軋む?臭う?ノンシリコンシャンプーの是非 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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シリコンはなぜ嫌われる?~ノンシリコンブームの影~




まんまとシリコーンを悪役に仕立て上げた中小メーカーたちは波に乗り、

今では一~二年前には全く名の売れていなかった

ノンシリコンシャンプーがバカ売れ状態になっています。


しかし実際にはこのノンシリコンブームは

現在
風前の灯火とも言える状態になっているのです。


それは、ノンシリコンシャンプーが抱えるいくつもの欠点が原因でした。



◎ノンシリコンシャンプーは、軋む?


その欠点のひとつとしてまず持ち上がったのは、

シリコンインシャンプーが克服していた「軋み感」でした。


この結果はある意味当然とも言えます。


元々シリコンインシャンプーが作られた理由が

「使用感の悪さをごまかす為」

だったことを考えれば、


安直に作られたノンシリコンシャンプーが少なからず軋むのは当然です。


本来軋まないノンシリコンのシャンプーを作る為には、

サロン専売品で配合されるような

高級な洗浄成分毛髪保護成分

をふんだんに配合しなければなりません。



しかしシリコンインシャンプーのシェアを奪う為には

一本数千円もするような高級シャンプーでは

大衆一般層のお財布が許さないことは目に見えていた為、


結局作られたのはラウレス硫酸Naオレフィンスルホン酸Na

などの安価で脱脂力の強い洗剤をベースにした
高脱脂シャンプーでした。


これらの洗剤がベースになったシャンプーは毛髪の油分を奪い、

パサつきや軋みが出ることが多いです。


また前回解説したように、

普通の洗浄用シャンプーはシャンプー後に毛髪が帯電してしまう為、

リンスなしではゴワつきが生まれます。


結局ノンシリコンシャンプーはそれまで求められていた

「シャンプーだけでサラサラ」の実現が全くできていなかったのです。


このシリコンインシャンプーとは異なる明らかな使用感の悪さは、


瞬く間にクチコミとして広がり、消費者層に大きな疑問を残しています。



◎ノンシリコンシャンプーは、臭う?


そして次に問題となったのがノンシリコンシャンプーを使用した翌日に、

今までは感じられなかった「加齢臭」のような臭いを感じる

という使用者が後を絶たなかったことです。


これはノンシリコンシャンプーを作ったメーカーにとっても

盲点であったに違いありません。


まずノンシリコンシャンプーを作る上で問題となったであろうことは、

先ほど述べたように「軋み感」です。


それに対して大手メーカーは、

「シリコンを投入する」という手法を以て対処しました。


しかしノンシリコンシャンプーメーカーは当然それを行うわけにはいきません。


どうすればよいか、、と考え最終的に苦し紛れに行ったのが、

「天然オイルの配合」
だったのです。



「天然オイル」と言葉にすると、

多くの消費者にとっては良いイメージを抱くかもしれません。


しかし「天然」と付けばなんでもいいものではない、

ということは既に述べ尽くしています。
あなたは正しい判断が出来ますか?“天然”“合成”のホントへ)


天然オイルというものは非常に不安定なオイルです。

ほとんどの場合空気に触れれば容易に酸化、変質してしまいます。

特にホホバ油アルガンオイルアボカドオイル
などの高級なものでなければ基本的に酸化安定性が低く、


時間経過で悪臭を放つようになってしまうのです。


ノンシリコンシャンプーメーカーはこの天然植物オイル

などの配合を売りにしてシャンプーを販売していましたが、


なんとそれが完全に裏目に出る形になってしまったのですね。


とはいえそもそも


皮膜性の成分を入れている時点で

シリコンインシャンプーとさして変わらない欠点を持つ

というのに、

さらに悪臭まで出てしまうというのは救いようがありません。


またこの酸化したオイル(過酸化脂質)は

地肌や毛髪に対して悪影響を及ぼすことも知られているので非常に危険です。



ちなみにこれがシリコーンであれば、酸化など絶対に起こりません。
そういう意味でも、シリコーンとはかくも優秀なオイルだと言えます。



やがてこのノンシリコンシャンプーの悪臭問題もまた瞬く間にクチコミとして広がっていきます。



◎ノンシリコンシャンプーの是非


結局、「ノンシリコンシャンプー」は良いのか?


と聞かれれば、僕は躊躇なく「オススメしません」とお答えします。


ノンシリコンシャンプーとシリコンインシャンプーとどちらが良いか

という議論になった時、

多くの場合「場合による」という結論が導かれます。


しかし僕は損得感情なしにこの二つのメリットデメリットを天秤にかけた時、

間違いなく安易なノンシリコンシャンプーの方が

問題を生む危険性が高いと判断します。




植物オイルが不用意に配合されたシャンプーよりは、

シリコンインシャンプーの方がマシです。
(もちろん★☆☆☆☆が★★☆☆☆になる程度の違いですが)


もちろん市販のノンシリコンシャンプーが全て最悪というわけではありません。

人気なものほどまともな成分を配合できるので、

例えばハニーチェ、ブルーリアなんかはかなりまともです。




しかしやはり一般大衆層にとってみればシャンプーだけでサラサラの

シリコンインシャンプーの方が使い勝手が良いでしょうし、


特に刺激性などに差がないのであればわざわざ少し高いお金を出してまで

使用感の悪いノンシリコンシャンプーを買う理由は無いでしょう。



そしてまともにヘアケアがしたいという美意識の高い方にとっては、

まだまともレベルのシャンプーでも結局全くの役不足であることを考えれば、


市販のノンシリコンシャンプーは誰にとっても有用とは言えないのです。



解析結果としてはノンシリコンシャンプーの方が全般的に高い評価になっていますが、
どちらが一般向けか?という観点で話をしているので解析の評価と一般論は全く異なることをご理解ください。



◎本当に髪や地肌にいいものとは?


ここまで、シリコンインシャンプーノンシリコンシャンプーについてのお話をしてきました。


しかしここまでのお話は、実は非常に低レベルな話です。

解析の評価でいう「1」か「2」のレベルの話をしてきました。

僕はシリコンインシャンプーはどれだけまともでも「2」以上の評価は付けませんし、

ノンシリコンシャンプーでも良くて「3」です。
(ブルーリアは飛び抜けてますが)


結局、

本当にまともな地肌ケアやヘアケアがしたい場合は

市販品ではほとんどの場合全く役に立ちません。

なぜならそれらのシャンプーは

あくまで髪の毛をいじらない大衆向け
の製品だからです。


もしあなたがパーマやカラーを行って髪が傷んだなと感じたならば、

もはや市販品でのケアは絶望的です。


それが可能なのは本当にダメージした髪のために作られた、


ある意味一般向けではな
「サロン専売品」


にのみ許された特権であると言っても過言ではないでしょう。



「シリコンイン」とかノンシリコン」とか、

そんな低次元の話をするのはもう、

終わりとすることにいたします。




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