保守派・三橋貴明氏のグループの施光恒・九州大学准教授が、左派TPP反対運動家の山田正彦元農相の言動を全面的に持ち上げて、TPP反対を訴えた。
三橋貴明の「新」日本経済新聞
【施 光恒】TPP拙速審議は国家の自殺 2016年10月29日
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/10/28/se-84/

「民主党政権時代に農林水産大臣を務めた山田正彦氏は、TPP反対派のリーダー格の弁護士ですが、・・・山田氏をはじめ、弁護士や大学教員などで組織するTPP研究チームが、 英文で6000ページにも及ぶ協定文を読み込んで、 TPPへの懸念を様々な角度から指摘した本です。」

 

内容的には筆者が批判した下記の3回の投稿であるが、施准教授は、山田元農相や左派活動家のデマとプロパガンダを検証せず拡散されている。旧帝大の教員とは考えられない行動である。学術論文では、他人の論文を引用・批判し、根拠に基づく論証を行って自説を展開する、そのような訓練を受けているはずである。学術論文でなくとも公表する論説は十分検証した内容でなければ、学際人としての信頼を失うだろう。

 

三橋グループは、この3年間TPP反対運動から遠ざかり、昨年10月のTPP合意以降、彼らの協定内容の分析結果を見ていない。TPP条文を読まれていなのではないかと疑っている。臨時国会でTPP審議がほぼ終わりかけてきて、慌てて左派活動家の論説をコピペしているように見える。

 

昨年、米議会でも、TPP反対派の民主党左派と共和党の最右翼の保守議連(HFC)が同調して、TPA法案成立を阻んでいた。このとき、政治信条も政策も全く異なる左右が同調したことで「an unholy alliance(いかがわしい同盟)」と呼ばれた。

 

それ以上に、保守のTPP反対派が矜恃をを失ったと感じる。
 

TPP協定書も法律も読まない活動家(1)
http://ameblo.jp/study-houkoku/entry-12213367960.html
TPP協定書も法律も読まない活動家(2)
http://ameblo.jp/study-houkoku/entry-12213401255.html
TPP協定書も法律も読まない活動家(3)
http://ameblo.jp/study-houkoku/entry-12213436105.html