小さい頃から柔道を続けてきて高校の時は県内最強校に柔道を続けるために入学したんですけど、そりゃ県内から強者たちが集まるわけですから先輩をはじめ同級生たちも、まぁ強いったりゃありゃしない感じでした。

 

(これは大学の卒アルです)

 

 

高校2年生の時

 

高校2年生のインターハイ福島県予選の決勝で事件が起こりました!

 

その年の決勝戦で接戦ではあったものの敗れてしまい、全国大会への切符を逃してしまいました。

 

先輩方は全国に行けないことよりも恐れていることがありました。

 

夏合宿

 

僕は未経験だったんですけど先輩方はその合宿は地獄だってことを大々先輩方から言い伝えられていたそうです。

しかもメインになるのは僕達の学年の2年だってことを教えられました。

 

 

まぁ本当に地獄でした

 

聞いていたよりも酷い稽古が待っていました。

 

監督の家の近くの高校を借りてやるんですけど、朝飯前に近くの海岸を走り忠魂碑へと続く長い階段を何往復も走り、合宿所へ戻って朝食なんですけど減量チームと増量チームに分かれるんです。

 

まぁ間違いなく僕は増量チームでした。

これってお皿じゃなくてお盆だよね?ってくらい大きなお皿にご飯を山盛り、それに味噌汁とおかずがあるんです。

 

しかも走ってクタクタになってから食べなきゃいけないんで、ほとんど拷問に近いですね(^^;)

 

稽古も大学に進学された先輩方も参加されるんですけど、また屈強な方々なので当然太刀打ちできない状態です。

 

そんな地獄の合宿の2目の午後でした。

 

トイレに行ったまま

 

同級生の家が近所だったTが午後の稽古中に「トイレに行ってきます」と言い残し、柔道着のまま失踪してしまいました。

まぁ何のことはなく近所だった家に帰っただけのことだったんですけどね。

 

何度も苦楽を共にしてきた仲間たち結束力は強いです!

 

午後の稽古が終わり食後の自由時間に2年生で集まって作戦会議。

「アイツの努力を無にするな!」なんて変な一致団結で皆んなで脱走することを決めました。

 

 

作戦決行!

 

合宿の場所はいわき市にある四倉町というところで僕以外は全員いわき市民。

それぞれ自転車で家に帰ったり友達に迎えに来てもらったり歩いて帰ったり。

 

僕は毎日電車とバスで1時間半かけて通学していたんですけど、電車が走ってない時間で帰る手段を考えながら合宿所から脱走しました。

 

とりあえず駅前まで行こうと考えたけど良い案が浮かばず、どうしたもんかと思っていた時にタクシー会社を見つけました。

その時は学校のジャージ姿で無一文。

事情を話しタクシーを走らせてもらうことに。

 

その車の中で何を話したかは覚えていませんが、脱走してしまった罪悪感と開放感でボーッとしてたと思います。

 

家についてタクシーの運転手さんには待っててもらい親を起こして代金を払ってもらいました。

今から27年前で1万円を超える金額だったと思います。

 

即強制送還

 

家に帰ると親父に叱られ車に乗せられ合宿所へ強制送還。

家にいた滞在時間的には2~3分だったと思います。

 

車の中でも「自分で柔道をやるって言って通ったんだから最後までやり通せ!」と言われ泣く泣く合宿所に戻りました。

 

合宿所に着くと先生が入り口で仁王立ちしていましたが「早く寝ろ!」とだけ言われ部屋に戻りました。

 

次の日の午前中の稽古中に僕たち2年はペナルティーとして全員5厘頭にされ、それからの稽古は少し楽になったような気がします。

 

 

その時のことを先生と話したことがありましたけど、先生曰く「今の子供達にお前たちがやっていたような稽古をしたら誰1人としてついてこないよ」と笑いながら話されていましたが、どんだけ酷い稽古だったんだよ!とツッコミたくなったけど何も言えない主従関係が今でもあります(笑)

 

でも今となってはいい思い出ですね。