中国製全自動パルスバッテリー充電器を日本で使う(3)
本ブログ記事で日本国内でも使えるように改造して使用したKD-908D智能脉冲电池充电器に付属の英文説明書を翻訳した文章を掲載する。なおこのページの内容は2020年2月販売の製品に添付されていた英文説明書の他に、その元になったXWシリーズ充電器の英文説明書、AJ-618系他機種の商品説明などから欠落部分の追補を行っており、意訳部分もあるので元の英文も参照のこと。【注意】本文章は個人利用のために作成したものを公開しているだけで、メーカーが発行したものではありません。ここに記載の日本語説明を根拠にメーカーや販売店へ問い合わせることはお控えください。本文章の内容の正誤や、この文章を参考にして発生したいかなる被害についても本ブログの著者は責任を負いません。充電器取扱説明書信頼できるサービスを提供するために、充電器は正しく適切に取り扱う必要があります。 設置と操作の前に、この説明書を注意深く読んでください。 警告とその詳細には特に注意を払うものとします。 充電器に損傷を与える可能性のある条件と操作に注意してください。 身体的傷害を引き起こす可能性のある条件および操作に対しては、明確に警告を行うものとします。 充電器を使用する前に、すべての通知をよく読んでください。製品を正しく操作できるように、この説明書をよく読んでください。特に充電器を使用する前に、個人の安全を確保するため、すべての「安全上の注意」をお読みください。1.概要WLシリーズのスイッチング電源パルス急速充電器は、12V、24V、36V、48V、60V、62V、72Vおよび84Vの単一電圧バッテリーパック用に当社が設計および製造をしています。インテリジェントなコンピューターチップは、パルス幅変調(PWM)の高度な技術とプロセス全体の制御に使用されています。本シリーズの製品は、小型サイズ、安全性と柔軟性、高い変換率、安定した出力電流、大容量設計、長時間(【訳者注】長寿命?)などを特徴としています。短絡保護、逆接続保護、過熱保護、低電圧保護が備わっています。定電圧および定電流充電能力により、定電圧充電状態からフローティング充電状態まで確実に移行できるため、充電工程の中での電力浪費と電解液の損失を減らすことができ、バッテリーの過熱と電解液の泡立ち(バブリング)を防ぎます。結果として、バッテリー寿命が大幅に延長されます!2.技術仕様型式:WL-12-50WL-24-30定格入力電圧:AC150V-250V定格動作周波数:50-60Hz変換効率:93%±3%動作温度範囲:-30度~35度Current asisted regulation(充電電流量調整つまみ)Power supply(電源供給表示)State analysis(状態解析表示液晶)Manual repair(手動修復)Automatic charging(自動充電)Real time monitoring(リアルタイム状態表示液晶)Lithum battery(リチウム電池充電)Ordinary battery(通常バッテリー充電)【訳者注】Lithum battery/Ordinary batteryのスイッチの向きが写真と逆の場合がある。液晶に表示される中国語メッセージの意味■实时监控 REAL TIME MONITORING 状態表示(下側の液晶)・充电模式 Charging Mode 充電モード・恒流 Constant-Current Charging 定電流充電・浮充 Floating-Charging フローティング充電・空载 No-Load 無負荷・恒压 Contant-Voltage Charging 定電圧充電・涓流 Trickle Charging トリクル充電【訳者注】右下の電池のグラフ表示アニメーションは充電状況の%表示ではなく、単に充電動作を示しているだけ。■状态分析 STATE ANALYSYS 解析表示(上側の液晶)・无负荷或满电轻载 No-Load or Light-Load 無負荷または満充電、軽い負荷 ・迸行适配电流充电 Adapting Current for Charging 充電用の電流を調整中・以恒定电压充电中 Charging with Constant-Voltage 定電圧で充電中・即将满电迸行浮充 Floating Charging To Be Full Soon 充電完了間近のためフローティング充電中・微电流补充或满电 Microcurrent Complement or Full Charge 微小電流による補充充電、または完全充電状態3.