我が家の食卓には豆腐料理はなかなか出ません。

なぜなら僕が食べられないから…。

 

嫌いな食べ物が結構多い福島県いわき市平で児島ジーンズも売ってる酒屋『酒のしのぶや』三代目店主(仮)の佐藤浩一です。

 

小さい頃は豆腐が好きでそれこそ麻婆豆腐も好きでしたし冷奴なんて喜んで食べてました。

僕が小さい頃には浪江町をリヤカーで売っていたおじちゃんもいまして、よく母親に豆腐を買いにおつかいを頼まれたものです。

また同級生の家の中華料理店でも麻婆豆腐を頼んでは、オン・ザ・ライスにして勝手に麻婆豆腐丼にして食べていたくらい好きだったんです。

 

それがまさかあんな事が起きるなんて…。

 

あれは夏の日差しが眩しい大学2年生のとある日。

僕は部活もあり学生生活もまだ忙しかったのでバイトができず、毎月仕送りをしてもらって食費に当てていたんですけど、その時はちょっと派手に使ってしまい次の仕送りまでの半月を1000円程度で生活を余儀なくされていたんです。

 

幸いにもお米だけはストックがあり食べるには困らないだろうと思っていたものの、お米だけあってもおかずが無い状態で貧乏学生には必須アイテムの『ごはんですよ』と豆腐が冷蔵庫に入っていたんです。

 

それからの食事は白米を炊いて「ごはんですよ」だけでしばらくしのいでみようと思ったんですが、当時現役の体育大学生だったので食欲旺盛な僕は1日に5合の白米を炊き、ごはんですよだけで生活していたところ5日で3kgも減ってしまいました。

 

そんな時に冷蔵庫にあった豆腐の存在を思い出し少しは栄養があるだろうと、大好きだった冷奴と白米でオシャレなランチタイムにしました。

 

そんな日の夕方に悲劇は起こりました。

(お食事中の方はここまでの方が)

 

 

激しい腹痛とともに襲ってくる吐き気。

何度となくトイレに行きのですが和式だったために、僕が座っていられる時間は限界がありました。

トイレに篭り痺れる足を我慢しての繰り返しで夜も寝れず、出るものがなくなるくらいに上から下から…。

衰弱しきっていた僕は原因を考える余裕もなかったんですが、水分を摂らなければと思い流し台のところに行った時に気がついたんです。

豆腐のパッケージを見ると消費期限が10日も前に切れていたことを。

 

 

それからというもの何度か豆腐にチャレンジするんですけど、口の中に入れると酸っぱいものがこみ上げてきてしまうようになってしまったんです。

 

豆腐が食べれなくなって20年以上経過していますが未だに克服できず、そのことについては奥さんも子供達も周知の事実なんですが、我が家の食卓にごく稀に豆腐料理が並ぶときがあります。

 

それは夫婦喧嘩をした時!

 

奥さんからの僕に対する無言の攻撃だと思うんですけど、ほぼほぼ豆腐料理といっても麻婆豆腐なので、おかげで僕には特殊能力が備わりました。

 

 

それは豆腐を避けて肉だけ食べる荒業です!

 

でも夫婦喧嘩した時だけじゃなく奥さんもたまに食べたい時には出てきます。

昨日もそんな日でした。

 

だけどね、我が家の食卓に豆腐料理が出てきた時は必ず子供達が『まぁた夫婦喧嘩したの?』って心配して聞いてくるようになりました。

優しさいっぱいの子供たちに育ってくれたようで僕は幸せです!

 

僕は大好きだった豆腐を食べれなくなるという悲しみと引き換えに、麻婆豆腐で肉だけ食べる荒業と心配して聞いてくれる優しい子供達を手に入れることができました!!!