語録90 | パーサによるトマスの福音書

パーサによるトマスの福音書

Closing the Circle: Pursah's Gospel of Thomas and a Course in Miracles

「神の使者」、「不死というあなたの現実」で再生された、トマスの福音書について書かれた「Closing the Circle」の和訳です。

野口博和さんから以前頂いてた、和訳をアップしています。

 語録90

Jは言った。「わたしのもとへ来なさい。わたしのくびきは心地よく、わたしの支配は優しいから。そしてあなたがたは自らに安らぎを見出すだろう」

J said, “Come to me, for my yoke is comfortable and my lordship is gentle, and you will find rest for yourselves.”


「犠牲なき贖罪 “Atonement without sacrifice”」(T-3.Ⅰ) のような、いろいろなコースの教えが思い浮かぶ。というのも、エゴは、イエスの全ての権威を脅威と見ており、彼は無慈悲な主人で、私たちは彼の道に近寄らないようにすべきだと思い込んでいるからである。しかし、イエスは、自分の「くびきは心地よい」と強調する。ここでの要点は、彼の権威は愛に基づいており、つねに偽の権威の強奪に基づいているため厳重に守られねばならないエゴの考える権威とは違う、ということである。

 こう語られる精神は、「これは心を訓練するコースである。“This is a course in mind training.”」(T-1.Ⅶ.4:1) というコースの概念と同じであり、つまり、彼の教えの主眼は、このような優しい規律によってだけ、私たちは自分たちの心を、エゴの思考体系の混沌から自由にし、聖霊の平和な思考体系に戻すことができるということである。

コースが一貫して、その目標は私たちがより平和になることであると明記しているように、優しい規律(それは、私たちが、エゴのバナナの皮にまた足を滑らせたときはいつでも、聖霊の助けを求めるのを思い出すことから始まる)にこのように傾注することは、罪や罪悪感や怖れというエゴの無慈悲な判断への隷属とは対照的な、イエスの無判断の訓練なのである。

(野口博和訳)