フランス・パリで発生したテロ事件について | 欧州野球狂の詩

欧州野球狂の詩

日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪

 このたび、フランス・パリで発生した大規模テロ事件に対して抗議するとともに、犠牲者の皆様への哀悼とご遺族の方々へのお悔やみを心から申し上げます。

 事件については断片的にしか情報を得ていないため、全容については正直なところまだ把握できていませんが、こうした事件が起きてしまったことをとても悲しく感じています。最後にパリを訪れたのは2007年の春ですが、当時はこのようなことが起きるとはとても想像ができないような場所だったのを覚えています。シャルリー・エブドの一件といい、ここ最近何かとキナ臭かったパリの街ですが、これが最後になることを祈りたいです。

 日本にとってのフランスは貴重な友邦の一つですが、俺自身にとってもかの国にかかわる人々は貴重な思い出を残してくれた重要な存在です。2011年11月5日、野球狂の会(現All Nations)が開催した第1回東日本大震災チャリティマッチの後、食事をともにしながらインタビューに応じてくれたフェリックス・ブラウン、フレデリック・アンヴィ、エロア・セクレップのフランス代表3選手には、今でも感謝しています(エロアについては、Facebookの通知で無事が報告されました)。翌2012年にお会いしたディラン・メイユー、メリッサ・メイユー兄妹についても同様です。

 また、フランス代表の絶対的エースであり3月の日欧野球でも欧州代表として来日したオーウェン・オザニックは、俺にとってはELBについて同じビジョンを共有している貴重な友人の1人でもあります(俺が友人などと言うのはおこがましいかもしれませんが)。オーウェンについては、残念ながら日欧野球当時に直接言葉を交わす機会はありませんでしたが、フランス球界を支えるこうしたプレーヤーたちと交流できたことは、俺にとって心から誇るべきことです。だからこそ、彼らにとっての母国の首都がこうしてテロの標的となってしまったことが許せません。

 1人の日本人として、欧州野球ファンとして、いや人間としてこのような惨劇には胸を痛めています。一方でフランス人は、このような事件に対して決して屈しない人々であると信じていますし、彼らがこの惨禍にあっても強く生きていくことを願っています。多民族国家フランスにとって、人々の間で起きる軋轢は悩ましい問題であるとは思いますが、どうかまたパリの街に平穏が訪れますように。今はただそれだけを願っています。