あぁ……ごめんね蓮サン(笑)
コメント頂いて、我が家では比較的少ないと思われる哀れなお話を書いてみたくなっちゃった……(* ̄∇ ̄*)
みなさんも蓮サンと一緒に “お預け” ですが、すみませんo(_ _*)o
SS ひめはじめ(元日)
SS ひめはじめ(眠れない敦賀蓮)
の続きになります……。
「そうだね……。
しようか、“ひめはじめ”」
「はい!
では、こちらへ……!」
しまった……そのままベッドへと引き込むはずが、思っていたよりキョーコが遠い……
寝室から出てしまったら、“ひめはじめ” がっ……!
「待って、キョーコ……」
「はい?」
「……こっちへ来て……」
そっと手招きすると……
「えっ……?///」
これだけで頬を染めるキョーコ……。
本当にいつまでも無垢でいじらしい……。
ピュウウウウウウーーーーッ!!!
「あっ!お湯が……!」
「え?」
パタパタパタパタッ……!
何てこった……
朝から……の計画が……
仕方ない……。
とりあえず、キョーコの前にその “姫飯” とやらを喰ってやろうじゃないか……!
* * *
「……美味しそうな匂いだね。」
「あ!準備できましたか?」
キッチンで俺の方へと振り返るキョーコを後ろからそっと抱き締める……。
「……っ///」
炊きたてのご飯の香りのことじゃない。
いつだって俺にとって美味しそうなのは、君……。
「敦賀さん……///
早く食べましょう……?」
「……うん……
その前に……」
炊きたてのご飯よりも香しいキョーコの首筋に口付けを落とす。
「タメですよ。
ご飯出来てるんですから。」
赤い頬をぷくっと膨らませて、小さな掌で絡み付いた俺の腕を押しのけるキョーコ。
食事のこととなると容赦ないな……。
やっぱりここは、ご飯の “ひめはじめ” が先か……
* * *
「美味しい……」
「良かったぁ!
たくさん食べて下さいね♪」
可愛いな……。
本当はご飯をたくさん食べることよりも、早く君を……
それにしても美味しい。
昨日の御節料理も見た目もとても素晴らしいものだったが、味もどれも繊細で本当に美味しかった。
キョーコの作るご飯だけは、空腹中枢の壊れた俺でも箸が進む。
* * *
「ごちそうさま。
今日も美味しかったよ。
……ちょっと食べ過ぎたかな。」
「お粗末さまでした。
たくさん食べて頂けて嬉しいです♪
今、コーヒー淹れますね。」
「あっ、それは俺が……!」
慌てて立ち上がろうとすると、まぁまぁと言いながらソファーへと押され、座らされてしまった。
食事の準備もしてもらっているのに、食べるだけだなんて申し訳が立たない。
それでも一度言い出したら聞かない芯の強さもキョーコの魅力の一つ。
ここは、君の優しさに甘えて……
この後、ソファーに並んで座って、君の淹れてくれたコーヒーを飲む。
きっと俺の方が早く飲み終わる。
マグカップを置いて、君が飲み終わるのをそっと見守りながら……君がマグカップを置いた瞬間を見逃さない。
そっと抱き寄せて……
恥じらいながら俺を見上げる君にキスをして……
徐々に深く……君の身体から力が抜けるまで……
唇を離したときにとろんとした瞳を見せたら、もうあとは流れに身を任せてくれるだろう。
だからそこで君を抱き上げて、寝室へ……
そのあとは、いつものように……
それが、俺たちの “ひめはじめ” …………
…………………………
ん……?
やけに静けさを感じる空気……
重たい身体……
俺…………
寝てる…………?
……………………!!?
「はっ…………!」
座っていたはずのソファーに、気付けば完全に身を預け、上から毛布が掛けられている……。
飲む筈だったコーヒーのマグカップもない。
キッチンは……?
綺麗に片付けられている……!
キョーコ!
キョーコはっ……!?
目の前のローテーブルの端を見ると、可愛らしい絵の付いたメモが一枚。
『だるまやに挨拶に行ってきます。
そのままモー子さんのお家にお泊まりして、初詣に行ってきます。キョーコ』
何ということだ……。
俺の仕事始めは明日、三日の午後から。
キョーコに次に逢えるのはいつなんだろうか……。
そもそも、“ひめはじめ” って……いつまで…………?
俺はキョーコのいない自宅のリビングで、今までで一番長いため息を大きく吐き出した。
ひょっとしてタイトルだけでも飴神様に怒られるのではないかと思いつつ、1話だけこっそり置いてみたはずが……
なぜか三が日も過ぎたというのにシリーズ化し始めてる……(* ̄∇ ̄*)
いつまでもチェックリストに “ひめはじめ” って載っかってるのも、ちょっと恥ずかしくなってきたんだけど……(笑)
いや、もう今さらか。。。