これは僕たちが、最高のヒーローになった物語。
「僕のヒーローアカデミア 42」
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同じように、黒霧も死柄木弔を諦めてはいなかった。』
「僕のヒーローアカデミア」第42巻(最終巻)。
第423話〜第431話(最終話)収録。
死柄木・AFOとの決戦は今回で決着。
そしてヒーロー達のその後が描かれます。
ジャンプ本誌での最終話は430話で、431話はコミックになる際に描き下ろされた話になります。
ついに最終巻。
まずは最終戦の決着ですが、思いのぶつかり合いでしたね。
デクはOFA9人分の思い、託されたヒーロー達の思い。対するAFOは、ずっと生に、兄である与一への思いに執着していました。しかし今さら言った所で時すでに遅し。
与一が生きているうちに思いを伝え、互いに理解し合う事が出来たのなら、戦いは避けられなくても、流れる血は少なくなっていたのかもしれない。
最期まで壊す為に戦った死柄木弔。
そして壊すことで救済した緑谷出久。
どうなるかと思いましたが、これ以上ないほどの素晴らしい決着でした。
世界にまた、一陣の風が吹く。
戦いの後はエピローグ。
ヴィラン自体が消えたわけではありませんが、一番の脅威が消えただけでもヒーローと一般人の気持ちは明らかに軽くなっています。みんな顔が前よりも明るいです。
雄英もいつもの日常を取り戻しつつあります。
遅れた卒業式。最後の轟くん家。活発な新入生。お茶子の後悔。
そして未来。
決戦後に気になっていた大事な事が丁寧に描かれていて、非常に満足のいくエピローグでした。
死柄木を助けられ無かったあのおばあちゃんの勇気。すごく良かったです。
さらにさらに、描き下ろされた431話には最終話の先の話が描かれていました。
デク達や他のヒーロー達がどうしているのかが少しでも見れただけで、ファンとしては大満足です。
そう思うと、この最後の1話はファンサービスみたいなものでしょう。堀越先生はファンの事を分かってらっしゃる。
本当に、ありがたい1話でした。
デクとお茶子の関係の進展も良かったですが、爆豪がデクだけでなく轟とも普通に話してるのとか、成長が見えてすごく嬉しい。
約10年という長い期間、最高にカッコいいヒーロー達の戦い、成長、生き様を見せていただきました。
堀越先生、お疲れ様でした。ありがとうございました。
最後はアニメの最終章。
きっと劇場版並の作画と迫力でやってくれるでしょう。
心して待ちたいと思います。