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Intertwined love (29)

1話目はコチラ
Intertwined love (1)

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Intertwined love (3)












ナイターまでしっかりと滑りを楽しんだ由紀たち。
夜は部屋飲みのため、一番広い角部屋に集合した。

それぞれお風呂も済ませ、ナイトウェアで集まったメンバーたちは、
いつもと違う雰囲気に盛り上がっている。

ひたすら飲みながら語り合う者。
カードゲーム等の遊びを楽しむ者。
既にうとうとと眠りにつく者。

由紀は、絵美たち数人とトランプを楽しんでいた。

昼間の出来事は、航太しか知らない。

由紀は、祐二に想いを寄せている絵美にはとても話すことは出来ないでいた…。

何事もなかったかのように、皆と楽しむ由紀。

ふと祐二の様子を確認すると、
この冬からまた新しく付き合い始めたという、
一年生の女の子とイチャイチャしながら話をしている……。


由紀(彼女が一緒に来てるのにどうして……

そういえば、絵美とのときも、別に彼女がいたんだっけ……)


そう考えながら絵美の横顔を見ていた由紀。


絵美「ん?由紀どうかした?……眠い?」


にっこりと微笑む絵美に、由紀の心は痛んだ。


由紀「ううん。大丈夫。
ちょっとお手洗い行ってくるね。」


絵美「はーい、由紀の番来たら勝手にやっとくよー?」


由紀「うん、お願い。」


トランプを置いて、部屋の外に出た由紀。

お手洗いは済ませたものの、何となく部屋に戻る気になれずに廊下へと出た。

すると、階段の踊り場の辺りから話し声が聴こえることに気づく。


その声の主のうちの一人が、由紀の想い人の陽平であると分かり、そっと足を向けるーーー。


由紀(陽平くん……?

誰と話しているのーーー?)



「………私は、別れたくなかった……」


由紀(ーーーっ!?

この声は………真理奈さん………)


陽平と話している相手が、陽平の元カノであると分かり、
そのまま声を殺.して立ち聞きをしてしまう由紀。


陽平「俺はもう、無理だから……。」


真理奈「……どうして!?今だって別に誰とも付き合ってないじゃない!」


陽平「………そもそも、あれはただの賭けだったじゃないか………。」


真理奈「きっかけはそうだったかもしれないけどっ……

私っ、本当に……。

今でもあなたが好きーーー」


息をのむ内容に思わずチラリと二人の様子を覗き見てしまった由紀ーーー。


由紀(ーーーーーーっ!?)


一瞬だけ二人の様子を確認した由紀は、
そのまま音を立てずに自分の部屋へと戻ったーーー。

皆が集まっている角部屋ではなく、
絵美を含めた数人に宛てがわれた、
今は空っぽの部屋にーーー。


そのまま布団に突っ伏した由紀。


……徐々に濡れていく枕ーーー。




由紀(ーーーキス……………してたっ!)



そのまま由紀は、トランプに戻ることもなく、眠れない夜を過ごしたーーー。




⇒ Intertwined love (31) へ続く


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注意書もなくすみません(。-人-。)
由紀と同じドキドキを感じて頂きたかったので・・・。