私の著書「藤田晋の仕事学」の中に、

「見栄を張る人に大事な仕事は
任せられない」

という項があります。

当社のように新しい分野を見つけたら
取り敢えずどんどん参入していく会社
誰を抜擢するのかがとても重要です。

新しくて有望な分野は、よい人材の
抜擢に成功すれば、半分は成功した
も同然だとすら思ってます。

誰を抜擢するかを検討する際に、
見栄を張ってるように見える人を
静かに見送っていることが多いのが
勿体ないので、一度ブログにも
理由を書いておくことにしました。

「見栄を張る」というと言葉の響きは
悪いですが、今の自分に満足してない、
向上心があるという意味では悪く
ないのかも知れません
また、若いうちは年齢で足下を
みられないためにもある程度は
仕方ないのかも知れません。

実際、努力して現実の自分の実力を
追いつかせ、辻褄を合わせることを
忘れなければ見栄を張るのも
使いようでしょう。

ただ実際は、私からみると、
見栄を張るタイプの人を抜擢したら、
多くの場合は見栄にポジションが
追いついたこと自体に安堵して、
努力しなくなります。
分不相応な仕事をまだなんの実力も
実績もない自分が引き受けたという
現実を直視できる人は少ないのです。

強い向上心がありながらも、
自分の力に不安を感じ、
引き受ける役割に畏れを抱く
ような人のほうが、伸びしろを
感じます。
失敗しないために猛烈な努力を
する可能性が高いからです。
集中力も高まります。

いずれにしても年齢が上で、
経験が豊富な人からみたら、
見栄を張ってる人はすぐわかります。

・自分の真の実力値を正しく理解し、
理想と現実のギャップを受け入れること
・そのギャップを埋める努力をしていく

それだけで見栄を張らずに済むように
なるのではないでしょうか。