に二人は別々の方向へと歩き出していた。

二人が別々に歩き出したことに、ほんの少しほっとしながら、見失わないように最上さんの向かった方へと後を追う。

すると近くの公園へ入っていくのが見えた。

さっき見てしまった二人の重なる影。
きっとアイツも彼女を心配して来たのだろうか…
それにしても…
いや、そんなことより、こんな時間に一人で公園に…
やはりあの番組を、見てしまったということなのだろう…
だが遠目に見る限り、泣いている様子はなかった。
君はこの公園で、一人で泣くつもりでここまで来たのかい…?

ゆっくりとベンチに座っている最上さんに近づく。。。




⇒ ACT.223 続き妄想 (1) へ続く


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以上!
初めての妄想…。
しかも、続き妄想ではないという…(@Д@;
でもでも、ようやくキョーコちゃんの目の前まで来た敦賀さんが、そこまで何を思ってきたのか、どうしても気になって妄想してしまいました。。
あぁ…読み専から脱出するつもりはなかったはずなのに…。