「高機能電荷水」…? 本当にあった怖い話 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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これはつい先日とある読者様と実際に行っていたやり取りです。

お話の中心は「高機能電荷水」という水についてですね(^_^;)


お名前などは伏せさせて頂いておりますが、

本当にあったお話です。

事の顛末がかなりレアなケースでとても有意義だったので、

皆様にも是非紹介したいと思いますm(_ _)m
(転載の許可は頂いています!)




<↓ここから↓>



 

  • はじめまして。
    ブログとっても参考にさせていただいてます。

    最近になって化粧品についてネットで色々調べているのですが、情報が氾濫しすぎていて現在迷える子羊となっています(;_;)

    かずのすけさんに是非おうかがいしたいのです。

    基礎化粧品(私はオールインワンのパーフェクトワンを使用していました)に入っている界面活性剤や、合成界面活性剤は肌のバリア機能を破壊して、美容成分を浸透させるという情報は本当なのでしょうか?

    パーフェクトワンを長年使っていたのですが、2週間前から使用中止し、石鹸洗顔の後に高機能電荷水セラミドとホホバオイルでケアしています。

    でも、化粧ノリはとても悪くなってしまいました。
    これが本来の素肌力と諦めるしかないのでしょうか(;_;)?

    かずのすけさんは石鹸はあまりお勧めされていらっしゃいませんが、石鹸洗顔の際にお酢を入れて中和するのは駄目なですか??
    中和されると洗浄力なくなって意味もなくなっちゃいますかね。

    素人な質問申し訳ありません。
    お手すきの時によろしければお返事お待ちしています。
     
  • >>

    皮膚塗布用の化粧品に配合される合成界面活性剤は分子量も大きく皮膚に負担になるものではありません。
    僕のブログの美容コラムやぼやき、スキンケアの記事などを参考にして頂くと分かりやすいかと思います。

    高機能電荷水セラミドとやら、ちょっと調べてみましたがかなり胡散臭いこと言ってますね(-_-;)
    セラミドの知見もかなり古く非常に不安の大きいメーカーだと思います。

    少なくとも界面活性剤に関しては既に様々な種類が開発されていて、皮膚塗布用の化粧品に関しては普通のメーカーのものであれば肌への負担はかなり小さくなっています。
    (むしろ界面活性剤意外の成分の方が負担になることがあります)
     
  • あと石けんについてですが、
    「お酢」が肌に刺激になるのであまりオススメしません。
    また石けんがまともに機能しなくなりますし、どの程度で混ぜれば良いのか素人考えでは分からないと思います。
    そんなことよりは既存の洗浄剤を購入する方が安全です。
  •  

    お忙しいところ、丁寧なご説明ありがとうございます(*^^*)

    只今かずのすけさんのブログを読破中です!!
    界面活性剤についての記事も拝見いたしました。
    2重の質問となってしまい、申し訳ありませんでした。
    パーフェクトワンゲルに入っていてもお肌に影響はないとのことで、安心しました。

    高機能電荷水…やはり怪しいのですかね(;_;)
    とっても画期的な商品だと思って期待してたのですが。。
    化学的にはありえないんでしょうか?
    使用すると、ほんとに水の表面張力がない感じでした。

    お酢の石鹸洗顔はやめておきます(^-^;
     
  • >>
    まずメーカーが凄く怪しいので、成分表示が本当に正しいのかという点から怪しまねばなりません。
    つまり、本当に界面活性剤が入っていないのか。

    セラミドは非常に特徴的な性質を持った成分で、油にも水にもとても溶けにくいです。
    そのため普通はセラミドの可溶化には比較的多量の界面活性剤を用いる必要があります。

    確かに界面活性剤無しでもセラミドを可溶化できるメーカーはありますが、非常に高度な技術です。名のある製薬会社や大手メーカーであればあり得ないとも言えませんが、得体のしれないメーカーにそれが出来るとは単純には考えられません。

    もしかしたら普通に界面活性剤入の水をどっかから買っていてキャリーオーバー扱いにして書いていないのかもしれませんが、
    少なくとも『セラミド入り』『表面張力の無い水』という性状を伺う限り界面活性剤が入っていると考える方が自然です。
    化学的にはまず疑ってかかりたくなる内容なのは間違いありません。

  • お返事ありがとうございます。
    そうなんですね。私もかずのすけさんのブログを読み進めていくうちにそんな気はしてきました。(界面活性剤入りの水)それなら表面張力がない水は簡単に作れますよね。

    商品を購入してしまったのですが、説明書には界面活性剤不使用、キャリーオーバーも使用していないという内容のものがまず熱く書かれていました。また、高機能電荷水においては特許を取得されていて、簡潔ではあるものの作り方等の説明もされていたので
    素人の私には疑う余地がありませんでした。

    化粧品を扱う業者さんとは、こんなにも大胆に嘘を付けるものなのでしょうか(;_;)?

