1章 カテジナ・ルース | Vガンダム考察 カテジナ・ルース アンチヒロインの肖像

Vガンダム考察 カテジナ・ルース アンチヒロインの肖像

人が闘争本能のままに生きるのは進化のためにしている事
それは悪ではないのだから

Vガンダムを初めて見た時
カテジナ・ルースというキャラクターの与える鮮烈な印象に取り憑かれた
しかし1度目の視聴ではカテジナを理解する事が出来なかった
カテジナを紐解きたくて繰り返しVガンダムを視聴したが
見る度に考えが変わったり解らなくなったりする

何故そうなるのか?それはVガンダムの作品中に描かれたカテジナが
彼女のパーツのほんの一部でしかないから
(カテジナに限らず、Vガンダムという作品そのものが欠けているパーツや
余分なパーツの多い不完全な作品である)

そのうえカテジナに関しては、描かれた一部のパーツについても問題がある
彼女の言動、行動には嘘が多いのだ

第4話の冒頭、赤ん坊カルルの面倒を見るカテジナを思い返すシャクティ 
一見子供の好きな優しい女の子といった感じのカテジナ
シャクティ─「カテジナ・ルースさんて、赤ちゃん嫌いなのにね」

これは伏線であり、カテジナのみたままの姿と真の姿が異なる事を示唆している

視聴者はキャラクターの言動、行動によってそのキャラクターを知るものだが
カテジナはそれが嘘なのだから厄介 本性をなかなか見せないものだから
見てる側としては「???」となってしまう

まずカテジナを知るには、彼女の言動、行動をそのままうのみにしてはならないという事が大前提となるのだ
でもそんな事言ったらどうやってカテジナを知ろうというのか?
カテジナの言動、行動の中において偽りではないものは何か?
数多い嘘(上っ面)の裏にある本音は何か?
そしてカテジナの描かれなかったパーツを知る男、クロノクルの言葉がヒントになる

《何故カテジナ・ルースは悪女と言われるのか?》

主人公側を裏切ったから?(そもそも仲間じゃない)
ウーイッグでウッソに助けられ、リガ・ミリティアに合流して以降
カテジナは露骨にリガ・ミリティアの大人達に対して嫌悪感を現わしている

自分達の主義・主張を当たり前のように押し付けてくるリガ・ミリティアの大人達
それに反発すれば「余所者の頭でっかちのお嬢さんは引っ込んでろ」と言うが
そのくせ余所者のウッソに戦わせている
カテジナ─「しかし!しかし!しかし!しかし世の中はそれだけでは動かない
色々事情があってそうはいかないんだからって言うんでしょ!!!」

特権を与えられた人達だけが住む事を許された特別区ウーイッグ
カテジナ─「特別区の特権にすがっていた人々は皆、堕落してしまいましたから」
カテジナが嫌悪していたウーイッグの大人達もリガ・ミリティアの大人達も
カテジナから見れば一緒だった

リガ・ミリティアから自分を連れだしたクロノクルとの出会いは
カテジナにとって転機となる
(たとえリガ・ミリティアに居続けたとしても組織にカテジナがハマったとは考えにくい)

リガ・ミリティアに嫌悪感を持っていたカテジナが、そこへ戻らなかったのは自然な事とはいえ何故ザンスカールに渡ったのか?
これは簡単、クロノクルに惹かれていたから

おまけにザンスカール軍の大人達は(クロノクル以外は)奇人・変人だらけなので
逆に嫌悪の対象にならなかった(?)
ザンスカールは皆が好き勝手な事していて連帯感というものがない
やる事なす事どこかずれているザンスカールはカテジナの性に合っていた様に思う

では、ついて行ったのはともかく何故MSに乗り戦場へ出たのか?
当然リガ・ミリティア、ウッソと戦う事になるのに?

ひねくれた性格で、ズケズケと物を言う彼女は、
元々大人から好かれるタイプではない

独善的な父親、家に帰らない母親との関係
・・・誰も自分の事をわかってくれないという孤独感

何の力も信念も持たない自分
・・・17歳の女の子なら誰でも持ち合わせているような
  等身大のコンプレックスと変身願望

カテジナの軸となっているもの
大人(親)への嫌悪感と反発心 孤独感 コンプレックス(自己嫌悪) 変身願望

2章につづく