育てるのは指先だけでなく〜“わたりどり”ピアノランドから | 広島・安芸高田 なないろピアノスタジオ

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レッスン日記(69)育てるのは指先だけでなく~“わたりどり”ピアノランドから


昨年12月からレッスン開始したMちゃん。
樹原涼子先生のピアノランドからスタートすることにしました。
 


今1カ月と少しですがうまくハマってくれた様子で意欲満々。
宿題の曲を弾き、続いて新しい曲の譜読みと下準備を一緒にします。
計6曲を集中して、モチベーション保って弾ける子です。



今回の3曲目は「わたりどり」という初めての短調の曲。
絵本をめくるようにキラキラの目で新しい曲のページをめくるMちゃん。
こちらの教本にはカラーの楽しいイラストがあるのでイメージを膨らませることができて良いです^^
新しい曲に進む時は、まず題を読んでその曲のイメージを膨らませます。



「“わたりどり”って知ってる?」 
「知らなぁい」



1年生だと、大人にとって当たり前のことでも知らないこともまだまだ多いです。



「渡り鳥っていうのはね、遠い遠い外国から海を越えて飛んで日本まで来て赤ちゃんをうんで、
赤ちゃんが大きくなったらまた遠い外国まで飛んで帰って行く、
そんな鳥のことなんよ。
高い空をこんな風に仲間同士で助けあって旅をするんよ。」
と絵や写真など見せながら説明。



ふ~~ん…と、絵を見ながら何かを感じている様子。



続いていつものようにリズム打ちなどをしてから弾いてみるとすんなりと弾けました。
私が伴奏をつけて、2人で初めてのイ短調を味わいます。



夕暮れに雁が渡るもの悲しさ、それを見上げる切なさ、美しさ…などを感じとれるのは
まだまだ先のことかもしれません。



でも、遠い外国から助けあいながら飛んで行く大変さのイメージを膨らませると、初めての短調の響きが、より感じられるんじゃないかなぁ。



そしてMちゃん、まだまだ集中が途切れない。
Mちゃんならきっと大丈夫、と思い一歩踏み込んで、
「こんなふうにそぉっと弾いてみたら、どんな風に聴こえる?」と、
pでこの曲を繰り返し弾いてみました。



私の手元を見て、響きを聴いて。
「なんか、さびしそう…」と感じた様子。
手も目も耳も研ぎ澄ませ、そっと音を出すMちゃん。
静かなmpを出すことに成功!!!



この段階では教本には強弱をつけることは書いてない場合が多いですが、
楽譜通りに弾く、だけでなく
この時期から曲奏をつけることも経験して欲しいと思っているので様子を見ながらチャレンジ。
今回、pとfの導入の説明もできました。


  


音楽はね、明るい!楽しい!ばっかりじゃない。
悲しい、さびしい、悔しい、心配…
そんな気持ちを表現することもあるんよ。
これからいっぱい、いろんな曲を弾こうね。


もっと言うと…
ネガティヴな感情も、悪いわけじゃなくて必要な感情。
音楽はそれを美しい形で表す1つの表現方法で、
短調の曲には素晴らしい曲がたくさんある。
というようなことも、もう少し大きくなったら一緒に楽しめるかな。




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