動作モード定電流モード:バッテリー電圧が充電器のプリセット電圧より低い場合、動作モードは定電流充電モードであり、充電器からバッテリーに一定の充電電流が供給されます。 このモードでは、バッテリーと充電器の両方が適切に保護されています。定電圧モード:パルス幅変調(PWM)の採用により、充電電流と出力電圧を正確に制御できるため、バッテリーを完全に充電でき、過充電にはなりません。トリクルモード:バッテリー電圧がプリセット値まで低下すると(【訳者注】プリセット値に近付くと、の間違いと思われる)、充電電流はプリセット値まで徐々に減少し、充電器は定電流モードまたは定電圧モードからトリクルフローティング充電モードに移行します。 充電が完了しても、バッテリーはフローティング充電モードに設定できます。[空载: 無負荷モード]充電器本体に充電負荷が接続されていない場合、LEDスクリーンには電圧のみが表示され、消費電力は約2Wです。[恒流: 定電流]バッテリー電圧が充電器の設定電圧よりも低いことを意味し、充電器はバッテリーとバッテリー充電器の両方を維持するために一定の充電電流を供給します。[恒压: 定電圧]高度なパルス幅変調(PWM)テクノロジーで、充電器の電流と出力電圧を正確に制御し、過充電を回避します。[浮充: フローティング充電]バッテリーがフル充電されると、充電器は充電を停止しますが、バッテリーに一定のフローティング電圧と小電流を供給します。[涓流: トリクル充電]バッテリーの電圧と電流が設定された電圧と電流の値に近づくと、フローティング電流が少しずつ流れます。自動充電モードでは充電完了(フル充電)を意味し、フローティングモードでも充電できます。4.複数の保護機能過熱保護:本機は本体の動作温度が105℃を超えると保護目的で電流出力をカットして自動的に動作を停止します。温度が約80℃を下回るか、電源が10分間シャットダウンされると充電工程を再開できます。短絡保護:偶発的な短絡の場合、本機は電流出力をカットして自動的に停止し警告音が鳴ります。正しく接続されると充電工程が再開されます。逆接続保護:充電器とバッテリーの+極と-極が正しく接続されていないと、本機は電流出力をカットして自動的に停止し警告音が鳴ります。正しく接続されると充電工程が再開されます。低電圧保護:単一セルの電圧が1.5V未満の場合、本機は充電を開始せず、警告音が鳴ります。この機能は、バッテリーと充電器の間の電圧の不一致(相違)によって引き起こされる可能性がある過電流による損傷を防止します。5.安全上の注意1.充電器の内部には危険な高電圧部分がありますので、機器が故障した場合は、お近くの販売店またはメーカーにお問い合わせください。2.高温・高湿度になる環境下や、可燃物や爆発物がある場所では使用しないでください。3.冷却ファンが停止した状態で充電器を使用したり、冷却孔を塞いだりしないでください。4.故障を避けるために、機械に雨や水が入らないようにしてください。5.専門の技術者以外の方が、機械を開いたり、使用目的を変更したりすることは固く禁じられています。守られない場合は重傷を負う可能性があります。6.充電操作手順1:バッテリーの定格電圧が充電器の出力電圧(12V/24Vなど)に適合していることを確認してください。手順2:充電器とバッテリーを出力クリップを使って正しく接続します(極性を間違えたり短絡したりしないこと)。手順3:AC電源の電圧が充電器の入力電圧仕様(AC150~250V)に適合していることを確認してください。手順4:充電器の電源コードをコンセントのAC電源につなぐことで充電が開始されます。充電中にインジケーターが点灯し、冷却ファンが作動しているかどうかを確認します。手順5:充電器が正常に動作しない場合は、すぐに電源コードをコンセントから抜き、AC電源、バッテリー、充電器との間のすべての接続ケーブルを確認します。