お久しぶりです。
福島県の二本松市と本宮市の葬儀屋さんの隣の酒屋
勢州屋の4代目きょうじゅです。
前回ブログを書いてからだいぶ時間が空いてしまいました。
前回、うちのお店に来てくれるお客さんが一人でも酒飲みを趣味と言ってもらえたら嬉しいなって言うことで書いたブログの続きです。
お酒のおもしろさの2つ目は「熟成」です。
ワインやウィスキーなら熟成と聞いてなるほどと思う方が多いと思うのですが、日本酒では新しい方が美味しいと思っている方が多いと思います。もちろん新鮮な方が美味しい日本酒も沢山ありますが、実は熟成してこそ美味しくなる日本酒もあるんです。(僕はそう思っています。)
日本酒にも蔵によって色々な味わいがあるのはご存知だと思います。華やかな香りでやわらかい口当たりのお酒や濃厚でどっしりとした味わいのお酒、すっきりとサクサク飲めてしまうお酒などなど。
そんな日本酒の中で苦味や渋み、酸味などを感じて少し飲みづらいなと思う日本酒に当たった経験はないでしょうか?その時点で自分の好みのお酒ではないと思ってしまうのはもったいないです。
口を開けてから数日保管して改めて味を見てみてください。もしかしたら苦手と感じていた苦味や渋み、酸味などがバランスよくまとまって、とても美味しく変身しているかもしれません。
その数日間の間に何が起こっているかと言えば、酸化です。空気とふれあることで日本酒は味わいが刻々と変化していきます。本来であれば日本酒における酸化は、劣化としてとらえられるものですが、さっきあげたようなタイプの日本酒の場合には酸化することで熟成が進んでそれぞれの味わいがバランスよくまとまることがあるんです。
そんなタイプのお酒を、私たちは「若いお酒」とか「固い」と表現します。一定の期間熟成をすることでそのお酒の持っている味わいがよりよくなっていく可能性があるお酒です。
その期間はどのくらいかというと、お酒によって、また保管する環境によって変わるので一概に言うことは出来ません。冷蔵よりも常温の方が熟成のスピードは速くなりますし、日光にさらされるとお酒は劣化してしまいます。また開封してあるかどうか、開封してあればどの位減っているかによっても空気とふれる面積などの関係で熟成のスピードは変わるんです。
普段は飲みきれないから4合瓶や300mlを中心に買うという方も、日本酒が好きであれば1升瓶を買って日々変化する味わいを体験するのも「日本酒の面白さ」の1つだと思います。
実際僕も、1升瓶で買ったお酒を開けた後飲み会などが続いて久しぶりに飲んだらすごく印象が変わっていてビックリしたなんて経験を何度もしています。そして、そういう熟成していくお酒と言うのはお燗酒に向いているお酒が多いんです。なので、もしそういうお酒に出会ったら、時には温めて変わる表情も一緒に楽しんで貰いたいなって思います。
日本酒は口を開けたからと言って、無理に一気に空けなくてもいいんです。じっくりと時間をかけてお酒の変化を楽しんでみてください。
注意して欲しいのは、華やかで優しい印象のお酒、線の細い印象のお酒は早めに飲んだほうが美味しい可能性が高いということと、いくら熟成といってもピークを過ぎてしまえば味わいは劣化してしまいますのであまり長い間放置せず、時々は様子を見ながら楽しんで貰いたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
お酒を通して、皆さんに楽しい縁がたくさん結ばれますように!!
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(有)勢州屋 二本松店
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