大阪の人はみんな面白いというのは大きな間違いだ。
これは先入観からでる誤解だ。
旅人だからといって旅の醍醐味を知っているというのも間違いだ。
ただ闇雲に旅をしてるだけで主観的な解釈しか持ち合わせていなくて、客観的なアドバイスが出来なければ本当の意味での旅人にはなれないだろう。
彼女はレセプションをしていて、空いた時間によく本を読んでいる。
何の本を読んでいるか気になったので覗いてみた。
彼女はトルストイの小説を読んでいた。
ロシアの文豪である。
ボクは
『アンナ・カレーニナぐらいしか、わからないよトルストイの小説は。』
と彼女に言った。
アレクサーは
『あれはいい物語だよ。』
と彼女は答えた。
地下鉄を駆使して向かった。
なんと生粋のNew Yorkerであるアレクサーは地下鉄の乗り方を知らなかった。
チケットのスライドの仕方が下手でなかなか機械が通してくれなかった。
New YorkerはNew Yorkに関して豊富な知識と経験があると思っていたが、そうではなかった。
ボクはその土地に住んでる人はその土地の知識をすべて持ち合わせているという誤った考えを持っていた。
カニの味は美味だった。
ただ、カニは食べ辛い。
なので、カニは好きではない。
たまに
『カニ大好き!!』
と高らかに宣言するものがいるが、信用できない。
好きな食べ物ランキングで常に上位にいるのはカレーやラーメンといった簡単に食べれておいしい料理達だ。
だが、カニを見てみろ。
食いにくい割に身は充分に空腹を満たしてくれるわけではなく、中途半端な満足指数を与えてくれるだけだ。
絶対に夜食が必要になる量しか摂取できない。
こんな要領の悪い料理なんか好きになれるはずがない。
カニ道楽なんか糞食らえだ!
ご飯を食べ終え、地下鉄の乗車時間前にアレクサーに日本式壁ドンをしてあげた。
嫌われた。
これはボクが悪いのか、壁ドンという方式が悪いのか。
正解は前者である。