@濡れ頭巾ちゃんです。
このブログは、サウナ&酒場めぐりの備忘録として2011年の6月に開設し、
以来、現在まで300ほどの記事がアップされていますが、
その第1回目が「サウナ東京ドーム」なんです。
毎月何度も何度も通い、
その時々に生じた喜怒哀楽の涙や汗やカラダ中の老廃物を、
このサウナで放出し、この水風呂から放流してきました。
個人的な話になりますが、
20数年前に上京し、はじめて東京で入ったサウナは歌舞伎町の某店でした。
そこには、黒光りしたコワイおじさん達が傍若無人に振る舞っていたり、
あちらの組合の方々が暗がりでハッテンしていたりする、
暗く不潔で妖しげな世界が広がっていました。
東京のサウナって特殊の方々が来るところなんだ。
東京ってコワイところなんだ。
と、そのとき思ったものでした。
でも、あるときサウナ東京ドーム(旧後楽園サウナ)を知り、
施設の清潔感、ホスピタリティ、洗練されたサービス、お客さんの紳士的な態度等を
体感することで「こんな素敵なサウナがあるんだ」とサウナへの愛情が再燃しました。
と同時に「東京」という街も好きになりました。
サウナ通いをはじめて、
またサウナ好きを公言することで、
サ友ができたり、
飲み屋でサ談会したりして、
世界が広がっていきました。
そしていつしか、
『サウナを好きな自分』が好きになっていきました。
そんなワタクシの自己を確立してくれたサウナ東京ドームが
2013年8月31日で閉店しました。
最終日、館内のいたるところで、
ご常連がスタッフに感謝の言葉を伝えているのが聞こえてきます。
「いつもキレイに掃除してくれてありがとう」
「長い間おつかれさまでした」
「マッサージ最高だったよ」
「(裸で名刺を渡しながら)困ったことがあったら連絡して」
などなど・・・
客と店員という垣根を越えて、互いに尊敬し合う、
素晴らしい人間同士の関係は、裸の付き合いだからできること。
本日、サウナ東京ドームの火は消えてしまうけれど、
この美しい聖火は永遠に繋いでいかなければなりません。
そんなことを、
栓が抜かれ徐々に少なくなっていく
キラキラした水面を眺めながら考えていました。
ありがとう!サウナ東京ドーム。