家について書く。
ボクが今住んでいるところはニューヨーク北部でフリートウッドという場所なんだ。
ニューヨークの中ではかなりの田舎で、朝は野生のリスを見るのも珍しくない。
たまに前を横切るのだ。
このアパートには色々な人が住んでいるはずだが(未だに黒人の親子連れしか見てない)なかなか見る機会がない。
管理人はヨボヨボの白人のおじいさんというのは分かる(何度か挨拶したからだ)
ボクは普段このロビーを見ることはない。
なぜなら、住んでいる階が地下にあるからだ。
正面の入り口からは入らずに地下に入る階段を降りて鍵を開けて中に入る。
最初は誰かの部屋かなと思ったがエレベーターなんだ。
しかも超古くて中には“閉じる”や“開ける”といったボタンなど存在せず、エレベーターの気分に従って気長に待つしかないのだ。
しかも開けるのも閉めるのも雑。
別名“閉所恐怖症の人は耐えられない小部屋”とボクは勝手に呼んでいる。
いつも止まる位置が正確ではないので、微妙にエレベーターと各階とには段差ができる。
足元をよく見ないと必ずつまずくのだ。
いつも暗い。
だが暗い部屋には慣れている。
マルタ共和国に住んでいた時なんかは豆電球じゃないと怒られたもんだ。
電気代が高いんだ!
ってね。
キッチンと机。
ゴギブリを必ず毎日見る。
なぜならここは地下だからだ。
毎朝ここで朝食を食べる。
そのことは次回で。