10月21日(金)の記事(いけばなに感じる仕合わせ Vol.2:2番目の写真)と、ほぼ同じ花材を使っての作品です。
緑色の風船のような実をつけたフウセントウワタ (風船唐綿) と、
黄色い不思議な形の実をつけたフォックフェイス(和名は角茄子:ツノナス、狐茄子:キツネナス)、
緑と茶色でとがった三角形を見せているアンスリウム(和名は 大紅団扇:オオベニウチワ) を花材として使っています。
いけた人である松尾 柳竹さんによれば、
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実ものでもあり、枯れものとしても使えるフォックフェイスの面白さに、丸いフウセントウワタを合わせ、マッス(塊)を作っています。
花器を二つ合わせて花器の形や色を花と調和させています。
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とのこと。
いけばなは、花だけではなく葉も実も活かし、花器との仕合わせもあるのです。
10月21日の作品とは、まったく違う印象ですね。
あなたは何を感じましたか?
ちなみにおまけ情報ですが、アンスリウムの花言葉は「煩悩」と「恋にもだえる心」なのだそうです。また、美しく着色するのは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる部分です。花は小さくて目立ちません。
煩悩という花言葉を持ちながら、一番目立つ美しい部分には「仏」の字を持っているという、正反対の二つの要素を併せ持つ、いかにも仕合わせる植物なのですね。
来週は、また別の形でお見せいたします。どうぞお楽しみに。
いけた人:松尾 柳竹(まつお りゅうちく)
ライター :斉藤知江子