絶望の中でのリバイバル 

光は闇の中に輝いている。」(ヨハネ1:5) 

 日本の敗戦後、極東国際軍事裁判(1946年5月~1948年11月)、

いわゆる東京裁判が行われました。

東京裁判

 この東京裁判の時、ほとんどの国民は多くの戦犯に対して

冷たい態度を取りました。

 それは「こんな戦争に追い込んだのはあの軍部のせいだ」と

自分たちを被害者と考えたからでした。


 しかし、そのような中、この戦犯たちに心を砕いて仕えていった

宣教師たち
がいました。

 しかもその多くはアメリカの宣教師たちでした。

 そのうちの一人に、アイリーン・ウェブスター・スミスという

女性がいました。

アイリーン・ウェブスター・スミス

 ある時、彼女が家庭集会をしていると、西澤さんという女性が来て、

私の夫は巣鴨の拘置所に捕らわれていて、戦犯として裁かれようと

しています。

 恐らく彼は死刑になると思いますが、どうぞ彼にイエス・キリストの

福音を伝えて罪の赦しを得、完全な平安を持つことが出来るようにし、

天国で再会出来る希望を与えてください
」と言いました。

 この戦犯たちには、月に1回30分だけ家族のみが会うことができる

というルールがありました。

 けれども、彼女はマッカーサーから特別な許可を得て、面会の

機会を得ました。

 面会は非常に厳重で、監視が何人も付きます。

拘置所

 そのような中、西澤氏にイエス・キリストの福音を語ったのでした。

あの十字架の現場で死刑囚も罪を赦され、永遠のいのちを持った

のです。

 イエス様はあなたの罪のために十字架にかかって、救いを完了させて

くださいました。

 そして死後3日目によみがえり、今生きてあなたに語って

くださっている方です。

 誰でもイエス様を信じるなら、永遠のいのちを受けます
」。

 すると、西澤氏は言いました。

あなたは私が戦争でどんなことをして来たか知っていますか。

 私の両手は血塗られています。

 私のしたことを知らないので赦しとか、救いとかを簡単に

言えるのです。

 あの戦場を見、私が何をしたか知ったら、そんな赦しなんて語る

ことが出来ないと思う
」と。

 アイリーンはこう言いました。

血潮

私はあなたが何をして来たのか分かりませんし、知りません。

 しかし、1つのことだけは知っています。

 それはイエス・キリストの血潮はすべての罪から私たちをきよめる

ということです。

 神様の前に赦されない罪はありません。

 キリストの贖いのゆえに赦されない罪はありません
」。

 彼はこのみことばを素直に受け入れることが出来ました。

では救われるためにはどうしたら良いのでしょうか」と彼は聞きます。

イエス様を信じ、(心に)受け入れれば良いのです

 西澤氏はその場でイエス・キリストを信じました。

 生涯最後の面会でイエス・キリストと出会ったのでした。

 彼女はその様子を西澤夫人に伝えました。

彼はキリストを信じて救われましたよ」。

 夫人は「これで主人と天国で再会できます!」と喜んだのです。

天国での再会

ところが、一週間もたたないうちにGHQ占領軍の方から

またアイリーン宣教師のところに連絡が来ました。

柴野という戦犯があなたに会いたいと言っているが、会うか?

 柴野という名前は聞くのも初めてでした。

 何の面識もない人物です。

 実は今や罪赦された喜びを爆発させている西澤氏が、拘置所の中で

他の戦犯たちにキリストの福音を伝えていたのです。

バプテスマ2

 その中の一人に柴野氏がいました。

 彼は「私も救われたい。

 私も避けられない死を前にして、永遠のいのちがほしい。

 罪が赦されるということを経験したい
」と言って、あと1回しか

残っていない家族との面会のチャンスをアイリーン宣教師に充てました。

 アイリーンは柴野氏に福音を語り、彼はたった1回の面会で

イエス・キリストをはっきりと信じ救われました。

バプテスマ

 そしてまた次の人が面会を求めて来ました。

 今度は柴野氏が救いの喜びを伝え始めたからです。

 こうしてこの東京裁判の巣鴨拘置所の中では次々と戦犯たちが

キリストに導かれ、14人が救われました。

 そして、その中の少なくとも13人は、獄中でバプテスマ、つまり

洗礼を受けたのです。


1つになる

 不思議な導きがあり、マッカーサー司令官がこの話を聞きました。

 自責や怒り、不当さに対する憎しみが渦巻く巣鴨拘置所で、

アイリーンによって導かれたクリスチャンたちは輝いていました

 巣鴨の雰囲気が全く変わってしまいました。

 そして、マッカーサーからもう一度西澤氏に会っても良いという

特別許可が下り、彼女は西澤氏のところに励ましに行きました。

 西澤氏は言いました。

私の今の心残りは、家族でまだ救われていない者がいることです。 

 彼らのためにどうぞこの福音を宣べ伝えてください


 何と、間もなく処刑される自分のことより、未だ永遠のいのちを

持たぬ家族のことを心配していたのです。


 アイリーンと西澤氏は二人で祈りました。

 二人をじっと見張っていた看守はヘルメットを外して、自らも

深々と頭を下げながら祈りました。

prayer

 最後の面会が終わって出ようとすると、その看守が出口まで付いて来て

何か言いたそうにしていました。

 彼女は「あなたはもしかしてクリスチャンですか?」と聞くと、

いいえ、私の母がクリスチャンで、私に祈ることを教え、まことの

神様を教え、日曜学校に入っていましたが離れてしまいました。

 しかし、巣鴨で次々と絶望の囚人たちが輝いていくのを見て、

もう我慢がなりません。

 私たちにも福音を語ってください


 こうして憲兵隊の中に聖書研究会が出来ました。

 そこで沢山の憲兵隊がクリスチャンになり、後に伝道者、宣教師と

なって日本に来たのです!


 ある日のこと、西澤氏と柴野氏が処刑されました。

 翌日にその報告をするために、ある将校がアイリーンのところに

会いに来ました。

昨日、あなたが導いた死刑囚たちが処刑されました。

 その最後はみんなに賛美歌を歌ってもらい、

『神がともにおられる。

 死ぬのではなく、ふるさとへ帰る』と言いながら、聖書を抱きしめながら

処刑されました


 その報告を聞いたときに彼女は祈りました。

 祈り終えて目を開けると、その将校も祈っていました。

 そして、「私も救われたい」と言うので、その場で彼をキリストに導いたのです。

神の愛


この方(イエス・キリスト)以外には、だれによっても救いは

ありません。

 天の下でこの(イエス・キリストの)御名のほかに、私たちが救われる

べき名は人に与えられていないからです。
」(使徒4:12)


だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。

 古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました
」(第二コリント5:17)


みことばを宣べ伝えなさい。

 時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。
」(第二テモテ4:2)


それから、イエスは彼らにこう言われた。

『全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝え

なさい。』
」(マルコ16:15)


 たとい多くの人々を殺した人であっても、神の子イエス・キリストに

繋がると、全ての罪は赦され、永遠の滅びの火から救い出され、死も

悲しみも叫びもない永遠の天の国に入ることができるのです!

 皆さんはこの天国行きのチケットをもうお持ちでしょうか?

 もし、持っていなければ今日、心の中に救い主イエス・キリストを

受け入れませんか?

 主はあなたの心の戸をたたいておられます!

光は闇の中に輝いている。」(ヨハネ1:5)

心の戸を是非、今日、お開きください!

 また、いつでも福音を宣べ伝える準備をしましょう!

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