【逆境を超えてゆく者へ~爪先立ちで明日を考える】
新渡戸稲造 著
明治、大正の人々に大きな影響を与えた新渡戸稲造。その名著「修養」「自警」から、「苦難の時をいかにいきるか」をテーマにした項目を、現代語訳で紹介。
この世では、必ず意のままにならないことが起きる。逆境というのは、多くの場合、これを意味する。そして、その自分の思い通りにならないことには、天から授かった「運命」と、自分自身に原因がある「自業自得」の2種類がある。
逆境にある者が陥りやすい危険には、次のようなものがある。
・逆境を切り抜けようとせず、ヤケになる。
・他人が良い境遇にあるのを羨む。
・自分の欠点を棚に上げ、他人を羨む。
・周囲の者は全て、自分をひどい目にあわせると思い込む。
・逆境から抜け出しても、性格的に深い傷を負う。
逆境は、次のように、精神の修養に役立てることができる。
①逆境に陥った経験を踏まえ、他人への思いやりの心を持つ。
②他人の逆境を思いやり、他人への思いやりの心を持つ。
③逆境の中に、一条の光を見出し、感謝の念を持つ。
④逆境を人の心を試す機会と捉え、他者がどう振る舞うかを見る。
⑤逆境に陥ると、順境時代の友人が去る。そのことにより、他人を頼りにした自分の愚かさをさとる。
順境には、人を不幸にする、5つの危険が潜んでいる。
①順境にある者は、のぼせ上がって傲慢になりやすい。
②順境にあることに安心してしまい、仕事を怠ける。
③順境に達すると、苦しい時に受けた恩を忘れがちになる。
④順境に立つと調子に乗り、人生は組みしやすいと侮る。
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はーーーー勉強になります。
頭で理解しながら、心と、得た経験で。
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【逆境を超えてゆく者へ~爪先立ちで明日を考える】
新渡戸稲造 著