無謀にも…長編にチャレンジしてみようと思います…(`・ω・´)ゞ
でも捻り技は持ち合わせていないので…ベタベタな感じになるかと思いますが、
ゆる~~くお付き合い頂けましたら、と思います♪(*^o^)乂(^-^*)
では、いざっ!!(笑)












「ぃいいい~~~やぁ~~~~~っっっ!!!!」


新緑の爽やかなある日の朝、
大手芸能プロダクションLME内のタレントセクションの部屋で、
キョーコは大絶叫していた…。

椹に呼ばれ、


「初主演映画だ!最上くん!おめでとう!!」


と台本を手渡されたほんの数分後の出来事だった…。


(ララララ、ラララララっ!!)


キョーコの大絶叫に耳を塞ぎながら椹は、


「最上くんも今年18になる。
  こんな役が来てもおかしくはないだろう…?」


(でもでもっ、ラララララっ!!)


キョーコは絶叫の後、言葉にならない面持ちで、
台本を両手に開いたまま、ふるふると震えていた。


「……………むむむむ無理ですっ!!」


椹は困った顔で、


「…そうは言ってもねぇ…。
  ダークムーンの打ち上げでのインタビューの君を見て、監督たっての希望でね。
  初主演で、しかも映画だし。
  君の気にしていたいじめ役でもない。
  君の知名度と好感度を上げるのに、これ以上ない役柄だよ?」


「………い、一日、考えさせて下さい…。」





*  *  *  *  *  *  *  *  *  *





項垂れながら、とぼとぼと歩くキョーコの後ろから、
LMEイチ敏腕マネージャーの社が声を掛けてきた。


「あ!キョーコちゃーん!おはよう~!」


ピクッと反応したキョーコは、そろぅりと振り返ると、
声を掛けてきた社の隣に、キョーコの尊敬する大先輩であり、
胸の中でだけ想うと決めた想い人の姿をとらえーーー


「おおおおっ、おはようございますぅぅぅ~~~っっ!!!!」


そう叫びながら、走り去った。


挨拶しながら、走り去られた二人は呆然とし…


「………蓮?

  お前、キョーコちゃんに何かした…?」


「………失礼な、社さん。
  何も思い当たる節はありませんよ。」


「そうなのか…。
  となると、あの反応はもしかしてーーー」


「ーーーええ。その可能性はありますね…。」


一方、挨拶しながら走り去ったキョーコは、
そのままラブミー部の部室へと勢いよく逃げ込んでいた。
ドアを背に、ハァハァと息を整えながら、


(しっ、失礼なこと、しちゃった……)


以前、蓮に挨拶指導をされたことから、辛うじて挨拶はしたものの、
とても態度の良いものではなかったことは、誰が見ても明らかだ。


(でもでもっ、だってっっ……!)


するとドアがガタンと開き、キョーコはそのまま前のめりに突っ伏した。


「あら、あんたこんなとこにくっついてたの?」


(その声はっっっ!!)


「モ~~~子さぁぁぁぁんっ!!!!」


ペシッ


モー子こと奏江は、飛び付かんとするキョーコを手のひら一つで制止した。
ただ、そのキョーコの表情がいつもと違って泣き付いて来ていたことに気づくと、


「もー!朝からうっとおしいわね!
  しかも何なのよ、その顔はっ!
  何かあったの!?」





*  *  *  *  *  *  *  *  *  *





二人はラブミー部の部屋のテーブルに付き、向かい合って話し始めた。


「………そう。

  私だったら、絶対即決で受けるわね。」


事の詳細を聞いて、台本を閉じ机に置きながら、突き放したように言う奏江。


「でもでもっ……!!」


「……あんたが悩んでる理由は、何なの?」


「だってだって、ララララっ、ラララララっ…!」


「ララララ?」


「ララララっ………!

  ラブシーンがあるのよぉぉぉぉぉ!!!!」


(そうっ、キスシーンのみならず、
ラブシーンって!……ラブシーンって!?)


