第一話 | ジュセー 徒然。

ジュセー 徒然。

てきとーに。
創作とかやってます。

薄暗い、森の中。
少年が、駆けていた。

「なんで……!なんで僕が、こんな目に!」

駆ける、駆ける、駆ける。
その顔には恐怖が浮かんでいた。

「シロボシくん、だっけ?」

少女の声。少年は驚愕する。
彼を恐怖に陥れた存在。
先ほどまで彼女は後方にいたはずだった。だが少女は今、確かに目の前にいる。

「アハハ☆もっと、もっとあそぼう!」

少女が笑い、手に持つ鎌……鎌のようなソレをこちらに向ける。

「……!」

少年はーーー灰崎 白星は元来た道へと走り出す。

「そうそう、そうやってぇそうやってぇ……そうやって逃げて!もっと!もっと、あそぼう!」

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白星の外見は、普通とは言い難かった。
肩下辺りまで伸びた、ボサボサの髪。つい先刻まではポニーテールに結わえていたはずだが、必死に走っているうちに解けてしまっていたらしい。
その髪の色は、白銀であった。

「はぁ……はぁ……。」

荒い息。
彼はいま、クラスメイトや友達や、弟のことを思い起こしていた。
走馬灯、だろうか。

「まだ……まだ、死にたくない。」

頭痛。またか。
彼も、彼の弟も抱える問題だった。
それは、過去を、自分たち兄弟の幼少期を思い出そうとすると起こるものだった。

「あっ……!」

頭痛に気を取られ、躓く。
派手に地面にダイブすることになってしまった。
まずい。まずい!
急いで身を起こそうとする。

「ねぇ、シロボシくん?」

……。

「シロボシくんは、楽しかったぁ?」

ーーー人は、人は。

「アタシはたのしかったよ!アハッ☆」

人は、本当の恐怖や絶望に立ち会ったとき言葉を、思考を失うという。
自分の耳元で聞こえる少女の声に、彼は。

「じゃあね、バイバイ!」



人。人、血。人血人。

血。血、血。血血血。

肉。肉、肉。肉肉肉。

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