金継ぎ〜備前焼投げ入れ〜 | ゆきのブログ

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金継ぎの要領を覚えたので、生徒のOグリが割れた陶器があるということで直るかどうか分からないけどという事で預かりました。。。




よく聞かずに預かったのですが、器ではなくつ投げ入れの壺でした。






しかも、、、






粉々です(>_<)

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Oグリ曰く、『全部パーツが無いかもしれない』という事です。
この壺の経緯を尋ねると彼女が知り合いの備前焼の陶芸作家に作ってもらったそうです。その証拠に、壺の肩には小さく『Oグリマーク』?が入っていて、間違いなく唯一無二の壺です。



自宅に持ち帰り、仮組みしながら少しずつエポキシパテで圧着していきます。


硬化を待っては次の破片を乗せて仮組み、エポキシパテ、硬化を繰り返し、少しずつ復元させて行きます。


復元するにあたり、見えてきます。
落とした時にどこから割れ出したのかよく分かります。さすがに破壊点?は粉々なのでパーツは残ってなく、穴が空いたような形状になりました。そこはエポキシパテに片栗粉等を混ぜ粘土状にして穴埋めしていきます。


出来ました!


元を知らずに復元したので、僕にとっては『はじめまして!』って感じです。





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真ん中が補修した穴です。
アクセントになりますね。




完全に乾いたら耐水ペーパーではみ出たエポキシパテを削りとります。
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地味な作業です。




固く絞った布で綺麗に拭き取りしっかり乾燥させて、漆を塗り乾いたらまた耐水ペーパーがけをして固く絞った布で拭き取り乾燥。





そして最終の漆を塗り、半乾きに。。。
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金粉を真綿に移し軽くポンポンと当てていきます。

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すっかり乾燥したら最終段階。




軽くスポンジを当てながら水洗いして乾燥させれば完成!



どうでしょうか?

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スタジオの骨董と相まって金継ぎが元からの景色の様になりました。



今回は難しかったのでなんか自信がつきました!


もちろん持ち主のOグリにも喜んで頂きました(^O^)