昨日に引き続き

デヴィッド・オースティンの

バラ園訪問自慢。

 

 

南イングランド旅行のついでに

バーミンガムに寄り道をして

デヴィッド殿のバラ園を

観に行ったのには理由がございまして、

実は私、この秋にバラ苗をいくつか

購入する気満々なんでございます。

 

夫(英国人)がこれまで

木の苗を育てていた花壇

ちょっと背の高いいわゆる

『スタンダード』型のバラを植えたいな、と。

 

 

 

 

でも花壇にスタンダード型も変かしら、

やはり『シュラブ』型にすべきかしら、

じゃあ色はどうしようかしら、と

こういうのは悩んでいる時が

一番面白いのかもしれません。

 

この新人バラの色に関し

私が黄色かオレンジ色を望むのに対し

わが夫(英国人)は強く『真っ赤』を主張。

 

「バレンタインデーに売られているような

鮮やかな赤色のバラがいいです。

花びらも多めで、花も大きくて、

これぞ薔薇!みたいな感じの」

 

むう・・・確かにわが前庭には

赤色が不足している気もしますけれども

「でも私が新人バラに一番に望むのは

まずその香りだな。香りの強い子がいいな」

 

「じゃあ赤くて匂いのいい子を選びましょう」

 

しかし夫の望む赤色(スカーレット)をして

いい香りのするバラがなかなかない。

 

 

「そもそも赤いバラがあまりありませんね」

 

「花の時期がちょうど

終わっちゃっているのかもな。

もしくはあんまり人気がないのかも。

赤バラは人気が高いぶん

お店で簡単に切り花が買えるし、

それに他のバラに比べて

散り際が劇的過ぎるだろ。

我、衰えたり!とばかりに

色を変えて花弁を散らすから

自分の庭でそんな悲劇を

毎日観察したくないという

バラ愛好家の気持ちもわからんでもない」

 

 

 

 

好き勝手言いながら

バラ園を歩き回っていた我々ですが

不思議なことにというか当然にというか

これだけ真剣に集中して

バラを見ていますと

自然と『自分の好きなバラ』が

心の中で定まってくるもので

「妻ちゃん、僕は自分のことを

赤バラ好きだとばかり思っていたんですが、

どうも黄色いバラ、それも

ちょっと濃いめの黄バラも好きみたいです」

 

「ほほう。具体的にはどれだ」

 

「この『レディ・オブ・シャロット

(Lady of Shalott)』とか、

色も形も文句なしだと思いませんか」

 

 

「思う。思うぞ。実は私も

このレディには一番心ひかれている。

この子、実は香りもいいぞ」

 

 

「この子を『スタンダード』ではなく

丈の低い『シュラブ』で

複数購入するというのはどうですか」

 

「悪くないな。でもその場合

周囲に何を植えるかな」

 

「あっちのほうに色々な花が

バラに合わせる形で置いてありましたよ」

 

 

デヴィッドさんったら

至れり尽くせりなんだから・・・!

 

 

ところで人間、

心底バラのことを考えながら

バラ園というかバラ展示場を歩くと

何故か自然に胸の前で

手を組んでしまうものらしく、

私はこの日そんな

『夢見る乙女』姿勢を取った

何人ものバラ愛好家と行き交いました。

 

 

何が怖いって気がついたら

自分も胸の前で両手を組んで

小さな歩幅でそこここを

歩きまわっていたことですよ!

 

私は普段絶対にこんな

可愛らしい動きはしないというのに・・・

 

 

バラ、恐るべし・・・!

 

なお一部殿方は流石に胸の前で

手を組むことははばかられるのか

(いや何人かの殿方はそんなポーズを

取っていらっしゃいましたけれども)

ポケットに両手を入れて

顔を斜めに傾けて歩道を歩く率高し

(そのまま遠い目をして

詩とか口ずさみそうな勢い)。

 

バラの前では人は皆恋に落ちる。

 

 

 

バラの魔力は底なしなのです。

 

 

百聞は一見にしかずというか

やはりカタログで見るよりも

実物を目にした方が

「おお、これだ!」感が強いものです

 

黄バラなら黄バラで

これでもかの量の苗が置いてあるため

色や形を他のものと比較しやすく

「うん、やっぱりこの色、この大きさ」

と心から納得して惚れ込めるというか

 

ほんの小さな差異なんですけどね

 

黄バラがお好きなあなたも

あれは花言葉がちょっと、なあなたも

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