《3/6/2016》《 304日目》南アフリカ ケープタウン
ケープタウンで、クレジットカードの盗難にあいました。
すごくバカみたいな取られ方です。
もうバカとしか言いようがないです。
情けないです。
****
街で男性に挨拶され、歩きながら日常会話をしました。
このとき、日本人の女の子と2人でした。
市内バスのカードを買いにスーパーへ行くと話すと今日は日曜日だからスーパーでは買えない、買える機械があっちにあるからと彼は言います。
事実、スーパーも閉まっていました。ナミビアも南アも土日は営業しているところが少ない。彼についてゆきます。
男性に案内されたのは、銀行のATM。
ATM・・・??とも思いましたが、大都会ケープタウンなら、そんなマルチの機械もあるのかもしれないと思いました。(日本のコンビニでATMの横にチケット販売端末がよく置いてあるような要領で)
クレジットカードを機械に入れると男性が、すごい早さでタッチパネルを操作します。
どのメニューを選択したのかも見えない。
PINコードを入れる画面まで出してきて、さあPINコードを入れろと。
いやいやいや、私のカードが入ってるんだし自分でやるから、やめてください、とお願いをします。
戻るボタンを押して最初からやり直したり、
結局男性がパネルを触ったり、やめてください、ゆっくりやってくださいとお願いしたり、
何度かそんなやり取りがありました。
キャンセルを押すと、クレジットカードが機械から出てきました。
そのカードを男性が右手にとり、左手でタッチパネルの操作を続けます。
え。他人にクレジットカードを持たれるなんて気持ち悪い。
私のカードです、私が持ちます。
と言うと、彼は、
大丈夫だよ!僕は君を助けようとしてるんだけだよ!
と、カードは手に握られたまま。
ほんの数秒の後、彼の手からカードがATMへ挿入されました。
やっぱりパネルを高速で操作する彼。
やり方だけ教えて、勝手にやらないで!という私。
不信感が募り、怖さもあり、
この人はダメだ、別の人にも聞こうと思いました。
彼の手を制して今一度キャンセルボタンを押します。
ここまででで、ATMの前に来てから3分間くらいの出来事です。
ところが、ATMからカードが出てこない。
操作に時間がかかりすぎたから、吸い込まれてしまったんだ。
私の一枚しかないクレジットカードが。旅の生命線のクレジットカードが。
私は、取り乱しました。
だって旅が終わってしまうかもしれない。
これがなかったら現金が引き出させない。
手持ちのドルだってたかが知れてる。
すると彼は、大丈夫だ、出せる!と言います。
彼の自分の銀行カードを入れて、自分のPINコードを入れ、そのあと詰まってしまったカードのPINコードを入れれば、操作がキャンセルされて前のカードが出てくると。
そう言って、彼の銀行カードを入れます。
いや、そんな話ある。。。?!
自分の銀行カードを入れて操作を進め、さぁお前のピンを入れろと。
画面には、amountって書いてある。引き出し希望額を入れる画面でPINコード入れるか・・・?何かの裏技なのか・・・?
いや、、、ちょっとにわかには信じがたい、、、、。
そう言うと、彼はまた別の画面を出してきて、さぁpinコードを入れろ、と。
今度の画面は何か5桁の数値を入れる画面。
Pinは4桁なんだけど、、、、?
操作を躊躇ってると、
別の男性がやってきた。
君のカードが詰まってるから僕がお金を引き出せない、早くカードを出してくれと。
いや、そうは言っても、、
最初の彼が、急かします。ちょっと怒っているようです。
ほら、早くしなきゃ!!!と。
それでも躊躇っていると、次から次へと人がやってきて、何があったんだ??と声をかけてきます。
最初の彼と同じように、吸い込まれたカードを取り出す方法を説明してきます。
2人くらいには説明されたでしょうか。
気づけば、6人くらいの男性、3人くらいの女性に囲まれていました。
このとき、PINコードを押すときは、左手の人差し指を画面に触れさせながらやるんだ、と教えられました。
え、なんで??
