【今回の記事】
部下は褒めて伸ばすべし!でも具体的にはどう褒めればいいの?

【記事の概要】
刻々と時代は移り変わっています。昭和に根付いていた「部下は厳しく叱って育てる」という風習は廃れ、「褒めて伸ばすべし!」が浸透し始めました。さて、あなたはうまく部下を褒めることができていますか?                                                         

                                                                              部下を褒めて伸ばす!~3つのテクニック~          

①ミスを褒める                                                       “ミスを褒める”というのは不思議に聞こえるかもしれません。これは正確には、ミスをしてもその中から部下が努力した点を見つけ出してそれを褒める、ということです。大方の人に共通するはずですが、自分が仕事でミスをしたときに、先輩や上司に「気にするな!次、頑張ろう!」と励ましの声をかけてもらえると、うれしいものですよね。「よし、次は絶対やってやる!」とやる気が出るのではないでしょうか。そして、ミスをしたにもかかわらず、自分の努力した点を褒めてくれることは、それ以上に喜びを感じます。「この上司は自分のそんなところまで見ていてくれたのか」と感謝の気持ちが生まれるのです。

②人前で褒める                                                           特に自分に対してのプライドが高い部下や、周りからの視線を気にする部下には、こうしたテクニックが有効です。なぜなら、第三者にも“褒められたという事実”が知れることになり、誇らしい気持ちになれるからです。また、よく褒める人、というのは自ずと周りの評判も良くなるものです。この点からも、褒めている姿を第三者に見られていることは、褒める側にとってもメリットがあると言えるでしょう。      

③本人がいないところで褒める                                  ここまでの2つでは、直接褒めることのメリットを書きましたが、あまり過剰に褒めすぎることもリスキーです。褒められ過ぎると、甘え始める部下もいるからです。そこで、褒め過ぎてしまう状況を避けるためにも、“人づてに褒める”方法を実践してみてください。たとえば、部下Aの同僚Bに、「いやぁA君はお客さんの印象が良くて、同行してくれるといつも仕事がやり易いんだ」とボソッと言うとします。すると、「○○さんがAのこと褒めてたぞ!」という具合に、BからAへ自然に伝わる可能性があるのです。人づてに褒められるというのは、直接褒められるよりも、より嬉しさにリアリティを感じるものです。あまりに白々しい言い方は避けるべきですが、このテクニックも、褒める側(上司)、褒められる側(部下A)、伝える側(同僚B)の三者にメリットがある方法だと言えます。

【感想】
   記事にある「昭和に根付いていた『部下は厳しく叱って育てる』という風習」は、確かにありました。それは、戦時下の厳しい教育を受けてきた子どもが大人になり、更に会社の上司になった時に、(自分の経験上、自分が受けた厳しい指導の仕方しか知らないために)自分が受けた教育を部下にも同じように施し、その厳しい指導を受けた部下が上司になった時にやはり同じような厳しい指導を行ってきたという経緯があるのではないでしょうか?
   しかし、たとえ戦時下であっても、日本海軍の大将を務めた山本五十六氏のように、「部下に任せて褒める」という教育方針を持っていた人間もいたのです。つまり本来は、今も昔も、人間は褒められて伸びる生き物なのだと思います。

   さて、今回の記事の内容を、例によって子どもに当てはめて考えたいと思います。

   まず「②人前で褒める」。これは、小学生向きの方法です。学校であれば、クラスのみんなの前で褒めると子どもはとても喜びます。家庭ではどうでしょう。真っ先に思いつくのは、家族が揃う夕食の時。ここは絶好の“褒め場”です!たとえ、みんなが揃わなくても、子どもがいるところで家族の誰かに話すというのも効果があります。
   つぎに、「③本人がいないところで褒める」。これは、思春期を迎えた中学生向きでしょうか。みんなの前で褒められるのはかえって恥ずかしい年頃です。本人のいないところで、家族Aが家族Bに本人の頑張りを伝え、伝えられた家族Bが、本人に「Aが、『………』て、あなたのことを褒めてたよ。」と伝えます。ある意味、意図的な連携プレーの意識が必要になります。
   今回の記事で、一番のヒットだったのが「①ミスを褒める」。記事にもある通り、ミスそのものを褒めるということではなく、ミスという「結果」に至るまでの「過程」の中でよかったところを褒めるということです。例えば、テストの点数がよくなかったという時に、「でも、一生懸命勉強していたよね。」と。また、部活の大会で思うような成績が残せなかった時に、「でも、相手に追いつこうと、みんなが心を一つにして食らいついていたよね」と、「過程」の行動を褒めるのです。そのことで、子どもは意欲を増し、必ず次のよい「結果」が生まれるはずです。こういう褒め方をされる子どもはどんどん伸びていくでしょう!