アメリカ遠征を終えて


まずはこのような機会を与えてくださったすべての方々に感謝いたします。

息子のメンタルを鍛えるために始めた空手。まさかその空手で海外に行ける日が来るとは思っていませんでした。息子も私もあまり上手ではありませんが、今回を逃したら次は無いだろうと・・・清水の舞台から飛び降りました。 アメリカに着いてインパクト大の吉田会長にお会いしたときの当初の印象は、とても立派な少しだけ怖そうな方でしたが、それが覆されたのはもう少し後のことになります。

会長自ら皆に観光を案内して頂いた後、思っていた以上に早く息子と別れることになり少し不安になりました。日本に居るときでさえ人見知りでマイペースな息子・・・ホストファミリーにきちんと目を見て挨拶ができるか、迷惑をかけないか、色々と考えていましたが、息子を受け入れてくださるデニス先生にお会いして気持ちが救われました。穏やかで控えめで優しい・・・息子は幸運でした。
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私は大した選手でもないのに会長宅に泊めていただき、映画でしか見たことが無い様な家に感動。少し緊張しつつも小躍りしたい気分でした。会長の印象が変化したのはこの頃からです。何かをしてあげよう、楽しませてあげよう、気を使わせないようにしてあげよう・・・こんな金髪のわけの分からない私にまで笑顔で気さくに話しかけてくださって・・・本当に嬉しかったです。こんな風貌の私ですから、日本に居るとまず話しかけてもらえる事はありません、怪訝そうな顔をされるのがおちです。

二日目の自由時間にも少し驚いた事がありました。歩いていると色々な人に話しかけられたのです。素敵なパーカーね、クールでナイスな靴だね、私その髪型好きだわ・・・本気でアメリカに移住しようと思いました。フレンドリーで個性を認めてくれるアメリカ万歳。

セミナーでは普段やらないような練習に四苦八苦していた息子ですが、少しでも何か自分なりに得た物があればうれしいです。見ていて面白いなと思う内容だったので、自分でも受ければよかったか。いや、体力的に無理だったかもしれない。という感じです。

大会は思った以上に時間がかかったのが日本とは少し違う所でしょうか。カテゴリーが細かいので参加しやすいのは魅力だったのですが、人数調整等で上のクラスにされたときはズッコケそうでした。皆さん大きくてびっくりです。私のことはさておき、息子の組手の最中珍しく大きな声をかけました。「負けてもいい、自分の中で精一杯戦え」真剣な目をして必死に頑張って負けたのでは仕方ありません。それが今の実力なのだから。稽古して強くなろうと約束しました。

そんな組手の試合中、息子がいつもとは違った一面を見せてくれました。次が自分の順番、しかし赤帯が手元に無い・・・普段なら少し困った様子で大人に声をかけるはずですが、、うしろに居た私の方を振り返りもせず外国人のコート係のほうに話しかけ帯をもらったのです。ほんの三、四日の間でも何かをきっかけに子供は成長する。そしてその子供の成長を妨げていたのは私かもしれないと気付かされました。普段から放っておけずに手や口をついつい出していた私。反省すると共に今後は多少困ったことがあっても見守っていこうと思いました。
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今回の遠征で得た物は数え切れない程ありますが、空手を通して人のつながり、思いやり、感謝など技術以外の物を多く感じました。新しい出会いに感謝し、人から学んだ事を今後の自分に活かしたいと思います。 帰国してから息子が英語に興味を持っているので、一緒に学んでみようかな?

貴重な体験をさせていただきありがとうございました。いつかまたお会いできる日まで、どうぞご自愛の上、明るく元気な会長で居てくださいね。