一年生になったら定期的なお小遣いを、と思いながらズルズル先延ばしにしてきましたが、このたびはじめてみました。英語圏ではちょっと話題の 「Save/ためる, Spend/つかう, Share/寄付する 貯金箱」。その様子を、明日発売のクーヨン12月号にて紹介していただきました。


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3S貯金箱は、空き瓶で、姉妹それぞれに手作りしました。

月に500円を桃に渡し、100円はShare、200円はSave、200円はSpendに入れます。




Spendの貯金箱についてはいつでも自由に使ってよし。
Saveの貯金箱については、なにか大きなものを買いたいときのために貯めて、私たちと相談して使い道を決める。
Shareについては、桃にさまざまな活動&団体を紹介し、自分で選んだ先に寄付できたらいいかなというイメージです。

(Spend=Shareでもある「フェアトレード」という選択もおいおい紹介するつもりです。でも、まだ1年生の今は、逆にアンフェアな貿易があるということが理解できないかもしれないと感じるので、機会がくるのをもう少し待ちます)


この貯金箱をはじめなくちゃと思い出したのは、外食先での募金箱を見ての会話からでした。

8歳の女の子が心臓の難病を手術するのに2億円以上の金額が必要で、寄付をお願いしますという箱を見て、桃に内容を聞かれて説明すると迷わず「うちも募金しようよ!」。娘にそう言われちゃ、募金しないわけにいきません。「そうだね」と100円(わずかでスミマセン…)を入れました。

モンテッソーリさんいわく、0歳から6歳までは「Help me do it myself(わたしが自分でできるようにてつだって)」の時期。そこから小学校の6年間は「Help me so that I can think by myself (わたしが自分で考えられるように手伝って)」の時期へと移行します。困っている人を助けたいという倫理観だって自然とむくむくわくこの時期に、あの貯金箱はやっぱり最適だ、と3S貯金箱のアイディアを思い出したのでした。

本当は、寄付=チャリティーで満足せずに、世界の仕組みにはたらきかける人であってほしいと願いつつ、まずは「Share」からはじめます。

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貯金箱をつくってみてから、桃に「つかう、ためる、寄付する」のそれぞれの意味と、たとえばね、と用途を説明すると「わかった!」と確信に満ちた顔で、自分で副題を書き込みました。




きふする=あげる
ためる=(大きな)ものかう
つかう=おごる

「つかう=おごる」と書き込んだことに「ん?」と思って意味を聞くと、「え、だって、いつでも使えるお金は、桃、杏ちゃんにジュースかってあげたり、友達にサマーメイで誕生日プレゼント買ったりするからさ」だって。

うん、理解をあやまったわけじゃない。彼女にとって「つかう」とは、誰かのため、なのでした。

そうか~。衣食住と愛が満足に与えられていると、余剰分は誰かのために使いたいと思うのが自然なんだな。シェアするのは寄付の貯金箱からだけじゃないんだな。素敵。

上から目線で「Money education(お金の教育)」とか言ってる場合じゃないよね。
いつだって、ママのほうが学ばせてもらっているんだったよね。

桃さん、あやかります。


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*ちなみに、妹のこと

4歳の杏に対して定期的なお小遣いをはじめるつもりは、一切ありませんでした。
が、桃だけズルイと言われ続け、毎日しつこく言われ続け、「この貯金箱スタイルでなら学びになるかも」と半額(月に250円。100円→つかう、100円→ためる、50円→きふする)をあげることで折れました… 

結果、日々とってもうれしそうに貯金箱の中身を眺め「桃~、おかね交換しようよ」と、まるでシールやアイカツカードのように硬貨を集め、愛でている始末。とほほ、やっぱりまだ早かったか。