歴史とは思いがけないところで動くものだ。
本人が意図した方向とは違った道にズレてしまい結果的にそれが歴史に残ったという出来事なんて沢山ある。
例えばベルリンの壁崩壊。
あれは世紀の勘違いから奇跡的に平和な解決をした一つの事例である。
暇だったらググってみて。
これは事実の話である。
今の話でなく1980年代の話である。
ボクの店のオーナーが藤井フミヤの髪を切った時の話。
当時、藤井フミヤはチェッカーズ全盛期を迎えていた。
そんな中うちのオーナーは藤井フミヤを知らなかった。
世間話で
『そういえば、お兄ちゃん仕事何やってんの?』
と尋ねると
『音楽やってます。』
と藤井フミヤは答えた。
そりゃそうだ。
するとオーナーは
『音楽なんかで飯食っていかれへんで!』
と当時全盛期のチェッカーズ・藤井フミヤに向かってそう吐き捨てた。
知らないことは時として罪になる。
自分の知らないところで。
藤井フミヤがオーダーしたスタイルは
“少しだけ切ってくれ”
というオーダーだったのに、バッサリ刈り上げに仕上げた。
前髪長めの刈り上げに。
本人は意図しない髪型だったので満足しきれてないまま帰った。
だが、その年にチェッカーズカットが流行ったのだ。
少しだけ切るはずだったのに間違えて刈り上げてしまった結果、ヘアスタイルが流行したわけだ。
歴史は創られるだけではなく、偶然の産物からも生まれるということが今回の教訓だった。
黄昏、日本編