どーも!しょっぴーです!
よろしくお願いします(*^_^*)
前回までの内容はこちら^_^
「空を見ろ。」
第三章~交錯~
この世の中は様々なもので入り乱れている。
人、物、金、情報、愛、友情、嫉妬、、、。
そして僕らは、
それらが入り混じった世界に生きている。
夢と現実が交錯し、
人と気持ちが交錯する。
そう、僕らの世界は三次元を超えている。
「祥人ー!!いかないでよー!男なら起きろよぉー!」
(おいおい、そんな大声で泣き叫ぶんじゃねーよー。俺はもう眠いんだよ。)
「おい真中!てめぇー、祥人に謝れよ!!」
(雅樹もムキになるんじゃねーよ。)
(なんか皆が小さく見えてきちまったよ。あっ、もしかして俺、天に向かってる感じ?)
(あーあ、俺、本当に死んだんだな。)
(名は体を表すというけど、本当だな。俺の人生短かったわ。祥人(ショート)だけにね。)
(・・・ハハッ、くだらねー。)
すっかり日も傾き、
夕陽が目に眩しい。
空に広がる雲は照らせれ、
赤みがかった空はちょっと不気味で、
でも美しい。
(空って、こんなにきれいなんだ。そんでもってめっちゃ広いなー。ずっと空が飛びたかったんだよなー俺。人生最後の時に空を飛ぶことができて俺は幸せものなのかもしれないな。)
「祥人!」
「祥人!」
「祥人!」
祥人という声がグラウンドに響き渡っている。
真翔大学附属高等学校野球部全員が、
バッターボックスに横たわっている祥人と泣き叫ぶ翼を囲んでいる。
「祥人ー!死んじゃ嫌だよー!ねー起きてよー!またいつもみたいにバカにしてよー!」
(翼、お前泣きすぎだろー。なんでそんなに泣いてるんだよ。野球部のみんなもなんでそんなに悲しそうな顔してんだよ。なんでだよ。)
「祥人!俺とお前の最強バッテリーで甲子園行くんじゃなかったのかよ!俺との約束果たす前に死ぬんじゃねーよ!」
(雅樹、、そうだよ、俺たちは最強で最高のバッテリーだよ。そうだよな、俺たち一緒に甲子園行くって約束したよな。)
(俺、生きたい。死にたくねーよ。大好きな女を泣かせたまま、ばいばいとかできねーよ。親友との、男の約束を破るわけにはいかねーんだよ。)
「死にたくない?」
「死にたくないよ!」
「生きたい?」
「生きたいよ・・・え、誰?誰なの?」
「あなたの希望。」
「どういうこと?」
「あなたを助けてあげる。」
「え?」
「ただしこれは絶対に人に言ってはいけない秘密。誓いを破ればあなたは命を落とすことになる。」
「え!?どういうこと!?」
「・・・。」
「ねー教えてよ!!」
答えはなかった。
ぱっ!
徐々に焦点が合っていき、
祥人の視界には皆の姿があった。
「祥人が目を開けたぞ!」
野球部員の一人が気付く。
「あったりまえだろ。俺がこんなんで死ぬわけねーじゃん。」
細い声で祥人。
「良かった。」
目を腫らせた翼が言う。
「目が腫れて顔がブサイクになってるぞ。」
「うるさいよ、もう!」
「ははははっ。」
ホッとしたのか、野球部員達が笑う。
「ホントに良かった。」
雅樹がボソッと言った。
「雅樹!心配かけて悪かったな。俺とお前は最強で最高のバッテリーだ。絶対に甲子園に行こう。」
体を起こしながら祥人が言う。
「あたりまえだよ。」
少し恥ずかしそうに雅樹が答えた。
安堵の表情を浮かべる野球部員達。
「よし、紅白戦再開するぞ!」
監督が指示し、
各々の定位置に戻っていく。
夕陽が眩しいグラウンドに、
活気の溢れる声がまた響き渡り始めた。
その時は誰も祥人の異変に気づいてはいなかった。
そして祥人自身もまた、
自分の異変に気づいていなかった。
それでは、ばいばいbyしょっぴー( ´ ▽ ` )ノ
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