試しに画面を触りながら適当に番号を入れてみても画面を触る意味がわからない。
変だという気持ちはありながら、
とにかく今は一枚しかないカードのことで頭がいっぱい。気が動転していました。
そこに、身なりの綺麗な男性、自称銀行のマネージャーが登場。
(今にして思えばそんなタイミングよく来るわけがない。日曜日で銀行営業してないし)
マネージャーも同じ方法でカードが取り出せると言います。
最初の男は、言ってるだろ!人の親切を足蹴にしやがって!と怒っています。
え、そうなの、、?こんなにたくさんの人が言うならそうなのかな・・?
愚かにも、そのカードを取り出す方法を信じ始めます。
左手で操作盤を隠しながらPINコードを入れます。
入れたよ、とマネージャーに声をかけると、おもむろにキャンセルボタンを押して、もう一回やるよう促します。
え、なんで??
もっかい入れるの??
戸惑っていると、今度はビルのガードマンらしき警備員が登場。何があったんだと声をかけてきます。
事情を説明すると、とりあえずカード会社に連絡をしてカードを止めなさいと言います。
後ろで様子を伺ってた女性たちも前に出てきて、ガードマンにことのあらましを興奮した様子で話しています。
ふと気づくと、あんなにたくさんいた男性陣はいなくなり、女性3名がいるだけ。
女性陣はああいう奴らには気をつけないとダメよ!!私預金全額盗まれたことがあるのよ!!と私たちを諭しながら、警備員に説明を続けます。
全員、銀行に電話して何かを早く止めなさいと言ってきます。ATMの機械なのか、カードのことなのか、英語なのもあってよくわからない。みんな興奮してて早口だ。
あいつらが戻ってきて、あなたのカードを奪うわよ、というようなことも言っていたような気がする。
さっきまでカードを取り出すことを考えていたし、
何よりカードを止めてしまったら、例えカードを取り出せてももう使えなくなる。
月曜日まで待ってカードを機械から出してもらえれば、またカードが使える。
それに、色んな人が次から次へと出てきて、なにを信じればいいのか、誰の言うことを信じればいいのか、混乱してしまっていた。
一番信頼できそうな制服の人と、ゆっくりとした口調で、話をする。
1度吸い込まれたカードは、銀行内部からじゃないと取り出せない。
だけど奴らは何か方法を知っているかもしれない。
少なくとも、PINコードを入れたら詰まったカードが取り出せるというのは嘘。
特殊なカードを機械に入れて、PINコードを入力するとコードを特殊なカードにコピーできる(これはガードマンの予測かもしれない)
ということがわかった。
詰まったままなら、機械の中が安全なら、明日の月曜日にカードを出してもらうのが一番いいと思った。
いくらプロだって、銀行の機械のセキュリティ突破はかなり荒っぽく破壊でもしないと無理だろう。
そこに、何と驚いたことに銀行職員が登場。
悪い人かとも疑ったが、彼は銀行の鍵を持っていたので、本当に銀行の人間だった。
ATMの機械にカードがあるか確認してくれるという。
ただし、カードは事件防止のため、規則で渡すことはできないという。
パスポートもあるし、カード情報も全部言えるし、、そんなのおかしいでしょ、南アでエポスカードなんか使ってる人いないでしょ!!
抗議しつつ、とりあえずはATM内を確認してもらうことにした。
すると、このあと、一番の衝撃が私に走った。
ATMの中に、私のクレジットカードは入っていなかった。
あるのは、FNB銀行(そのATMが設置してある銀行)のキャッシュカード一枚だけ。
どういうことだ。
どういうことだ・・・!!!
