女性にとって一つしかない、大切な臓器、子宮。
子どもが要らないときは月経で「めんどくさいなあ」としか思わないかもしれません。
(ちなみに、性ホルモンや卵子を出しているのは卵巣で、こちらは通常二つあります)
でも、子どもを自分で産もうと思ったら、子宮が健康でなくてはいけませんよね。
子宮頸がんは20代30代の女性がかかるがんとしては一番多く、最近急増しています。早期に発見出来なければ子宮を失うだけではなく、命を失うこともある病気です。

その理由の一つが、子宮がん検診の受診率がとても低いこと。先進国としてぶっちぎり最低で、30%に満たない受診率です。
子宮がん検診は、(100%ではありませんが)がんになる前の「前がん病変」という状態で病気を発見でき、前がん病変やごく初期のがんなら、子宮のほんの一部を切り取るだけで子宮を温存することができます。

子宮頸がんワクチンについて議論されるたびに(ここでは議論しません)、「ワクチンよりもがん検診の受診率を上げるのが先」などと言う人がいるのですが、

が ん 検 診 の 受 診 率 を 簡 単 に 上 げ れ れ ば 苦 労 し ま せ ん

というのが実情です。

(以前、子宮がん検診のハードルを下げる方法という記事にもいろいろ書きました。)

先日話題になったアイスバケツチャレンジをヒントに思いついたのが、「がん検診のバトンをどんどん回して行ったらいいんじゃ?というキャンペーン。

名付けて、「子宮がん検診チャレンジ」!

ちょうど毎年秋に子宮がん検診を受けているのですが、先週土曜日に元勤務先を正規に受診し(子連れ)、後輩の女医さんに非常にリラックスした雰囲気のもと検診してもらいました。(経膣超音波をしてもらって、小さい筋腫も発見。)

↓証拠写真


なので、子宮がん検診のバトンを、森まさこ前少子化大臣山本モナちゃん友利新先生の三人に渡したいと思います!


~ルール~

バトンをもらった人は、2週間以内に子宮がん検診を受診し、何らかの証拠写真を添えて自身の発信しているSNS(ブログ、facebookなど)にレポートし、3人の女性にバトン回してください。
(その際には、こちらの「ルール」の部分をコピペするか、このブログのリンクhttp://s.ameblo.jp/son-mihyon/entry-11931596504.htmlを貼ってください。)

1年以内に子宮がん検診を受けた人は、その結果の用紙を写真に撮るなど受けたことが分かるものを添えてその際の検査をレポートしてください。(検査を受けたことが分かるだけでいいので、検査結果そのものを公表する必要はありません。)

検査を受けたことだけでなく、これから受診する方の参考になるような体験レポートを簡単にでもいいので出来ればおねがいします。これから受診する方の心のハードルが下がるようなレポートだとありがたいですが、産婦人科へ改善点を要望するものも参考にさせていただきます。

2週間という期間は忙しい方にとっては厳しいかもしれませんが、2週間以内に時間を作ることが出来ない方は、きっとあっという間に1年が過ぎているという方ではないでしょうか。このキャンペーンを機に、ぜひ自分の婦人科臓器の健康をチェックする時間を捻出していただけたらと思います。

もしもどうしても難しい場合は、下記の団体へ1万円以上の寄付をしていただくことに替えていただいてもかまいません。もちろん、検診を受けた上で寄付をしていただいても感謝いたします。

自治体から補助が出る検診の時期とは外れているのだけど、という方も、出来たらキャンペーンの主旨を汲んでいただき、この期間内に受けていただきたいですが、もちろん強制ではありません。
(自治体の補助がなくとも、子宮がん検診は美容院に行くより通常安いです。どうぞ、自分の体のための投資だと思ってお願い致します。)

対象者は20歳以上で性交渉の経験がある女性です。日本では年齢制限はありませんが、諸外国では65歳前後までが一般的となっているので、バトンを回す際に参考にしてください。もしも性交渉の経験のない方や子宮の無い方がバトンを回された際は、もとの方にバトンを返していただいてもいいですし、寄付をいただいてバトンを回していただいてもかまいません。

2週間というあまり早くないペースでバトンが回っていくゆったりとしたキャンペーンを想定しています。目標は日本中の対象となる女性に検診を受けていただくことです。広がり方によってはキャンペーンは次の段階へ行くことも考えています。何かお困りの状況になった場合は宋美玄までお知らせください。

★寄付先★
おすすめの寄付先を挙げていますが、公共性の高い団体なら他のものでもかまいません。

NPO法人 子宮頸がんを考える市民の会 http://www.orangeclover.org

(同じ国で食べ物にも困っている子どもたちに)
大阪子どもの貧困アクショングループ http://cpao0524.org/wp/
NPO法人豊島WAKUWAKUネットワーク http://toshimawakuwaku.com

文責 宋美玄

追記:これを読んでくださったがん検診の対象となる女性の方で、興味を持たれた方は、ぜひバトンが回って来るのを待たずに、自分が周りに先駆けて子宮がん検診に行き、周りの女性にバトンを回していただいても嬉しいです!