オリックスファンの女の子は本当に野球が好きなんだとボクは推測する。
阪神ファンの女の子はどうもミーハー感が否めない。
本当の阪神ファンは千秋ぐらいの阪神"愛"が
なければ名乗ってはいけないと思う。
ダンカンまではいかなくて良いけどね、、、
ボクは地下鉄の7番線に乗り込み、車内でニューヨークメッツのキャップを被った女の子を見ながらそんな事を考えていた。
前回はヤンキースvsレッドソックスの試合を見に行ったが、今回はメッツvsマーリンズの試合を見にクイーンズまで向かい、メッツの本拠地であるシティ・フィールドにやってきた。
会場の規模はヤンキーススタジアムと変わらないが、観客の数が違いすぎる。
空席が目立つのである。
やはりヤンキースは阪神で、メッツはオリックスなのだろうか?
なら、ここは京セラドームであろう。
球場はゲームを観戦するにはあまりにも寒くて、ボクは震えていた。
おまけに小雨つきだ。
イギー・ポップですら服を着てパフォーマンスするんじゃないか!っていうぐらい気温は野球観戦に適していなかった。
それでも、居ようと思ったのはイチローを見たかったからだ。
イチローを見るためだけに金を払ったのだ。
たった10ドルだけど。
なぜ、10ドルで観戦できたのか?
仕事中に突然、ニューヨークメッツのチケット販売の営業ウーマンがお店に飛び込みでやって来たのだ。
ボクの同僚のスタッフが試合のスケジュールの確認をして、即座に購入した。
それで、やって来れたわけだ。
しかし、肝心なイチローがでない。
ボク達はハンバーガーとチキンナゲットとフレンチフライをマスタードにつけながら食べていた。
ボクは同時に白ワインも飲んでいた。
野球に白ワイン?
ビールが飲めないボクはミスマッチであるワインしか選択肢がなかった。
ここでの教訓は"ワインと野球は混じり合わない"ということだ。
水と油。
米と牛乳。
ワインと野球。
球場は時間が経つにつれ、より寒さが増してきた。
本気で途中で帰ろうか迷ったぐらいだ。
寒さをごまかすためにホットチョコレートを飲んだ。
激甘だった。
8回の裏、歓喜が訪れる。
ようやくイチローが出てきてくれたのだ。
ボクは守備と攻撃も両方見ることができた。
球場にはほとんど観客は残っていなかった。
みんな途中で帰ったのだ(この日メッツはマーリンズに高校野球ぐらいの点差でボロ負けした)
残った観客のうちのほとんどが根っからのメッツファンか、家に帰ってもやることがない人達か、イチロー目当てで来た日本人しかいなかった。
そんな中でも、いつも通りのプレーをするイチロー。
彼の後姿は今まで見てきた人間の中で、もっとも"スーパースター"だった。
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