『ドラゴン“蹴撃”の日々』
《Part8》
[その①]からの続きです。
↓リアレッグ(左足)のバックキックを放つ李師祖
回転の勢いを使い
バネを活かして、地面を蹴ったリアレッグを
真っすぐに、ターゲットに向かって
突き刺すように
蹴ります!
※私は、レッスンでは、お寺の鐘をゴーンと鳴らすように蹴る!と表現します。
回転して、真っすぐに蹴るのが
《回転後ろ蹴り・バックキック》
で
回転した勢いを使い、廻し、引っ掛けるように蹴るのが
《回転後ろ廻し踵蹴り》
“後ろ廻し蹴り”
と
“後ろ廻し蹴り”
は別!
お間違えのないように。
さて
続きです。
↓蹴り出した足を、すぐに引き戻し
↓サモハンの右腕を取り
↓その腕を持ち上げながら、相手の懐に回転しながら入り
↓腕を捻り上げながら
↓投げます!
そこから
数回サモハンを投げまくり
グランドに入り
腕なのか?肩なのか?首なのか?を極められて、サモハンはタップ!
となるのです。
この、バックキックからの投げは、アクションでは基本的な投げ技です。
スタントマンであったサモハンの上手さが光ります。
※何度もお伝えしますが、これら『ドラゴン“蹴撃”の日々』における、李師祖の蹴撃は、全て、アクション(立ち回り)として、段取りが決まった上で、演じているのであり、実際に戦っているのではありません!
今回取り上げた
バックキックですが
李小龍は、映画では、ほとんど使っていません!
※『燃えよドラゴン』後半の、ハンとの戦いと、『怒りの鉄拳』で、ラストの道場での、バックキックだけだと思います。
映画の中の、李小龍にしてみれば
珍しい蹴りになります。
このオープニングファイトは
一応ワーナー側が撮り終えた『燃えよドラゴン』に
李小龍自身が監督し、追加撮影し送りつけ
ワーナーが採用したシーンなのです。
事実上
スクリーンにおける
生前の李小龍
一番最後の戦う姿がこのシーン!
となった訳です。
『燃えよドラゴン』中盤より痩せているのが悲しいです・・・。
※『死亡遊戯』が最後と思われがちですが
『死亡遊戯』の撮影中に『燃えよドラゴン』の撮影が入り
『死亡遊戯』撮影再開を目前にして
李小龍は亡くなりました。
世界中を虜にする
“つかみ”
となった、このオープニングファイト!
あの鬼気迫る
圧倒的なまでのオーラ・・・
忍び寄る“死”によるものだったのでしょうか。
『燃えよドラゴン』に掛けていた
李小龍の想いが伝わります。
その想いを感じながら
岡本良史の
ドラゴンへの日々
ドラゴン“蹴撃”の日々は続きます。
右拳左掌にて拳包礼。
m(_ _)m