★僕物語【10】★新しい恋人編★
僕は新しい恋人の為に就活をしました。
そして、見事に決まりました。互助会の営業ですが、給料も上がります。とりあえずはキープしました。3月までに返事をしますと。
そんな時、バイト先から契約を切ると告げられたんです。理由はしょうもないです。みんなの不満を代弁していた事が気に食わないらしいのです。
まぁ、僕はとりあえず次の職が決まっているから、その旨を飲みました。こんな上司のもとで働いていても仕方ありませんし、ゆるゆるな職場だったので、人間的にダメになっている気がしていました。それに、安い時給でしたからね。
互助会の営業は、業務委託ではありますが、仕方がないです。
すると、彼女もバイトのリーダーから嫌がらせを受けていたので、一緒に辞める事にしてくれました。僕は、過去と同じ事になりそうで怖かったですし、僕のせいで辞める事は良くないので、何回か止めました。信頼できるし、信頼してくれている別チームの上司にも相談はしましたが、彼女の意志は固いものでした。
なので、僕も仕事は決まっているから、ちゃんと支えようと思っていました。
そして、3月で退職し、4月になりました。
とっても嬉しい事に、彼女は3月から同棲してくれました。もう、本当に嬉しくて嬉しくて。こんな幸せになって良いものかと思いました。
でも、さっそく問題が起きたんです。
僕の職場は、これはもうびっくりするくらいに酷かったんです。
仕事中に釣りに付き合わされるし、適当な職場だし、喫煙室に行かされるし、苦しいものでした。通りで、人は少ないですし、新人がいないわけです。
そんなある日、彼女が体調を崩しました。彼女は免許も持っていないし、土地勘もないです。
僕はメールで仕事を休みました。これはリーダーに許可されていた事です。無断欠勤じゃなければLINEで良いよ、と言われていました。リーダーがよく無断欠勤をして怒られていたそうですからね。
なのに、電話をくれと返信がきていました。文面的にすごく冷たい感じです。僕は電話が苦手になっていたので、すごく胸が苦しくなりました。
しかも、すごく時間が経ってから気がついたんです。
僕は病院に彼女を連れて行き、その後は、近くのパン屋さんに寄っていました。すると、当て逃げをされたから、警察を呼んで、対応していたんです。
すると、祖母から良いお話がありました。
僕は、業務委託ではない、ちゃんとした正社員の職を探そうとしていた事もあって、祖母にも相談していたのです。そのお話が、そのタイミングであり、次の仕事を紹介されたんです。
明日明後日で良いので、ぜひ来てくれという話でした。
タイミング的にも、何かの運命を感じた僕は、そのまま互助会の業務委託を退社する事にしました。方法は良くはないですが、説得されたり、揉めたりされそうだったので。
とにかく僕は、早く正社員になりたかった。手段を選んではいられなかった。そう思っていました。
きっと、そういう言い訳なんでしょうけれど。