「競輪用の自転車って、なんぼするん?」
と、よく訊かれます。
NJS登録の決められた範囲のものを使用しますが、
人によって(使用部品やフレームメーカー)かなり上下します。
自分の場合は以下の通りです。
(※部品の材質等で、価格帯が大きく違うものは赤字表示)
*1、ハンドル_3,880
*2、ニギリ_1,260
*3、ステム_5,980
*4、タイヤ_9,660(4’後と合わせて_19,320)
*5、リム_6,300(5’〃_12,600)
*6、スポーク、ニップル_2,160(6’〃_4,320)
*7、ハブ_****(7’〃_32,240)
*8、サドル_9,480
*9、ポスト_8,300
10、ペダル_10,480
11、クリップバンド_4,900
12、トークリップ_1,350
13、クランク_26,800
14、BBセット_11,850
15、大ギヤ_12,600
16、チェーン_1,980
17、小ギヤ_9,600
18、チェーン引き_3,380
19、フレーム_240,000(※メーカー、使用パイプ等の違いで、8~28万and more?)
合計_420,320
ん~きちんと計算してみると、自分でも驚きの価格ですね。
上記に加え、ヘルメット(1万)、サングラス(3万)、手袋(0.5万)、レーサーシューズ一式(4万)、
レーサーパンツやアンダーウェア(2万)、プロテクター(4万)も必要となり、
実際に競輪で走るには約55万円必要となります。
不幸にも落車をしてしまうと、ヘルメットと前後タイヤは新品に交換しなければいけません。
また各部品に損傷があると、同じく交換する必要があります。
落車以外にも、接触、使用による摩耗など、車体検査に不合格となれば交換、
特にタイヤは入念な検査があるので、取扱いには細心の注意を払います(車のタイヤより高い)。
フレームは、上記の通り、かなり価格帯に開きがあります。
安いから悪い、高いから良い、、ってわけではなく、
選手個人の身体、戦法、脚質などで全然違うフレームを使います。
よく選手が「このフレームは感じがいい」のようなコメントをしますが、
フレームのフィーリングをかなり重要視します。
寸法や使用パイプなど、全く同じフレームを注文しても、
制作時の気温や湿度、パイプの品質差、ビルダーの心身状態、溶接の仕方など、
各種要因によりフレームの当たり・外れが発生します。
外れフレームだと、乗った感触やスピードのノリが悪く、競走には使用しません。
(練習用にしたり、お蔵入り(物置に入れる)になったり・・・、フレーム代金がパーです。)
乗った感触、タイム、スピードなど、自分のフィーリングに合致したものが当たりフレームとなり、
セッティング⇔乗車⇔モガキをして、競走に使用します。
練習と競走とでは感触が違うので、微調整は競走で使わないとどうにも分からないですね。
・・・・・が、話は長くなりますが、この当たりフレームも、
落車による損傷、自分の身体や脚質の変化、使用劣化などにより、長く保ちません。
特に落車でフレームを壊してしまうのが、心身共に一番痛いです。
苦労して苦労して創り上げた競走用フレームが無いときの心境は・・・。
またビルダーに注文を入れて、今か今かと新しいフレームが届くのを待ち、組立て、試行錯誤・・・。
当たりが来ればいいが、外れが来ると・・・・・・ご察し下さい。
とまぁ、長くなりましたが、競走用自転車のことでした。
もっと詳しく知りたい方は、お近くの選手にお尋ね下さい。