#888『想い出補正』
急な空腹の味方、カップラーメン。
無性に食べたくなるカップヌードル。舌ではなく脳に刻まれた「あの味」。
近年発売されるカップラーメンは、まるで生麺、低カロリー、お店の味などハイクオリティになっている。しかし越えられない「あの味」という壁。
子どものころから慣れ親しんだ味には、想い出補正が掛かっているとしか考えられない。
事実、ある調査では、「母(おふくろ)の味が好き」と答えた男性は8割に上る。
浮かび上がるのは、母乳から思春期まで慣れ親しんだ母の味最強説。
お許しください、世の奥様方。
決して比べているわけではないのですが、「あの味」が脳に深く刻まれているのです。
貴女の料理もおいしいのです。
自分でも何に言い訳しているのかはよくわからなくなってきましたが、思い出は美化されるもの。
越えられない何かがあるものです。
でも、町で見かけるおふくろの味をうたうお店って、実際はおふくろの味ではないですよね!
#887『おまつり』
「おまつり」といえば、屋台があって、浴衣着て、盆踊り踊ったり、花火があがったりするもの。テンション上がって楽しいですよね。
一方、釣り用語でいう「おまつり」とは自分の糸が他人の糸と絡まってしまうことを指す。ほどく作業に時間を取られ、貴重な釣り時間が失われるほか、諦めて仕掛けを放棄しなければならない場合もある、楽しくない事故。
同じ「おまつり」でもこうも正反対な言葉があるものなのだなと思っていた今日この頃。
近年、お祭り騒音トラブルなるものが多発しているという。
年中騒ぐわけではないので、大目に見てもらえないモノだろうか。
日本の風物詩もだんだん迷惑行為に分類されてしまうと思うと残念でならない。
む?同じ「おまつり」でもこうも正反対な言葉があるものなのだなと…と書いてしまったが、もはや同じ意味に近づいていっているではないか。
どんなんでしょうね。引っ越しを考える前に「お祭り情報」を調べてないのが悪い!ってことでどうでしょう。
そういえば、最近のきしめんみたいに平べったい線のイヤホンって絡まりにくいですね。
時代は変わっていくものです。
#886『疑惑の若者言葉』
この違和感を持ち始めたのは、いつからだろうか?
日々生まれ変わる若者言葉。一年ないし数か月後には「古い」と言われる時代の流れを汲んだ言葉。
おじさんおばさんたち世代には到底理解できない言葉だが、どうせ覚えたころには若者たちは使わないのであれば、わざわざ覚える必要のない言葉。
マジ卍などという特に意味を持たない言葉なんて、おバカっぽくて面白い。
KS(既読スルー)には度肝を抜かされたものだ。スルーの頭文字はT(through)であるにもかかわらず、S(SURUー?)を使うあたり、奇抜な表現だと驚いた。
始めに述べた違和感を持ったのは、少し前に流行った、「エモい」という言葉だ。
エモーション(emotion):感動、感極まる、琴線に触れるなど、心動く表現を形容詞化した言葉。
スルーをSで表現した人種が作った言葉とは思えない精度だ。可愛くない。
若者言葉を作るオジサンの存在を疑わずにいられない。
まぁ、おバカさん=若者ではないので、たまにはこういう言葉があってもいいのかもしれないけど、知的な造語は可愛くない。
我々オジサンはカワイイ若者言葉を応援します!