推測だけど、一度カードを機械から出した時、最初の男性が右手に私のカードを持った時、
あの時、カードをすり替えられたんだ。
画面を素早く操作したのは、私の視線を画面に向けさせて、カードから注意をそらすためだったんだ。
そのあとのカードを取り出す云々のくだりは、全てPINコードを盗むため。
画面を左手の指で抑えながら右手でPINコードを押すように言ったのは、左手で隠させないようにするため。
次から次へと登場した男たちは全員グル。
女性3人とガードマンは善良な一般人だったみたいだ。
バカすぎる。
ダッシュで宿に戻って、カード会社にSkypeをしてクレジットカードを止めた。
電話をかける指が震えた。
声も少し、震えた。
旅が続けられなくなるとか言ってる場合じゃない。
カードが取られてから、1時間後くらいだろうか。
今日、私は隠さずにPINコードを入力したことはあっだろうか。
動転していて、記憶が定かじゃない。
1度隠しながら入力したPINコードは、特殊カードにコピーされただろうか。
ガードマンが来る直前まで何度も入力させようとしたことを考えると、PINは盗めていなかったんじゃないかと思う。
カードを止めたとき、利用履歴上は不正利用はなかった。
ショッピングならデータ反映までタイムラグがあるから、まだわからない。
PINコードも奪われて不正利用をされたら、カード会社の保障が効かない可能性も高い。
しばらくは、不正利用がないかをびくびくしながら確認することになる。
*****
すごく、バカみたいな取られ方。
もっと慎重に行動すれば良かった
もっと疑えば良かった
怪しいと感じた時点でその場を離れれば良かった
全ては後の祭りです。
後悔先に立たずです。
旅の中で、色んな不便さやトラブルを体験してきました。
それでも何とかなった、適応できたという成功体験も多く、自信のようなものがついていました。
その自信が無意識のうちに、防犯意識を低めていたと思います。
困っているときに助けてくれる現地の人も多く、世界は思っていたよりいい人ばかりだと、嬉しくなっていました。
特にアフリカのイメージは悪かった。
なんだアフリカにも色んな国があって色んな人がいるじゃないか。と嬉しくなっていました。
どの国にも、良い人もいれば、悪い人もいる、という意識が希薄になっていました。
ケープタウンの大都会に、美しい自然と整った街に、舞い上がっていて、防犯意識が低くなっていました。
ほとんどの盗難は、気をつけていれば避けられるものです。
本当にそう思います。
・貴重品から目を離さない
・知らない人に着いて行かない
・夜道を一人で出歩かない
旅を始める前に決めた3つの約束を今一度胸に刻みます。
事前にどんな犯罪があるのか、どの地域が危ないのかを知っておくことも大切です。貴重品は宿に置く方が危ないこともあります。
あと、今回痛感したのですが、
「何かちょっと変かも・・?」
という違和感、直感、これを大事にしなくてはいけません。
そうすれば、トラブルに片足を突っ込んでしまっても、被害を受ける前に、渦中から抜け出せるかもしれません。
あのときたぶん危なかったわー、と旅の話のネタで済ませることができます。
親切な人なのに気を悪くさせてしまうかもしれない・・・、なんて心遣いは不要です。
失礼は百も承知で自分の身の安全を確保しなければなりません。
何があっても落ち着いて行動することもとても大事です。
これを怠ると思考が鈍くなり、相手のペースでことが進み、トラブルから抜け出せなくなります。
詐欺にあった話を聞くと、なんでそんなの信じたの?というものが多々ありますが、思考停止に陥らせるテクニックをプロは持っています。
被害にあった今でも、どの国も多くの良い人と少しの悪い人がいると思っています。
少しの悪い人への備えを絶対に怠たらず、だけど人を環境を疑いすぎることなく、安全に、旅を続けていきたいと思います。
もう何にも取らせないよ。。。。!!!
なお、一時帰国も検討したのですが、周りの助けもあり、このまま続けることにしました。
カードを日本から送ってもらうまでの間のお金は、何とか持ちそうです。
南アも、この後行くチリもアルゼンチンも郵便物の紛失•盗難の恐れがあるので、郵送はやめました。
春から南米を旅する友人に直接カードを持ってきてもらえることになりました。
嫌な役をやらせてすまない。
ありがとう、すぎけん。
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