UFC 202の記者会見において、コナー・マクレガーがネイト・ディアズ陣営にペットボトルを投げつけた件についての審議が先週開かれ、コナーに罰金15万ドルと50時間の社会奉仕活動を科すということで可決しましたが、これについて思ったことを羅列します。
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この件に関してのネバダ州の検事総長からの推薦/勧告は、2万5000ドルの罰金と25時間の社会奉仕活動、それから「メディア・トレーニング」だったんです。
2万5000ドルという推薦/勧告が、なんで15万ドルに跳ね上がったのかについては後で触れますけど、まずこの「メディア・トレーニング」が笑えると思いました。
これ、もっと正しいメディア対応の仕方を学ぶべき、という意味なんですけど、それなら、コナーこそ「メディア・トレーニング」の先生になるべきだと思うんですよ。
彼ほどメディアを巧く使っているプロ・アスリートは他にいないでしょ
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なんでネバダ州の検事総長からの推薦/勧告が罰金2万5000ドルだったのに、これが15万ドルに跳ね上がったのか
審議の始めにコナー自身が「どんな罰でも受け入れる」と素直に言ったからだ。事前に「PSAに関わって欲しい」という考えを公にしたからだ。
これについては、様々な意見があります。
ただほとんど全員一致の意見が一つだけあるんですよ。
パット・ランドヴァル(Pat Lundval)氏が醜悪の根源。
これなんです。
他の国や州のアスレチック・コミッションの場合、通常業務を仕切っているのは大体事務局長(Executive Director)なんですけど、ネバダ州アスレチック・コミッションは「コミッショナー(The Commissioner)」なんです。
その「コミッショナー」を運営しているのが、アンソニー・マルネル(Anthony A. Marnell III)会長を筆頭に、ランドヴァル氏を含む5名で形成されている「コミッション(委員会/The Commission)」なんですね。
それで、今回のコナーや少し前のニック・ディアズの審議をみた人なら気づいているとは思いますけど、ベガスでの審議はランドヴァル氏が仕切っているんです。
(コミッションもベガスとリノで担当が分かれており、ベガス担当はランドヴォル氏と元会長のフランシスコ・アギラーなんです)
前回のディアズの審議の時もそうでしたけど、要は今回のコナーの罰金が15万ドルに跳ね上がったのも、ランドヴォル氏の職権乱用以外の何ものでもないと公言している人がと〜ても多いんです。
ただ単に自分のパワーを誇示しただけだったんじゃねという意見ですね。
ネバダ州の検事総長からの推薦/勧告なんかは無視して、ほとんど何の根拠もなく(PSAが関わるのなら費用が嵩むから、それもコナー側が払うべきという見解はあるみたいですけど)ファイトマネーの5%から10%の罰金が妥当だと今回の審議でも言ってましたけど、これって、かなりの重罪を犯した犯罪者に科せられる罰金より高いですし......
このランドヴォル氏って一体何様のつもりなんだあの人がネバダ州アスレチック・コミッションの品格と評判を落としていると多くのメディアが公に言っているんです......
*PSAとは「Protection Sports Association」のことです。
(「スポーツ保護協会」とでも訳すのかな?)
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デイナ(・ホワイト)によると、もうコナーはネバダ州で試合したくないと言っているらしいですけど、これ、そんなことになったら、ネバダ州は大きな大きな収入源を失うという結果になるんですよね。
たったひとりのプロ・アスリートが州にもたらす税収という観点で考えると、今やフロイド・メイウェザーの次に一番大きな力をもっているのはコナーだと思うんです。
ということは、コナーがもうネバダ州で試合をしないとなると、州は大きな大きな経済的ダメージを被むることになるんですけど、ランドヴァル氏の責任は一切追求されず、これに関しては不問に付すということになるのか
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これ、納得しないからとコナーが罰金を払わなかったらどうなるのか
アスレチック・コミッションの審議における決定事項は、裁判所の判決とはえらい違いなんですね。
この15万ドルの罰金を取り立てるためには、ネバダ州のコミッションはネバダ州の裁判所に提訴しないといけないんです。(もちろんこれをするには弁護士を雇って色々と書類も揃えてとなりますから、それなりの費用が掛かります)
それからネバダ州のコミッションは、ナショナル・サスペンド・リストにコナーの名前を載せて、他の州のコミッションにコナーのファイター・ライセンスを却下するようにと働きかけることができます。しかし、だからと言って、必ず他の州のコミッションがネバダ州のコミッションの決定事項に従わないといけないという絶対的なルールがある訳ではないんです。
なるべく他の州のコミッションが下した決定事項に同調するようにというガイドラインみたいなものはあるんですけど、例えば、ニューヨーク州のコミッションが、ネバダ州のコミッションが下した裁定が正しいと思わなければ、それに従う必要はないんです。
ですから、コナーのUFC205出場にネバダ州のコミッションがストップをかけることができるのかというの質問の答えはイエスとノーなんです
ただこれだけ話題になっているMSG大会のメインを飛ばすような決断を、ニューヨーク州のアスレチック・コミッションが下すとは思えないんですよね......
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「(ネバダ州のコミッショナーたちを指して)こいつらが貰っている給料より高い罰金を喰らった」とツイートして以来、この審議に関してコナーは沈黙してますけど、今頃、マネージメントと弁護士と話し合いながら、次の一手を考えているんだろうなぁ〜と思います
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ネイト・デァイズの審議はこれからなんですけど、最初にペット・ボトルを投げたのはネイトの方なんですよね.....それが事の発端だということになったら、一体ネイトに科せられる罰金はいくらになるんだろう.........
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最後にー
審議において提出された書類によると、コナーの現住所はアイルランドではなく、カリフォルニア州アーバインなんですね。
噂によると、ベガスかカリフォルニアで新たな家を購入するらしいですけど、どんな豪邸になるのか楽しみですね()