7.バッテリーの保護に役立つ注意事項バッテリーの寿命を延ばすために、バッテリーを放電させすぎないようにします。鉛蓄電池は、まめに充電・放電するよう常時使用することが推奨されます。12Vのバッテリーが過剰に放電してしまうと(電圧10V未満)、バッテリーは大きなダメージを受けます。加えて充電器も充電時に過電流が流れるために保護機能が働きます。これはバッテリーの電圧が10Vを下回って深刻な状態となっていることを示します。次回バッテリーを使用する時はこの点に良く注意してください。8.簡単なトラブルシューティング●充電開始後わずか数分、またはもっと短い時間で、バッテリーが完全に充電されたと表示される。1.過電流保護・過熱保護の状態になっていないか、また、低電圧保護がバッテリー側の不適合な電圧によるものかどうかを確認します。背面の冷却ファンが回転しているかどうかも調べます。2.バッテリーが過剰に消耗しているか、またはすでに完全に充電されている可能性があります(一旦バッテリーを放電させた後に再度試すか、他のバッテリーを使ってテストをしてください)。3.バッテリー調整液か、蒸留水を追加します。4.充電器からの出力クリップが、バッテリーの電極に正しく接続されていることを確認します。●充電中にバッテリーシェルが過熱する、または長時間充電を行ってもバッテリーを完全に充電できない。1.バッテリーに短絡があるかどうかを確認します。短絡があると充電電圧が充電器のプリセット電圧に到達できなくなります。2.バッテリーに0.3A以上のリーク(漏れ)があります。3.バッテリーに欠陥がある素材が使用されているか、製法上の問題があります。4.バッテリーを交換し、再度テストします。●すべてのケーブルが正しく接続されているにもかかわらず、充電器から警告音が鳴る。または動作しない。1.バッテリーを調べて、電力不足(不適合電圧)による低電圧保護が働いていないかどうかを確認します。2.長時間不適正な状態に置かれたことや、内部抵抗の増大によりバッテリーの耐用年数を越えている。3.充電器をコンセントにつながず、バッテリーだけを接続した無負荷状態の場合も警告音が出るかどうかを確認します。4.バッテリーを別の物に交換して、もう一度テストします。(訳者による追加部分。元のメーカー説明書や商品説明には言及無し。)●すべてのケーブルが正しく接続されているにもかかわらず、液晶画面が明滅し、カチカチと動作が間欠して充電できない。背面の冷却ファンも回転しない。1.電源の電圧が充電器の入力電圧仕様(AC150~250V)より低すぎる可能性があります。電源コードをコンセントから抜き、電源の電圧が適合していることを確認します。2.電圧が仕様より低い場合は正常に動作せず、故障の原因となります。充電器の入力電圧仕様と消費電力容量に対応したステップアップトランスを用意して、コンセントの電源電圧を昇圧します。長期間使用されていない車両用バッテリー、オートバイ用バッテリー(小容量)の場合、充電時に充電インジケーターが点灯しない場合があります(内部抵抗が大きいため、電流が流れにくい状態)。この場合、大きなバッテリー放電(電力消費)を同時に行うことで充電できます。これにより充電器側に欠陥があるかどうかを判断でき、充電インジケータが点滅します(通常の場合、充電インジケーターが消灯してから完全に充電されるまで約1時間の間はフローティング充電を続けることができます。この時点でバッテリーは良好な状態にあり、自由に使用できます。充電インジケーターが点滅しなくても、充電器は実際にはトリクルフローティング充電モードでバッテリーを充電しています。 バッテリーの電圧が下がり、再度バッテリーからの大きな電流要求が検出されると充電インジケーターが点滅します)。特記事項:1.リークのあるバッテリーを最初に充電する場合は、充電中に手動で充電状況を監視する必要があります。過充電と電解液の泡立ちを避けるため、充電1回目と2回目はバッテリー本体の温度上昇が見られた場合、即座に充電を停止しなければなりません。この温度の上昇は、バッテリーが充電前にすでに満杯であるか、使用に影響しない程度のリーク(漏れ)があることを示します。2.充電器がバッテリーを充電している間は、背面の冷却ファンが常時回転していなければなりません。