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誰よりも気持ちの良い朝を迎えるはずだった。
時折昨夜のアルコールがボクの身体を蝕む。
28歳になるとこれ以上のアルコールを摂取すると吐くだろうという限界値は感覚でわかっている。


先週は家で飯を食う事はなかった。

ある日はボクの誕生日だったので映画を鑑賞し(ダークナイト 8回目)シャンパンを飲み干した。

またある日はアメリカ人が大好きな甘ったるいケーキを食べ(アメリカ人の舌は本当にバカだ)体内の半分以上が砂糖になった気分になった。



そして、ある日はみんなでしゃぶしゃぶとすき焼きを食べて最高に気持ちの良い気分になった。
この時にボクは生卵を口の中に含みすき焼きの器代わりになるというくだらないボケをかました。
誰かがボクの口の中に醤油を入れたところで吐いた。
ボクの真っ白なTシャツは卵と醤油の味付けになった。


そういえば、こんな日もあった。
ボクが誕生日プレゼントでもらったア◯ルバイブを口に突っ込まれた日があった。
『こういうのが良いんでしょう!?』
と女はバイブを歯科衛生士さんがする歯磨きのようにボクの口にぶっこんだ。

『おごっ、あがががが。』

ボクはうまく話す事ができなかった。
口の中にバイブを突っ込まれるのはこの先ないだろう。

ダーツをした時は女はダーツの矢で
ボクの乳首を刺しまくってた。
ダーツの矢は、痛い。


さらにボクの部屋で“セックスをするカップルの3秒前”のようにいちゃつき始めた男女にボクはゲンナリしていた。

『もしかしてジェラシー感じてるんでしょう?』

と言われたボクはタジタジしていた。
ジェラシーは感じるがそれ以上に悲しい気持ちになった。
結局ボクは睡魔に耐え切れず見届ける事なく、寝た。
あとは、知らん。





この1週間はそんな風に過ぎ去った。
過去の楽しい時間に帰ることはできないし、未来に輝かしき瞬間が訪れることは分からない。

ただ、この瞬間を楽しもうと思う。

もし明日に辛いことが起こる事がわかったとしても、それまでの間は存分に楽しもう。
来るなら、来い!である。





ボクは28歳になった。




ボクは肝心なところはまるで見えていない。
何か一つを真実だと思い込むとそれしかなくなってしまう。
全てごく迅速に、確実に、自然に事が運んだものには何も覚えていない。
結局何も変わった事などなかった。