建築に関する法律が変わりまして、改修や解体の工事を施工する場合、
事前にアスベスト(石綿)が建材に含有されているかを
調査しなければならなくなりました。
しかも、昨年10月からは必ず資格を保有している人でないと
調査、報告書作成をしてはいけない、となりました。
わたしも大急ぎで昨年末に一般建築物石綿含有建材調査者の資格を取得しました。
アスベストというと、鉄骨造の天井などに吹き付けしてある
フワフワしているものを連想される方も多いかと思いますが、
外壁や内装材、塗料や糊などにも含まれていました。
昔は石綿が安価で耐久性、耐熱性、防音性が良い材料なので
様々な場面で使われていたんですね。
国の基準で石綿の含有率5%以下であればOKだったものが1%以下になり、
現在は0,1%、つまり全く使ってはいけないと変わっていったのです。
石綿が含まれていた場合、施工方法が変わるので工事費が一気に跳ね上がります。
しかも100万円以上の請負工事は全て労働基準監督署に届出が必要になりました。
健康に著しい被害がある材料だと分かったので仕方ないですね。
今回は玄関内部の改修のご依頼を頂きましたが、内部間仕切り壁が
「聚楽壁」という塗り壁だったので、調査したところ
残念ながらバッチリ石綿が含まれていました。
おそらくかなりの工事費が加算されそうなので、
調査が終わった時点で工事は見合わせることになりました。
ただ、石綿を含有しているお住まいでこれからも生活されるのかと思うと
かなり心苦しいです。
こんな風にあちこちで工事が止まってしまったと仲間からよく聞きます。
リフォーム、解体工事をご検討されている方は、ぜひ事前にご相談下さいね。