3.より良くバッテリーを保護するために、バッテリーの種類や状態に応じ、フロントパネルのつまみで充電電流量を調整できます。たとえば、充電前の電流が30Aの場合、25Aに減らすことをお勧めします。同様に、25Aの場合、20Aに減らすことをお勧めします。この20%のマージンは、バッテリーのみならず充電器をもより良く保護します。急いでバッテリーを充電する必要が無い場合、充電電流は10分の1、すなわち10Ahのバッテリーであれば、1Aの充電電流で充電することをお勧めします。【訳者注】本機は自動充電モードで使用した場合、バッテリーの状況に応じて充電電流を自動的に調整しますが、一般的な鉛バッテリーの場合、充電電流の設定はバッテリー容量(Ah)の10分の1が基本です。急速充電の場合はこれを増やしますが、バッテリー本体の温度上昇や電解液の沸騰・減少に気をつけねばなりません(過充電により水素ガスが発生すると、引火爆発する危険性があります)。電解液の補充口が無い密閉式のメンテナンスフリー(MF)型バッテリーの場合は、ガスの逃げ口も無ければ電解液の補充もできない構造なので、急速充電をしてはいけません。充電時間の目安(バッテリーの状態や充電電流の設定によって変動します)型式: XW-10入力電圧: AC220V±25%,50/60Hz定格電圧: 6V,12V定電流充電電流: 6V 5A±10%,12V 8.5A±10%定電圧充電電圧: 6V 7.0A-7.3v,12V 14V-14.8V型式: XW-20入力電圧: AC220V±25%,50/60Hz定格電圧: 12V,24V定電流充電電流: 12V 10A±10%,24V 7A±10%定電圧充電電圧: 12V 14V-14.8V,24V 27.5V-29V型式: XW-20S入力電圧: AC220V±25%,50/60Hz定格電圧: 12V,24V定電流充電電流: 12V 12A±10%,24V 7A±10%定電圧充電電圧: 12V 14V-14.8V,24V 27.5V-29V型式: XW-30入力電圧: AC220V±25%,50/60Hz定格電圧: 12V,24V定電流充電電流: 12V 22A±10%,24V 18A±10%定電圧充電電圧: 12V 14V-14.8V,24V 27.5V-29V 型式: XW-40入力電圧: AC220V±25%,50/60Hz定格電圧: 12V,24V定電流充電電流: 12V 25A±10%,24V 23A±10%定電圧充電電圧: 12V 14V-14.8V,24V 27.5V-29V9.充電モードについて:手動と自動自動充電モード(AUTOMATIC REPAIR):12Vバッテリーを充電する場合、充電電圧の範囲は13.8V〜14.3Vです。手動充電モード(MANUAL REPAIR):12Vバッテリーを充電する場合、最大充電電圧は16V程度です。●自動充電モード使用の利点このモードでは、バッテリーを接続し充電器をコンセントにつなぐだけで、手作業による細かい調整操作不要で充電を開始できます。 充電電流はバッテリーの状況に応じて自動的に調整され、事前に設定された電圧レベルに達すると自動的に充電を停止します。操作が簡単で大変便利です。通常の利用では自動充電モードの仕様を強く推奨します。●手動充電モード使用の利点中古のバッテリー、0℃未満のバッテリー、または比較的低容量のバッテリーを充電する場合、バッテリー自体の大きな内部抵抗により小電流のトリクルフローティング充電の状態になってしまう場合があります。 このような状況では、これらの問題のために特別に用意された手動充電モードが推奨されます。ただし、手動充電の場合は充電状況を慎重に監視し、バッテリーシェルでわずかな温度上昇が見つかったら、すぐに充電を停止してください。●低温時の充電に関する推奨事項冬季、気温0℃未満の状況では、最初はバッテリーが満充電になるまで自動モードで充電し、その後さらに手動モードで30分から1時間充電することをお勧めします。これにより、バッテリーが機能的に最適な状態になります。(がんくま)中国製全自動パルスバッテリー充電器を日本で使う(1)中国製全自動パルスバッテリー充電器を日本で使う(2)