「ん~…まぁ、あんたもこの映画公開前には18になるんだし、
  別にいいんじゃない?ラブシーンくらい。」


「でもでもっ……!!」


「あんた、ラブシーン自体が問題じゃないんじゃないの?

  …もしかして、相手役のこと?」


その時、コンコンとドアがノックされ、
開いたドアから社が顔を出した。


「おはよう、お二人さん。
  お話し中ごめんね。
  ちょっと俺が打ち合わせの間、蓮をここに置いてもらってもいいかな?」


(……えっ!?)


キョーコは絶句したが、奏江はすかさず、


「いいですよ、どうぞ。

  私はもう出ますので、お相手はこの子一人になりますが。」


そう言って仕度をし、足早に奏江は出て行ってしまった。


(モォ~~~子さぁぁぁぁんっ)


見えなくなった奏江に向けて、半泣きで両手を伸ばしているキョーコの前に、蓮が入って来た。


「最上さん、お邪魔するね。」


さっきまで奏江が座っていた、キョーコの向かいに座る蓮。


「いいい、いらっしゃいませっ!

  コココ、コーヒーでよろしいですかっ!?」


「…クスッ、お店みたいだね?」


キョーコは顔を隠すように備え付けのコーヒーメーカーの方へと向かった。


(どどど、どうしよう~~///

 今は敦賀さんの顔がまともに見れないのにっ///)


どぎまぎしているキョーコを余所に、
蓮は机の上に置かれた台本を手に取り、


「………最上さんはもう、返事した?」


話し掛けられてしまったことで、振り返るキョーコ。


「ま、まだです……。」


「…そう。悩んでるの?

  でも、増田監督は、ダークムーン打ち上げ時のインタビュー映像を見て、
  俺達セットで、っていうのが希望のようだよ?」


「っ、そ、そうみたいですね…。」


俯いて黙り込んでしまったキョーコ。


「………やっぱり、不安?

  ラブシーン…。」


俯いたまま顔を赤くし、キョーコは小さく返事をした。


「……………はぃ………。」


「……ちなみに、俺も初めてになるけどね?
  ちゃんとしたラブシーンは。」


その言葉に驚いて顔を上げるキョーコ。


「…不安なのは、俺も同じだよ?
  ここまでベタな恋愛映画も初めてだしね?」


ニコッと優しく笑う蓮。


「昔、俺がデビューしたての頃、
  ちょい役で出た映画で増田監督にお世話になったことがあるけど、
  本当に素敵な女性だよ。

  女優さんを可愛く、俳優を格好よく撮ることに拘りを持っていて、
  恋愛映画を撮らせたら、今の日本で右に出るものはいない。

  きっと、映画公開後は最上さんの人気も上がること間違いないよ。」


(そう…。
 馬の骨が増えることも、間違いないが……。)


蓮の不安は別の所にあった。


「俺は是非、この映画で君と共演したい。

  よく考えてみて?」


「………はい。」


コーヒーを入れ、キョーコは蓮と自分の前に置き、
机の上の台本を見つめながら、しばらくぼーっとしていた。

そんなキョーコを優しく見つめながらコーヒーを飲む蓮。


(……ラブシーンなんて演じたら、私のこのささやかな想いが垂れ流しにならないか……それだけが心配……)


キョーコは、そう考えながら蓮に視線を向けると、
神々スマイルで自分を見つめる蓮と目が合い、
怨キョが数匹干上がったーーー。




⇒ Intertwined love (2) へ続く


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はいっ!
超ベタでベタベタですが、やっぱり次は相手役での共演が絶対にクルと思うのですっ!!
というか、本誌でそんな両片想いの二人が是非読みたいのですっ( *´艸`*)
そんな願望を自分の妄想で一先ず満たしてみようと思います(笑)

ホントは、本誌発売目前だし、
そっちの感想やら、妄想やら
(妄想が浮かぶかどうかは本誌の展開次第ですがww)
が落ち着いてからにしようと思ってましたが、
とりあえず出来ちゃった1話目を早速UPしてしまいますね(≧▽≦)

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