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原価300円の注射を3000円で売買


ドッグ珍・アンインストール・マニュアル

【質問】
①この50年間、日本では狂犬病は発生していないのに狂犬病注射は必要ですか?
②狂犬病で死ぬ犬はいないのに、予防注射の副作用で死ぬ犬が毎年いることについてどう思われますか?
③原価300円の注射を3000円で打って(売って)いるのは本当ですか?
④実際、狂犬病注射を受けているのは500万犬、受けていないのは800万犬が実態といわれてますが本当ですか??
⑤この注射により獣医師業界は毎年春に150億円の臨時収入があるというのは本当ですか?

【回答】
引退した獣医師です。懺悔のつもりで回答します。結論から申し上げて、ワクチンを注射する必要は全くありません。ワクチンを備蓄しておけば済む話です。狂犬病に関する間違った知識が多いようですので説明しておきます。狂犬病は空気伝搬はしません。短期間に感染が爆発的に広がることはありません。鳥インフルエンザとは違います。人から人へも感染しません。2006年京都で海外旅行者が狂犬病を発症して死亡しましたが、他に全く広がっていません。犬が感染すると犬自身も必ず死んでしまいます。第一、ワクチンだけで狂犬病の発生を阻止できません。

現在使用されている組織培養ワクチンは昔の山羊脳を使用したワクチンより効力が低く、毎年注射しないと抗体がどんどん下がってしまうのが実態です。国内でワクチンを接種された犬が欧州で入国しようとしたら、狂犬病に対する抗体不足で検疫をパスできなかった話は有名です。まず、狂犬病の侵入をしっかり絶つことが必要で、ワクチンよりも検疫を重視すべきです。鳥インフルエンザでも鶏にワクチンは使用されていません。ワクチンの使用は「病原体との共存」を意味します。ワクチンは狂犬病ウイルスを駆逐できずに蔓延してしまった場合の手段です。現状では、ヒステリックにワクチンを使用する必要はありません。ワクチンは元来健康な動物に「毒」を注射するので、事故が起きない方が不思議です。不活化ワクチンであってもウイルスを濃縮するために使用した化学物質等も含んでいるため、決して安全ではありません。見方によっては、ワクチンの注射は動物虐待に値します。

また、狂犬病の予防注射は厚労省から日本獣医師会に丸投げされている事業です。各都道府県の獣医師会の事務局長の多くは地方公務員の天下りです。報道されていませんが、天下りは中央よりも地方で蔓延しており、深刻です。○○県農林会館なんてビルは県庁の天下りだらけです。彼らの日課は「新聞読みとお茶と雑談」程度です

各項に回答します。
①この50年間、日本では狂犬病は発生していないのに狂犬病注射は必要ですか?
→昭和32年から狂犬病は日本にはありません。間違いなく根絶されています。必要ありません。

②狂犬病で死ぬ犬はいないのに、予防注射で死ぬ犬が毎年いることについてどう思われますか?
→実際、狂犬病の予防注射に限定すると軽微な事例も含め年間100件以上、注射事故が起こっています。そのうち農林水産省に死亡事故として報告されるのは年間20件ほどですが、予防注射事業の見舞金とは別に一部の不心得メーカーがお金で解決してしまうので、残念ながら相当数が報告されていません。集合注射では、事前の問診や注射後の経過観察が不十分なので、事故発生リスクはさらに高まりますし、副作用で死にかけてもその場で治療ができません。犬同士でケンカするわでそれどころではありません。

③原価300円注射を3000円で打って(売って)いますが本当ですか?
→そのとおりです。メーカーにとってもこれほどおいしい話はありません。実は、メーカーが年に1回、こっそり集まって、生産割当て(談合)をしています。過去、公取も入りましたが、証拠を残さないのでうまく逃れた経緯があります。

④実際、狂犬病注射を受けているのは500万犬、受けていないのは800万犬が実態です。
→そのとおりです。

⑤この注射により獣医師業界は毎年春に150億円の臨時収入があるというのは本当ですか?
→事実です。この事業による収入だけで生活が可能です。かく言う私もその1人でした。何回となく予防注射の終了の話は出ているのですが、日本獣医師会が頑なに拒否、悉く潰しているのが実態です。獣医師会のHPに啓発のページがあるようですが、明らかに詭弁です。中国をはじめ周囲の国では確かに狂犬病が発生していますが、検疫を重視すべきであり、ワクチンを飼い犬だけに注射してもほとんど意味ありません。また、飼い犬が他人を噛んでも、犬が狂犬病に感染していないことの証明は技術的に可能です。狂犬病予防法は見直しが必要です。時代に合わない法律は改正すべきだと思います。

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