新緑の美しいこの季節にピッタリだと感じる一遍の詩をご紹介します。
『 竹
縦一列の高層ビル「竹」
光も入らない円筒形の部屋ばかり
かぐや姫のほかは
誰も住まわせたことがないのが誇です』
(文字配列は本にならいました)
「吉野 弘詩集」 ハルキ文庫 P22より
竹は、独特な構造をしていて、ある意味“普通ではない”ところがありますが、
この詩を読むと、自分が竹になったように感じます。
竹が自分自身の独特さを受け入れたうえに、
その独特さに“誇り”を感じているかのようで、
不思議と勇気づけられました。
自分自身に仕合わせるコツを教わったような気持ちです。
かねてより、竹の形の不思議さには惹かれています。
中が空洞である(中空)ことにより、
軽いため、自重で折れることがない。
さらには風に吹かれて横から力が加わってもしなり上手なので折れない。
節ごとに成長点があるため、一気に早く大きくなる。
竹って不思議で面白い!
そして世界は不思議に満ちていてwonderful。
何に対しても、そのwonderを見つけて仕合わせたいものですね。
GWも後半はお天気に恵まれるようです。
どうぞステキな5月初旬をお過ごしください。
5月中旬の「仕合わせる読書会」もどうぞよろしくお願いします。
〈ライター:斉藤知江子〉