☆アメンバー100人記念☆
風月さまよりリクエスト
『カメラマン蓮様とグラビアキョーコちゃん』のお話♡

風月さま宅にてご紹介頂きました♪
⇒ 『密室の写真撮影』by popipi様
※お邪魔される際はネチケをお守り下さいね。












「なっ、なななななっ、ヌヌヌヌヌッ……!!?」


驚きで言葉にならないキョーコ。


「なんで、ヌードなのかって……?」


頭文字だけで汲み取ってくれた蓮に、キョーコはぶんぶんと頷く。


「………君は本当に世間知らずなんだな……。

  そんなの、顔も名前も売れていない素人の君の写真集をある程度売るために決まってるじゃないか。」


「ーーーーーーっ……!」


はくはくと口を動かすだけで未だに言葉にならないキョーコ。


「……ふぅ。

  これでも、身体を売る仕事よりは随分とマシだと思うけどね?

  君の所に来た取り立て屋が貴島くんで良かったと思うけど?」


身体を売るよりはマシ。
そう言われたキョーコは、貴島との会話を思い出した。


「……そ……そうですよね……。」


落ち着きを取り戻したキョーコ。
だが、それでもやはり煮え切らない気持ちが大きく残っている。


「でも……私っ、胸もないし……っ!」


「まぁ、それについては大丈夫だよ。
  今は胸の大きい人のみに需要がある時代は終わったしね。」


さらりと肯定の言葉を口にした蓮にキョーコは驚く。


「さっきは、よくこの話受けたねとか言ったクセにっ!」


「あはは、ごめんごめん。
  つい、ね?」


ニッコリと紳士的な笑顔を見せた蓮。


(詐欺だわっ!
この笑顔だって、なんか嘘くさいものっ!)


「とりあえず……」


蓮は不意に腕時計を確認した。


「とりあえず、今日はここまでかな。
  あいにく俺も予定が詰まってるからね。」


「あ……。」


そう言えば、蓮は売れっ子カメラマンだと貴島とテンが言っていたのを思い出したキョーコ。
忙しい中での限られた時間であったのだろうという事も容易に想像が出来た。


「ごめんなさい……。」


「全くだよ。」


可愛いげのない返事に、やっぱりいけ好かない男だとキョーコは再認識した。



*  *  *  



撮影は後日改める事となり、帰り支度をした二人が部屋を出ようとした時、玄関の郵便受けに走り書きされた1枚の手紙のようなものが入っているのを見つけた。


「ん?貴島くんからだ。」


その言葉に蓮の後ろからひょっこりと顔を出して、つい覗き見をしてしまったキョーコ。


『キョーコちゃんへ

  さっき言い忘れたけど、キョーコちゃんの借りていたマンションも差押えになったから、もう帰れないよ。
  しばらくお友達の所にでも身を寄せてね。

  貴島』


「えええ~~~っ!!?」


手紙の内容に真っ青になったキョーコは、その場にぺたんと座り込んでしまった。


「……君の抱えさせられた借金……よっぽどなんだね……」


色々な境遇の女の子達を見てきたとはいえ、その中でも余程の事態となっているキョーコを憐れむ蓮。


「まぁ、ここにも書いてある通り、とりあえず今日は友達でも訪ねることだな。」


蓮がそう促しながら、座り込んだキョーコへ手を差し出すも……


「いません……。」


「え?」


「友達なんて、一人も……」


尚に尽くすことだけを考えて生活をしてきたキョーコには、当然友達と呼べるような人は誰一人としていなかったのだ。


「……そうか……。」


そう聞いてしまった以上、そのままキョーコを置いて仕事へ出る訳にもいなかくなった蓮は、少しの間考えこむと……。


「じゃあ、新しい家が決まるまで、俺のうちに来るといい。」


そう提案した。


「………………えっ?」


考えもしなかった蓮からの救いの手に、思わず思考の固まるキョーコ。


「ただ、今日は夜中まで仕事が詰まってるから、とりあえず俺の仕事の様子でも見学してもらおうかな。
  君と同じヌードの撮影は今日はないけれど、それでもグラビアがどのようなものか、君は少し学んだ方がいい。」


蓮にそう言われ、確かにいきなり撮影されるよりも、グラビアがどういったものなのか、また売れっ子と言われる蓮の仕事ぶりがどのようなものなのか、知りたい……!と強く思ったキョーコは、差し伸べられた蓮の手を取り、一緒に付いて行くことを決めた。




⇒ 密室の写真撮影 (5) へ続く


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“差し押さえ” って、ほんとはこんなんじゃないとは思いますが、キョーコちゃんを蓮様と一緒に過ごさせるため……ということで、ご容赦頂ければと思いますo(_ _*)o

思ってた以上にキョーコちゃんのガードが固くて……(笑)
どうも簡単には脱いでくれないようなので、もーちょっと通常記事にてお付き合い下さいませ( *・ω・)ノ