    因みに高機能電荷水の説明書です。
    (抜粋してみました)

    ①水から酸素を奪います
    (水の中の溶存酸素を1ppm以下にします)

    ②水に通電加圧します
    (出来た水に通電加圧して得られた水に物理的に電子を過剰にします)

    ③電子を過剰にすることで細菌や微生物が増殖できないことが分かりました。この水を使うことで、防腐剤、界面活性剤不使用を可能にしました。

    ※還元電位の-900mVもの電位を半永久的に維持できる水です。
    日本化粧品工業連合会で安全性が認められた水です。

    これは、化学的にありえるのでしょうか?
    何度もすみません;
  • >>
    内容的にはかなり胡散臭いのは間違いありませんよね。
    先日も似たような謳い文句で売り出されていたアルカリ電解水とかいうものを僕の研究室で分析した結果、表示に書いていないアルカリ剤ががっつり定量されたっていうことがありましたし…。



    僕の根本的な認識としては、
    水は電気をかけると水素と酸素に分解します。
    これを「電気分解」といいます。
    中学校で習う内容です。

    つまり余剰に電子を得た水は、電気(電子)のエネルギーを分子の分解に割り当てて安定化するわけです。

    もしそのような状況を加圧条件などで作れたとして、それが消費者の手に届く時は圧力条件も変わりますしそんな不安定な状況が継続するなんていうのは常識的には考えられません。

    還元電位も特定の金属イオン(ミネラル)を溶かしてしまえばいくらでも操作できますので、それだけで水の性状を言うことは出来ません。
  •  

    実験されたのですね。
    アルカリ電解水怖いお話ですね。
    やはり、そういうことなのですね。

    普通に考えると、お水は酸素と水素であって、それ以上ではありませんもんね。

    〈〈日本化粧品工業連合会で安全性が認められた 水です。

    これについて、日本化粧品工業連合会に直接電話してみたんですが、「高機能電荷水といったものの登録はしていません。又、安全性を認めるという行為自体こちらではしておりません」とのことでした。

    そして、その旨を当化粧品会社に問い合わせたのですが、明確なお返事はもらえませんでした。

    かずのすけさんの仰るように、根拠がないことを確信したので、化粧品は返品することにしました。

    今は返品出来るので少し安心していますが、騙されていたのだと思うととても悲しいです。。

    しかし、何が入っているか分からないような化粧品を使う前で良かったです。



    この度は質問内容が長く、また私事で大変申し訳ありませんでした。
    お忙しい中親身にお答えくださり大変感謝しておりますm(__)m

    これからも、かずのすけさんのブログを楽しみにしています(*^^*)
    また、化粧品も参考にさせていただきたいと思います。





簡単に説明すると、

「高機能電荷水」という水があって

それを使った化粧品を販売しているメーカーがあるそうです。


で、そのメーカー曰くでは

「高機能電荷水は界面活性剤も防腐剤も不使用!
それで乳化もできるし防腐まで完璧!
化粧品工業連合会で安全性が確認されています!」



ということだったのですが、

実際に質問者様が化粧品工業連合会に問い合わせたところ


「うちではそんなものは登録してませんし、そもそも安全性を確認するなんてことをしていないです」

と返答された、

という事件です。


最終的には返品をご決断されたということで、

良かったなぁと思いましたが…



実際に、

化粧品を扱う業社の中にはこんなに大胆に嘘を付く人たちも居るわけです。



「化粧品の業界ってやっぱり怖いな…」

と久しぶりにゾッとしたお話でした(-_-;)



まぁぶっちゃけCMとか見てても大手メーカーすら嘘付きまくってますからね。

今更と言えば今更なんですけどね。。







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