おはようございます。

こちらイタリアは朝7時です。


そうそう、
前回のブログ では最後に書いたけど、



ラ・ピナ サイクリングマラソン 』に参加するため、
先週からイタリアにきています。


毎日いろんなことがあって、
Facebookに写真をアップするのが精いっぱいでしたが、
記憶が新鮮なうちに当日のことを書きますね。


まずは、


無事に完走しました!


でも、「もはや、完走なんて当たり前…(・ ε ・)」って思うでしょ?


だって、ちょうど一年前、
「エタップ・デュ・ツール」で累積獲得標高4000m超のコースを完走してるし、
(当時のブログは→こちら

今回は、獲得標高2600mくらいかな。

日本で山岳のロングライド、
いわゆるグランフォンドは何回も走っているし、

私自身、
「メカトラとか怪我がなければ余裕でしょ」って思っていました。。


・・・が、人生で初めて、
回収車におびえながら走りましたよっ!



日本のグランフォンドに出たことがある方、
そのイメージは捨てた方がいいかもしれません。


本場イタリアのグランフォンドは、
ロードバイクの走りすべてが詰め込まれているというか、


各関門の制限時間が厳しいので、
走りの平均値が高くないと大変なことになります…(;´Д`)


私のように、

平坦:普通
上り:平均よりは速い
下り:とんでもなく遅い


走りのバランスが悪いとすぐにツケがまわって、

背後から車の音がするたび、
「回収車か!?」とビクビクしなくてはならなくなるのです。



そんなことは思いもしないスタート時の私・・・


ラ・ピナに参加を決めたあと、
担当者からしつこく何回も、
「完走できなくてもいいから」と言われていて、

内心、「何を言っているのかしら??」と思っていたけれど、


今ならその意味がよくわかる!


エタップ・デュ・ツールは、
「ツールの山岳コースはすごいだろう?」と、
そのすごさを理解させるため、
ひとりでも多くの人に走らせようとします。

上りの耐性があれば完走の確率は高くなるでしょう。

そういった意味で、
エタップは日本のグランフォンドに近いかもしれません。


ところが本場イタリアのグランフォンドは、
レベルがそれに達していない場合、
容赦なく距離が短いメディオフォンドに回されます。


求められるのは、
平坦では集団走行をし、
適度な速さで上り、スムーズに下れる人。

要するに、
ロードバイクにおける総合力が高い人じゃないと厳しい。


私の場合、
序盤の平坦は、45~50km/h巡行。

平坦区間での集団はロードレースさながら、
日本の集団走行とは異なり、
前後左右にびっちり人がいるので、
ビックリするくらい速く走ることが出来ます。


上りに入ると道が狭くなりスピードが落ちるので、
平坦区間で良い位置を取っておくか、
一旦、足を止めなくてはなりません。

私も先頭集団にいたわけではないので、
前が止まったところで、自転車を降りて少し待ちます。

少しずつ前が進んできたところで巻き返します。

私より上りが速い人は、
平坦区間で前の集団にいて走ってたのでしょうね。

上りで抜かされることは、ほぼなかったと思います。


問題は、下りです。

日本でも下りが遅い私、
イタリアでは、
「この大会で私が一番遅いかも・・・」というくらい
下りでガンガン抜かされ、


再び平坦区間に入った時には、ひとり旅。


さっきまで集団走行でラクをしてた分、
ひとり旅の辛さは身に染みる・・・(´;ω;`)


しかも当日は日差しが強く、


熱中症になりかけて頭はガンガンするし・・・(;´Д`)


やっとこエイドに着いたら、
片づけの準備を始めようとしているし、
回収車は待機してるし!Σ(゚д゚;)


回収は絶対に避けたかったので休憩もそこそこ。

なんとか最後の峠が終わったところで、
「ふう~、ここまでくれば大丈夫!」と、マイペースで下山。

「なんとか逃げ切れた~♪」と安心したのもつかの間、

今度はバイクが数台待っていて、
私を停めようとするではないですか!


平坦区間残り20kmまできてDNFとか、絶対にヤダ!!

言葉がわからないフリして突き進んじゃおうかな。


なーんてことを考えているうちに、
後ろの人たちも次々と停められ・・・


ヤバイ、車に積まれてしまう!(゚Д゚;)


と思いきや、
「君たちは遅いから集団で走りなさい」と、グループを作ってくれました。

「やった、ラクできる!」と思っていたのですが、よく見れば先頭はバイク。


もう足が残っていないのに
Ave.40km/hで走らされるという地獄絵図。



「でも、チギれたら回収かもしれない!」

そう考えると集団から抜けることもできず、
吐き気をもよおしながら、


なんとか完走することが出来ました!


本場イタリアのグランフォンドには、
ロードバイクで走る要素のすべてが詰まっています。


これまでは、
体力・気合い・根性でやってきましたが、

自転車のキャリアが長くなるにつれ、
自分のことが見えてくるというか、

特に今年は体調の波があったので、
ムダなことをしない、
ラクに走る技術が自然と身についていたのかもしれません。


昨年の私では、
足切りで完走できなかったように思います。


走り終わったあと、まっしろ。


これまでで一番過酷なイベントでしたが、
その分、達成感は半端ないです。

日本の山岳イベントが物足りなくなってきた方、
是非、本場イタリアのグランフォンドを走ってみてください!


「イタリアの景色を眺めながら走りたい」という方には、
メディオフォンドやグルメフォンドもあるので、
ご夫婦で参加されている方も多いです。


まだまだ書きたいことはいーっぱいあるのですが、
そろそろ準備をしなくてはならないので、このへんで。

今後、トークショーや媒体で紹介する機会もあると思いますし。


イタリア旅、まだまだ続きます!(^^)/


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