NYでも出る杭は叩かれる? オリビア・パレルモの場合 | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。



NYのリアリティーショー「The City」で一躍人気者になったニューヨーカー、オリビア・パレルモちゃん。



この番組、日本でも放映されていて、彼女、来日もしたとは、

みなさまからいただくコメントにて知りました(⌒∇⌒)ゞ



ですが、シーズン3はキャンセルが決定したようです。



ちなみに、このThe Cityですが、我が家では実は娘ともども見たことがありませんでした。

で、娘にオリビアの名前を聞いても知りませんでした。



が、16歳の同様にアッパーイーストの私立女子高に通う女の子に聞いてみたら、

「Olivia? pathetic!」

との答えが返ってきました。


Patheticとは哀れとか、悲しいという意味。

この場合は、オリビアって救いようがないわね~、ってな感じかしら。




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頭をつかった着こなしができるオリビア。
彼女の賢さは、靴やバッグは高級ブランドでキメるんだけど、
お洋服はもっぱら、ZARA,クラブ・モナコ、JCrewなどお手頃ブランドを愛用すること。






オリビアちゃんは生粋のニューヨーカー、しかもアッパーイーストの私立女子校のひとつにも通った、アッパーイーストサイダーでもあります。



この通り、本当におしゃれ。(彼女は、基本的に自前でコーディネート)

着こなしの面ではいろいろと参考になることがありますよね。




ただ、普通に学校に通い、おしゃれできれいなお嬢さんとしてちやほやされているうちはよかったんだけど、

いつしかティンズレー・モーティマーの向こうをはって、自分もセレブとして雑誌とかに登場して、目立ちたくなっちゃったんだわよ~。(ため息)



で、それはもちろん、この可愛さですから、大成功。



いつしか雑誌のスナップ写真に登場するようになり、ファッションショーの最前列にも招待されるようになるのに時間はかからなかった。



加えて2006年ぐらいから始まった、socialiterank.com というニューヨークのソーシャライツ、日本風にいえば「セレブ」のゴシップを微に入り際に入り、ちょっと意地悪に採点付きで流したり、内輪のタレコミなんかもどんどん登場させるサイトにもやがて常連で登場するようになったの。



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おしゃれの真髄は「黒の達人」になること。
彼女はつくづく、黒の着こなしが上手ですよね。


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今年流行しそうなファー使いも上手。もこもこすることなく、
しかも、ここでも黒でまとめ、品を保ってますよね。
このクラッチバッグ相当に愛用なさっている模様。




で、そこまではよかった。すべてとんとん拍子。

最初は、socialiterank.comもオリビアに好意的だった。

ただ、いきなりぽっと出のオリビアが、ファッションショーの最前列に登場するようになると、どこの世界も同じだけど、ここニューヨークでも壮絶なオリビア叩きが始まったのです。






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このゴールドのスカートなんて一歩間違えるととんだことにもなりそう。
でも、それ以外は靴も含めて黒で手堅くまとめ、髪も小さくひっ詰めてバランスは最高。





ある時期から、socialiterank.comは、カメラマンがいないところではあいさつすらしないオリビアをこきおろすようになり、有名になることしか頭になく、メディアへの露出を急ぎすぎた彼女は、やがて嫉妬と反感の渦に巻き込まれていくの。






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グレーもニューヨークでは黒に次ぐ着こなし基本色。
女子高校生風の着こなしも可愛い。




そしてとうとうスキャンダルが起きます。



70人のニューヨークの著名なセレブたちがオリビアからメールを受け取ります。


そこには、

「一部サイトなどに悪く書かれているようだけど、わたしの存在が不快な思いをさせているようでしたら、お詫びをいたします。噂でわたしを判断しないで、どうかわたしを受け入れてください」


というような趣旨のことが書かれていたらしい。

これを受け取ったセレブたちの数人が、それをsocialiterank.comに転送。


それは、オリビア本人のYahooアカウントから送られたと判断したsocialiterank.comは、これをサイトに掲載します。





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去年の写真。髪がかなり明るめだけど、彼女にはやっぱりブルネットのほうが似合いますよね。





でも、オリビアは、「わたしそんなメール送ってない!!!! それにYahooのアカウントなんて持ってないわ!!!」とsocialiterank.comに激しく抗議。

そして、パパにお願いし、名誉棄損でsocialiterank.comに訴訟を起こすのです。



で、長いお話をカットして結果だけお伝えすると、さすがパパが娘可愛さに雇った弁護士さん、腕がよかったみたいで、そのメールは偽物と判断され、オリビアが勝訴します。



そして、socialiterank.comは閉鎖に追い込まれ、このスキャンダルは幕を閉じます。





こういう裏事情を知らず、しかもThe Cityも見たことのないわたしにとっては、オリビアちゃんって単に本当におしゃれで可愛い人。



でも、いろいろな事情を知っているアッパーイーストサイダーにとっては、十代の女の子ですら、「Pathetic」というのが彼女に対する印象なんですね。




それも納得と言えば納得です。



過去記事にも書いていますが、何かと世間の注目を集めやすいニューヨークの私立校では、Facebookでの活動ひとつに逐一口をだし、メディアに登場すること、取材を受けることに関しては、これ以上はありえないほど、うるさいのです。



と、そんなふうに、プライバシーを守ること、公との距離の取り方を、慎重に慎重に幼少のみぎりから学ぶわけです。



だから彼女たちにとって、有名になりたいがために、とにかく雑誌に出まくり、リアリティショーみたいな、自分の恥をさらしものにする番組に出ることすら厭わない必死さが、哀れということになるのでしょう。




出る杭は打たれるのは、何も日本だけに限った事じゃないんですね。



国籍、人種、宗教的バックグランドにかかわらず、人間が人間である以上、嫉妬、ねたみ、そねみはどこにも存在するということを改めて実感したオリビアちゃんの偽メール事件でした。



ということで、今日もよい1日を!



ベルVOGUEでオリビアの一カ月間の着こなしが全部見られますよ。


クリップhttp://www.vogue.co.jp/



ベルFACEBOOKにアカウントを持つ際は要注意


クリップFacebook にまつわるニューヨークの常識


クリップFacebookユーザーへの警告 byウォールストリート・ジャーナル