昨日、2015年度の本決算を発表しました。


サイバーエージェントの第18期は、


売上高 2543億円(23.9%増)

営業利益 327億円(47.4%増)



という結果になりました。

営業利益が300億円を突破しました。

会社の規模がまだ小さかった頃から、
なんとなく日本の立派(に見えた)な
大企業は300億くらいは利益を
出している印象があったので、
決算説明会に向かう前までは、
そのことがとても嬉しかったです。




でも、決算の説明を終えると、
なんとも言えない、
どんより重たい気持ちになりました。

質問が、前期の結果に対してではなく、
来期の先行投資に対するものに集中して
いたからだと思います。

そして、質問している人もそんなつもり
ではないとは思いますが、
私は長年上場企業の経営をしてきた
被害妄想か、先行投資をまた責められ
ているように感じてしまいました。

ジリ貧に陥ってから慌てるのではなく、
調子が良い時期にしっかり次の成長の
種を仕込んでおく。
私としては当たり前のことをやっている
つもりですが、短期で見ている人、
中長期でみている人、それ以外にも
様々な利害関係者が存在する上場企業で
先行投資を行っていくことは容易では
ありません。

しかし、俯瞰して結果から振り返れば、
決算説明のスライドにもあるように、
現在の成長は2013年にスマホに
対する先行投資の成果です。

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また、今から7年前、2008、09年も、
利益を犠牲にしてAmeba事業に対し
先行投資を行いました。
その時に会社の体質ごと変えたことが
当社の技術力やクリエイティブ、
モノ創りの企業を文化を育て、
2010年以降の成長に繋がったことは
拙書「起業家 」で1冊かけて書きました。


毎年本決算の発表後にはブログを
書いています。上のグラフの当時の

数字と照らし合わせてみてください。

2012年度、本決算
再び急成長を遂げていく会社に成るか、
成長分野を失いジリ貧に陥るか、

2つにひとつ(文中より)

2013年度、本決算
我々は飛躍を遂げる足場を創ることに成功した
(文中より)


2014年度、本決算
この規模で止まるつもりはさらさら

ありません。再び急成長を遂げる
ためにスマートフォンにシフトしました
(文中より)



私としては、いつも中長期的な視点で
会社を経営しているつもりです。
次の成長への仕込みは、会社の調子が
悪くなってからではなく、比較的調子が
良い時期に行ってきました。

今期は、下期からAbemaTVを始めと

する動画事業への先行投資を行います。

これまでにない仕入れコストが発生する

事業だし、ネットの動画事業は失敗した

事例のほうが遥かに多いです。
また、我々が取り組む事業モデルは

世界的にも前例がないものです。

だから懐疑的な意見や批判はこれから

沢山でてくるでしょう。

そのような声を封じ込めることが出来る

のは、結果が出る数年後です。

分かってはいたことですが、
また腹を括って取り組まなければ

ならないことに重圧と責任を感じ、
決算説明会あとのどんより重たい

気持ちになったのだと思います。


営業利益が300億円を超えたことを

喜んでましたが、もちろんこの規模で

止まるつもりはありません。
また、それと同時にまだ全く盤石では

ないと思っています。

いま仕込んでいる動画事業を成功

させることが出来れば、当社は次の
レベルに達することが出来るでしょう。

気を引き締め、第19期は会社として
NEXT STAGEに挑みたいと思います。